カンラン
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気づいたら国道沿いのコンビニ前。 黒い空にすっぽりと包まれたまぶしい孤島に 繋がれたようにして 何を話すでもなく あたりに響きわたるラヂオ放送に耳をかたむける。
腰をおろして落ち着きたいような気もしたけれど, あかりを浴びることができなくなってしまうのと スピーカーからの声が聞こえなくなるのを おそれて, その場を動くことができなかった。
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いつもと変わらない天気のいい土曜日のお昼。
カーテンを開けたら うらの空き家の軒先に敷かれた 白いコンクリートに落ちる いろんなかたちした影をみながら ひとつひとつのことを 思い出して整理しようと思ったけれど,
ぼんやりとした頭が重たく, 朝一番にもってこいの作業は 朝一番にするにしてはなかなかむずかしいことなんだよねぇ,と 一人しばらく 迷路の中をさまようように出口の見えない堂々巡りを ふとんをすっぽりかぶったまんまくりかえしていた。
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