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2004年06月08日(火) 6月6日のLesson de ラ・パレット…

一昨年8月のデモレッスンから数えると、この公開レッスンも、今回で丁度、丸二年継続した…という事になります。

2年間、北川先生のレッスンを聴講してきて、いつの間にか、自分の中の音楽を聴く感覚が磨かれてきているような気がします。
普通の講習会や公開レッスンのように頭で考えるのではなく、聞こえてくる音や音楽が自分の中に少しずつ染み込んできて、別の曲の楽譜を見た時にも、それがどのような音楽でにあるべきか…というのが、少しずつですが、音として自然に自分の中に聞こえてくるようになったのは、驚きです。
繰り返し長く聴講すること、そして、レッスンを受ける生徒さんも、自分のレッスンだけではなく、他の生徒さんのレッスンも聴くこと…北川先生がこの公開レッスンを始める時におっしゃっていた、これらの事の意味を、実感しています。
言葉での説明よりも何よりも、あのレッスンの空間に身をおいている、その事が一番の勉強なのだ…ということ、これは、通っていらっしゃる皆様には、ちょっと大変な事なのかも知れませんが、しかし、おそらく、ホンモノの音楽を学ぶ…というのは、こういう事なのだろう…という気が、回を重ねるほどにしています。

…と、長々と書きましたが、今回のレッスンで取り上げられたのは、以下の曲目です。

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バッハ:インベンション9番
モーツァルト:ソナタK.545 第1楽章、第2楽章

バッハ インヴェンション1番
ピュイグ=ロジェ ピアノ教本より シャコンヌI(ヘンデル)
ソナチネアルバムIより ソナチネOp55−1 第1楽章(クーラウ)
バルトーク ミクロコスモス2巻より

ツェルニ―30番 No.28、No.29
チャイコフスキー 四季より「4月、松雪草」
ハイドン 主題と変奏曲

ショパン エチュードOp.10−8、Op.25−5
ショパン バラード3番 Op.47

シューベルト ソナタ D.784 a-moll

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今回は、初めてこの公開レッスンに参加してくださった小学生の生徒さんが、二人いらっしゃいました。
その二人の生徒さんに、北川先生がお話されていたことで、改めて、印象に残ったことが二つあります。

一つは、『ピアノを弾くということは、ピアノでお話するということ』という言葉。
課題が難しくなってくると、どうしても、音を並べるだけで、音楽にならない…という傾向が出てきてしまいますが、演奏することに喜びを感じるためにも、常に、頭においておかなくてはならない事だと思いました。

もう一つは、暗譜についての事です。
『自然に覚えるのを待っているのではなく、意識して覚える習慣をつけなくてはならない。また、指使いも暗譜のうち』というお話でしたが、暗譜に対する意識の持ち方によって、また、指使いも一緒に覚えられるかどうかによって、力のつき方が違うのは、日々のレッスンでも見ているだけに、納得できるものでした。

暗譜については、もう一つ、『譜面を見ながら弾いて頭が働く人は少ない』という話も、印象に残りました。
この“頭が働く”というのは、当然の事ながら、“音楽的に頭が働く”という意味です。
つまり、暗譜せずに弾いている間は、音楽的に頭が働きにくい…という事になると思うのですが、これは、自分自身の経験を考えても、思い当たるところがあります。

他に、スタインウェイの特徴や、ピアニストにとって、テクニックやピアノのコントロールとはどういうことか…など、普段滅多に触れることのできない、奥の深いお話を沢山伺うことができて、有意義な一日となりました。

次は、8月1日です。
興味のある方は、是非、足をお運びください。
お待ちしています。


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