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2002年04月02日(火) オメデトウ





私の周りの人が、
そうなるなんて思いもしなかった。

麻薬中毒だとか、浮気してたとか、
そういうのはあの子には全く関係なくて。

私もちゃんと。
それを知っていたのに。

どうして、、
どうして何も言ってあげられなかったんだろう。
あの子が苦しんでることぐらい、
すぐに分かったのに。
あの子はどんな気持ちで言っただろう。

「ごめん。転校するから。うち、離婚したから。」

お父さんの悪口を言うたび、
辛そうな目をしていたことぐらい。
分かっていたのに。
どうして何も言ってあげられなかったんだろう。
聞いている事しかできなくて。
電話の声が、辛そうだったことぐらい。
分かっていたのに。
どうして、どうして。
もっと早く気づいてあげられなかったんだろう。

私達と離れて、
お父さんよりお母さんを選んで。
お母さんの所へ行った貴方を。
私だけに理由を話してくれた。
手紙を見せてくれた。
「大親友」だと笑って言ってくれた。
そんな貴方を。
どうしてもっと庇ってあげられなかったんだろう。
守ってあげられなかったんだろう。

後悔でいっぱいだ。

泣いたって何も変わらないのに。
そんな事位分かっているのに。
知っているのに。
涙が溢れて止まりそうに無いよ。

「大親友」だよね?
と、君はいつも言うけど。
辛そうな顔で、そう言うけど。
「うん。」って言うたび、
ありがとうって泣くけど。

でもね。
それは違うの。
違うんだよ。

「ありがとう。」

私の方なんだ。
私の方なんだよ。

私は一体あの子になにがしてあげられただろう。
きっと何もしてあげられなかった。
それなのに、「大親友」だと。
そう言ってくれて。
いつも私を「特別」に愛してくれた。

本当にありがとう。

私、あなたに会えて良かったよ。
本当に、本当にそう想うの。

私の言葉一つ一つに涙を流して
喜んでくれる。
そんなあなたがいてくれて本当に良かった。

別れの辛さを今更感じるなんて馬鹿げてるかな?
だけど、、

本当に辛いの。

ごめんね?
ずっと側にいてあげられなくて。
辛い時、
側にいる事しかできなくて。
安い言葉でしか、
慰められなくて。
一緒に寝るとき、
もっと話してあげられなくて。

あの頃は子供すぎて、
何も知らなかったの。
何を如何すればいいか分からなかった。

それでも。
あんな安っぽい言葉を。
あんな言葉を綴った手紙を。
お守りのようにいつも財布にしまってくれている。

ごめん。
ごめんね。

「大親友」ってそれでも呼んでくれる貴方に。

本当に、本当に、感謝してる。

本当に、本当に、「大好き」だよ。

他人なんてどうでもいいの。
あなたがいてくれれば。
それぐらい特別なんだよ。
今すぐ伝えたい。

大切な、大切な貴方。


―――――夢に向かって、頑張って下さい。



誕生日、おめでとう。








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