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2002年08月08日(木) たまには学生らしく


受け持ちの方、OさんちのふたごちゃんNちゃんとSちゃんの退院の日まであと3日。
ふたちゃんが退院すると、毎日病院に来ていたOさんも来なくなるので、6/10からほぼ毎日(8週4休・笑)、顔を合わせてきたOさんとも、もう簡単には会えなくなります。
寂しい。
と言うか、こんなに毎日病院に通い詰めていた生活から開放されてしまうと、毎日何をやっていいのかわからなくなりますね、きっと。いえ、やらなきゃいけないことは沢山あるんですよ。でも、何にも手をつける気にならないでしょうね、ってことです。
張り合いのない生活になる、きっと。
それだけ深く、一人の方と(ケアする側とケアされる側としての関係を超えて)関わったことがなかったので、本当に新鮮で楽しくていい緊張感のある毎日でした。

継続症例と言って、妊娠期からお産後までを担当させていただく方が必ず一人いるので、私に限らず、S科の学生はその方(通称継続さん)ととっても仲よくなってしまうので、病棟のスタッフから、「患者さんは友だちじゃない。立場を考えた言動をしなさい」と指導されます。
でも、産科に来られる方が必ずしも、患者さんじゃないのでまずその「患者さん」という呼び方も気に入らない。
さらに、とりあえず看護師の免許をもっているのに「立場を考えた言動をしろ」というのがムカツク。それくらいちゃんと配慮しています。

今期の実習で、継続さん(Oさん)とその他のお産を担当させていただいた方々と関わって感じたこと、それは産科に来られる方は身体的に不健康であるわけではなく、たとえ入院しているとしてもそれぞれの日常生活を病院に持ち込むように、自由に生活しているということ。
それってつまり、(まあ産科に限らず必要だと思うけど)それぞれの方の価値観やバックグラウンドをよく知らなければ、それぞれに合ったケアにならないわけで、特にそれぞれが自由に動けていろいろなことに目を向ける余裕がある程度ある状態だけに、適切でなければその反応も早くて大きい。

書いていて自分でもわけわからなくなってきましたが、つまりは「仲よくなって何が悪い」という主張。
深く知り合うためには、丁寧すぎる言葉遣いは時に余所余所しくなるもの。相手にあった話し方、というものがあると思います。深く知らなければできないケアもあります。
私たち学生よりも対象の方々と接する時間が短く、しかも言ってみれば業務上の関係。私たちも実習上の関係ではありますが、少なくとも継続さんたちは今後ずっと、健診や家庭訪問でフォローしていく長いお付き合い。スタッフとは違います。
というか、まだ妊娠出産を経験していない私達にとって、友だちになるくらい一人の方と仲よくならなければ、妊娠出産に関する悩みや困難、心配事、喜び、楽しみは理解できないのではないかな、と思っています。
うまくいけば来年の今頃には、業務として産科に来られる方と接するわけで、そのためには学生のうちにこういうことも必要なのでは。(言い訳?こじつけ?)

なにやら語ってしまいましたが、実習ですから楽しいだけではないです。
でも、Oさんの担当になれたことは本当にいい出会いだったと思うし、これからも仲よくしていきたいと思っています。

ちょっと早いけど、OさんとNちゃんSちゃんには、楽しませていただきました。癒されました。ありがとうありがとう、そしてこれからもよろしくの気持ちでいっぱいなのです。

ゆそか