lucky seventh
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2004年04月10日(土) どうしようもなく救いようのないボクに、空から天使がふってきた。2





「捨ててきなさい。」

仕方なく、家にそれを持って帰ったところ開口一番に言われた。

「もとあった所に置いてきなさい。」


オレは捨て犬か!!
むしろ、もうすでに野良犬だよね。







何を隠そう同居人のフォル・フォウト・フォーラ、略してフォーは
ユウ・スウ・リンもといユウスンが帰ってくるやいなや、
後ろにくっ付いままの子供を見て、無表情に言い放った。
下位下層アウトローには珍しい学都の人間であるフォーは、
知識と知性を兼ね備えては入るが、それを塗りたくって
むりやり詰め込んだような性格だった。
悪くいえば、経験値の足りないのロボット or サイボーグ、
良くいえば、修行の足りない賢者とも言われるフォーは、
やんごとなき理由と所作において、このユウスンとロマンも夢もない
たらい回されて〜な同棲生活を送っていた。ついさっきから。
もちろん、まともに話したのも今が始めてで、ついでに言うと
顔を突き合わせたのも二回目であった。
どうあがいてもコミュニケーション不足はいなめないだろう。


「おい、貴様もといてめぇ!!オレを置きやがれ!!!」

被っていた猫を捨て、勇ましく子供は言った。
が、頭にできた大きなタンコブ(ユウスンの寸分の狂いもなく
くり出されたお玉攻撃)が(まともな人が見れば)涙をさそう。
しかし、その態度が中途半端に善人で賢人なフォーには癪にさわったらしい。

「目上の人に敬語でしょう?」

穏やかな笑顔(明らかに作り笑顔だ)と裏腹に、子供の頬を渾身の力で
捻りあげるフォーは紛れもなく本気と書いてマジだ。
そして、大人げない。

何だか凄い人と暮らすことになっちゃったよ。

前々から、同居人が入るから覚悟をしとけ。と、すざまじく似てない
大家兄妹に言われていたが、よりによって幻の学都生(アウトローには
ほんとに少ないんですよ by大家妹)にぶち当たるなんて…嬉しくない。

あぁ、でも…この2人は気が合ってるみたいだな。

あってねぇよ。

と、思ったかは謎だが、心を読める子供は心の中で心底呟いた。


天の采配ミスだ…。


ナナナ

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