ゼロの視点
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取材の下見をかねて、久しぶりにオペラ界隈をウロウロ。なぜか、まだ思い切って取材したくない、とはいえ、仕事しないわけにもいかないので、ブラツキながら、アイデアになりそうなものの観察に耽る。
その後、ちょうど目の前にMonoprixがあったので、夕食の買い物でもと思い店内へ入る。いつものことだが、本当にオペラのMonoprixにはたくさんの日本人がいる。ボーっとしていても、日本語が耳に飛び込んでくるほどだ。ダイエーかっ?、って感じ。日本人観光客もそうだが、パリ在住日本人も(私のように)たくさんいたりする。そんなわけで、ここに行くと、必ずと言っていいほど誰かにバッタリ出会うからおもしろい。
案の定、知り合いにバッタリ。私も、相手も急いでいたので、挨拶だけして別れ、私はそのまま地下の食品売り場へ。買うたいものをカゴに入れ、ながーい列に並ぶ。待っている間は何もやることがないから、いつものように何気なく人間ウオッチング。私の前にいるフランス人の高齢女性が、私と喋りたそうにしているが、今日は、無駄話などまったくしたくない気分なので、目をそらす。(きっと一人暮らしで、誰かと話したいのだと思うが、スマン)。
あっちこっちに日本人がたくさんいるなぁ・・・・、と思いつつ、遠くのレジで働いている人の顔がアジア人なことに気づく。
ギョッとした。
なぜなら、あまりにもわしの大学の教授の顔に似ていたから。あまりにビックリしてマジマジと見つめてしまう。こうやって見つめられた本人も、私に気づいて、“鬱陶しそうに”見つめかえすではなく、むしろ睨み返してきた・・・・、おおコワッ!!。
しかし、本当に酷似している。でも、彼は現在日本で華々しく哲学者(ことにフランス現代思想の先駆者&ドグマ人類学の紹介者)として活躍しているわけだし、Monoprixで、野菜だの、肉だの、洗剤だのの値段チェックしているとは思えん・・・・・が?!?!?!。
でも、もし彼だったらと考えると、急に面白くなってしまって、ああでもないこうでもないと色々な想像をしているうちに、列は進み、私の番になっていた(おばあさんに話し掛けられることもなく)。レジのこの男性の存在に感謝!!。彼のおかげで、退屈もせずにいることができたのだからっ。
家に帰ってきて、突然興味が湧いたので、某教授が現在日本で売り出そうとしているモノと人について、ネットで検索してみた(ネットは本当にありがたい存在)。それを夫に読んできかせると、
夫「ずいぶんとまあ、Pédantだねェ・・」とのご返事(笑)。
その返答を聞いて、私はふと思った。
Pédantなところがあって、それでいて実生活ではあまりにも人間臭い(要するにセコイ)のがある種のフランス人なのでは?、と。この論を、すべてのフランス人に当てはめようなどとは思わないが、だ・・・。それゆえ、アル意味こっちの生活に慣れてきてしまったのか、某教授がレジで働いていても不思議ではないな・・・・、と思ってしまった私だった。
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