ゼロの視点
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2002年12月25日(水) 異邦人

 本日は13時より、姑の妹宅にてクリスマスランチ。これもやはり毎年恒例の儀式として一家に定着している。

 姑は、二人息子がいて、その長男が私の夫で、この夫婦は子供なし。次男Jは妻と息子二人連れてやってくる。そして姑の妹Dも同じく二人息子。長男Mは生体研究所を運営の独身、次男Fは外科医で、妻も医者、そして3人の子供を連れてやってくる。その他に、この家族に関連する人間がやってくきて、総勢17名でのランチ。

 さて、最愛の息子達をいつまでも自分の近くに住まわせておきたかった姑。しかし現実は厳しく、2人の息子は成人するのを待つ前から、親元を離れ、フランスを離れ(特にうちの夫)、二度とレンヌに戻ってこない。夫は、干渉の激しい母親から逃れるために15歳で英語のバイリンガルになってしまった。なぜ英語か?、というと、本当は、何語でもよかったらしいが、とにかく姑が理解できない言葉を喋ってしまいたかったらしい(笑)。

 それに対して姑の妹Dは、最愛の息子達をいつも自分の傍に置いておくことに成功している。おまけに、稼ぎも、社会的地位も手に入れ、姑からみればちょっと妬ましいところもあるのだと思う。

 しかし、姑の妹Dには、ひとつやっかいな問題がある。それは長男のMが40過ぎにして未だに独身、ということだ。長男Mは一昨年前まで実家に住んでいた。そして心機一転して実家からクルマで5分のところに、将来を考えてアパルトマンを購入。一見、独立したかのように見えるが、仕事が終わったら実家により、母が作る食事をとり、洗濯物を母に預け、アイロンがきちんとかけられたワイシャツを引き取り、自分のアパルトマンに寝に帰る、という生活をしている。

 姑の妹Dも、その長男Mも、彼の結婚計画に対しては乗り気である。が、そこに問題があるのだ。姑の妹Dとしては、なるべく家族の財産を守るためにも、地元出身で、身元がきちんとわかる“いい所出のお嬢さん”ってのを息子にあてがいたい。

 ところが長男Mは、どうもフランス人女性とはうまくいかないようだ・・・。あまりにもオクテというのがネックなのだろう。博識で喋っていて楽しい長男Mだが、やはりそのオクテさのレベルは尋常ではないのが私にもよくわかる程。

 オクテの長男Mは、それでいてかなり女性選びには厳しい。トップモデル級の女が好きなのだ(笑)。このまま独身でいたくない、だけどキレイな嫁さんが欲しい、でもフランス人のように気が強いのは嫌、という彼は、様々な要求を満たす嫁探し方法をとうとう発見!!。ネットでヨーロッパ人と結婚したいというロシア美女の結婚斡旋サイトに登録して、そこから、すでにフランス語も喋れて、なおかつキレイな女性を選ぶというシステムだ。

 この夏、実際に結婚希望者のカタログに掲載されていた女性たちを物色するためにロシアへ足を運んだM。そこで、不思議な出会いがあった。彼はカタログの女性ではなく、斡旋会社に勤めるロシア人女性に惚れてしまったのだ。それ以降、地道にメール交換を続け、とうとうクリスマスの家族の集会に彼女を連れてくることになった。

 姑の妹Dは、もうそんな状況が嫌でたまらない。決して口には出さないが、すでに顔に書いてある。どこの馬の骨ともわからない、ロシアという貧乏な国から、ちょっと意気投合したからと言って、ホイホイとフランスくんだりまでやってくるロシアおんなっ!!。自分の息子のことを絶対“いいカモ”として扱っているに違いないっ!!、と彼女が考えているのは、明らか・・・・。

 そして、Mの彼女であるロシア人Eが登場。Eはエマニュエル・ベアールに似た美女だった。さすがMっ(笑)!!。私達はMと仲がいいので、あらかじめ彼女がこの会合にやってくることは知っていたが、他の人たちは、まったく寝耳に水だった。

 するとどうだろう・・・。みな姑の妹Mの反応が怖いので、一斉にロシア美女Eを、まるでその場に存在しないかのように振舞うではないかっ!!。Mの弟の妻は、将来遺産を争う相手になるかもしれないロシア美女を、どう思ったのだろうか?!?!?!?!。なぜなら、ロシア美女と、Mの弟の妻がよく似ているからだ(笑)!!。傍目からは、姉妹に見えるほど似ていてるのだ。

 さて、結局、ロシア美女に勇気を持って(笑)、話し掛けることができたのは、私達夫婦と姑だけ。姑はなんといっても姉だから、自分の妹の機嫌なんか気にしないっ!!。で、私達も何も失うものもないので、何も気にしないってわけだ。それに、私個人的にも、異邦人が家族にやってくるのは、とっても楽しいこと。マンネリ気味の会合が、これでもっと楽しめるというわけで、一石二鳥だ。

 そんな私達の姿を見て、内心イライラし始める姑の妹D。彼女としては、全員にロシア美女を婉曲的に無視してもらいたかったのだろう・・・。タブー。

 というわけで、私達3人の暴走は止まらず、Mとその彼女のロシア美女Eとどんどんコミュニケートして、金曜日の昼に、一緒にランチする約束まで取り付けてしまった。顔面蒼白の姑の妹D・・・・。

 それにしても、だ・・・・・。プチ・ブルジョワの本音と建前というか、挨拶はニコニコとするが、それ以上は決して近寄らず、無視するという態度のキョーレツさに、改めてビックリ。それと同時に、別の意味で本当にキョーレツな我が姑様だが、彼女の妹が自分の姑じゃなくて、本当によかった・・・・、と思わざるを得ないゼロでした。

 色々なドラマがあったランチだったが、終わったのは夜の22時半だった。うーん、いつもどうしてこう長くなるのか?!?!?!?!、わからんっ!!。
 
 


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