ゼロの視点
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2002年12月18日(水) |
la Libération |
取材先をまわり、ふらふらと11区へ。とりあえず、Keller通りにあるマンガショップなどを周り、店員に色々訪ねてみる。が、やはり夕方で学校が終わってから、まるでショップを図書館代わりに利用するためにやってきて、読むだけ読んで、万引きしようとする輩が多いゆえ、なかなか話が続かないので、あらためて別の日にRDVを取る。
その後、本日の特別インタビューをお願いしていた日仏カップル(某サイトで有名なJ&Rご夫妻)と待ち合わせのため、とあるカフェへ。マンガやJ-POP、そしてゲームのことなどについて語ってもらうという私のお願いに、快く買って出てくれたのだ。
最初こそ、初対面で硬かったものの、どんどんお話をしてくれて、本当に感激した。日本に日本人として生まれて、当たり前のようにアニメを見るというのとは全く別の側面が見えてきて、話を聞いているうちに、文章の書き出しがどんどん頭にでてくるようにもなり、刺激にもなった。
同行してくれたRさんも日本人だが、私と同じように、マンガも読めば、アニメも見たとはいえ、それはそれで、それらについて詳しいというレベルではないようだ。
途中から、J&Rご夫妻の友人のJ(♂)も合流して、話はどんどん盛り上がっていく。自分たちの好きなことを話している人達の表情というのはとてもいいなあ、とつくづく思う私。聞いているだけでも、その楽しい雰囲気に引き込まれていき、一時も退屈しなかった。逆に本当に勉強になり、感謝感激。ただし、今回はあまり日本人Rさんとゆっくり日本語で話しができなかったのが心残り。
もっともっと話を聞きたかったが、夫と連絡が取れないため、しょうがなく帰宅。自宅につくと、すでに11時近かった。ってことは、私達は相当長いこと時間が経つのも忘れて、話していたことになる。 さて、いつもなら、夫と連絡が取れなくとも、気にしないのだが、本日だけは、妙に“何か”が気になって帰宅したのであるが、やっぱり、それは当たっていた。
いつかの日記にリストラと称して文章を書いたのだが、覚えている人はいるだろうか?。要するに夫が某大会社のリストラ対象者にひっかかり、上司から異常な嫌がらせをしてきていた。それに対して、時々弱気になる夫を、常に戦闘状態に建て直し、知恵をつけてきたのが私、そして、たくさんの友人たちだった。
先々週には、本格的に会社側にじわじわと夫が宣戦布告を開始。様々な心理作戦で、逆に上司を追い詰めていくことに成功。もしこのまま上司の嫌がらせが続けば、夫はラジオ出演して内情を暴露するまで話を進めていた。そして、"Harcèlement Moral"(要するにいじめ)として上司を訴え、監獄に送るための書類も集めていた。
数人のジャーナリストもスタンバイ状態。弁護士の友人や、会社経営の友人らも、それぞれの立場で応援。また、夫の会社の同僚なども公に夫の肩を持つようになってきていた。
先々週会社に特定の人に送った、“内容証明”の文書の効果もあったのかもしれないが、とにかく、突然、上司の態度が180度変化したらしい(笑)。夫もビックリ。12月31日までには、辞めろといわれていたのに、本日の夕方の上司は、夫の姿を見るなり、ニコニコ笑顔で、来年からのプロジェクトを話し出したそうだ。そして、いままで決して認めなかった夫の功績をすべて認め、しかも、夫の好きなように仕事を進めていいとまで提案してきたそうだ・・・・・。
一体何があったのか?!?!?!?!。
キャンキャンわめくアホ上司(ゲシュタポ)を、こっちがとうとう本気になって様々な手段で完全包囲した途端の“白旗”。嬉しい反面、ちょっと拍子抜けした私。これからあらゆる角度から爆撃しようと思っていたのに・・・・、クソっ!!。
ま、とにもかくにも、長いこと続いていたこの事態。精神的にはドイツ占領下のレジスタンスのようだったが、とうとう"la Libération"(ドイツからの解放)の日が訪れたようだ。
そんなわけで、夜中過ぎに、ふたりして大声で"la Marseillaise"(フランス国歌)を歌って勝利を祝うゼロ夫婦でした。
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