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2005年11月30日(水)
『蹴りたい田中』

アポロ13号に、「くだらないから、そんな本読むなよ!」と言われながら、『蹴りたい田中』を読んだ。馬鹿馬鹿しいと腹が立つが、あんまり馬鹿馬鹿しいと、もう笑うしかない。要するに、茶川賞を受賞したというこの本は、ダジャレのオンパレードなのだ。

でもこれって、SFファン、またはある程度本好きでないと、わからないダジャレもあって、なかなか通な本なのだ。たしかに、馬鹿だなあ~!とのけぞるくらいの馬鹿馬鹿しさなのだが、単なるオヤジギャグではない。

とんでもないオチなので、結末で脱力するものの、ダジャレに統一性をもたせるために(?)、結構真剣に考えているんだろうなと思えるふしもあり、あまり大声では言いいたくないが、ちょっと感心したりもする。

実際、田中さんという人に、この本をお薦めしたのだが、『蹴りたい田中』というタイトルのギャグさえ通じなかった。ぐえっ!!!

でも、私ひとりでこの馬鹿馬鹿しさを味わっているのも寂しいので、誰かに読んでもらい、その馬鹿馬鹿しさを分かち合いたいと思い、HAVANAの新井さんに無理やり貸した。

にしても、お下劣。エリクソンのファック話も、お下劣と言えばお下劣だけど、あちらはちゃんと「文学」として認められるのに、田中のほうは「くだらない」と言われてしまう。その違いはなんだろう?私には、『蹴りたい田中』も憎めないけどなあ・・・。(^^;


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『蹴りたい田中』/田中 啓文 (著)
文庫: 365 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 早川書房 ; ISBN: 4150307628 ; (2004/06/10)
内容(「BOOK」データベースより)
第二次大戦下で鬱屈する少年兵たちの、複雑な心象を描破した珠玉作「蹴りたい田中」で第130回茶川賞受賞後、突如消息を絶った伝説の作家・田中啓文。その稀有なる才能を偲んで、幼少時から出奔までの偉大なる生涯を辿る単行本未収録作8篇+αを精選、山田正紀、菅浩江、恩田陸などゆかりの作家・翻訳家・編集者らによる証言、茶川賞受賞時の貴重なインタビュウ「未到の明日に向かって」までを収録した遺稿集。


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2005年11月29日(火)
完璧!「ローハイド」の歌詞

「ローハイド」の歌詞が全部わかった!バンザーイ!

どこを探してもなかった「ローハイド」の歌詞。最後の切り札で、ニューオーリンズのまゆみさんに、もしわかったら・・・と頼んでおいたのだが、昨日メールが来て、「歌詞ありましたよ」と。さすが、本場アメリカだぁ~★

ちなみにニューオーリンズでは、来年のマルディグラは8日間限定で開催されるそうだ。やっぱり、そうこなくちゃ!

というわけで、疑問を抱えたまま、もやもやしていた気分が、一気にすっきりした。しかし、これ実際に歌うとなると、かなりリエゾンしなきゃいけないみたい。やっぱり耳に聞こえた通りのカタカナで歌わないと、全然ダメっぽい。(^^;


今日はさらに、コーマック・マッカーシーの国境三部作が一冊になった『The Border Trilogy』も届き、ちょっとご機嫌。下に表示した画像のものを頼んだのだが、届いたのはカウボーイの写真の表紙。え!?と思ったが、カウボーイ好きなので、許してやろう。

でも、本棚に並べた時に、他のマッカーシーの原書との一体感がなくなるなあ・・・。といっても、とりあえず並べられる本棚がないので、考えても仕方がないか。さらに、国境三部作はハードカバーで買うべきだったかなあ・・・なんてことも考えたりして、キリがない。

で今夜、夜中にテレビで「すべての美しい馬」をやるらしい。なんてタイミングがいいこと!楽しみぃ~!とはしゃいでいたら、「DVD持ってるんだから、べつにテレビで観ることないじゃん」と言われ、それもそうかと。( ̄▽ ̄;)

でも、あれこれタイミングが合った時って、なんとなく嬉しくなるものだ。スロットマシンで、絵が揃ったみたいな感じ。


〓〓〓 BOOK

◆Amazon

『The Border Trilogy』/Cormac McCarthy (著) ¥1,851
ペーパーバック: 1056 p ; 出版社: Picador ; ISBN: 0330334611 ; (2002/12/06) ※表紙がカウボーイの写真に変わっている。

Book Description
Available together in one volume for the first time, the three novels of Cormac McCarthy's award-winning and bestselling Border Trilogy constitute a genuine American epic.

Beginning with All the Pretty Horses and continuing through The Crossing and Cities of the Plain, McCarthy chronicles the lives of two young men coming of age in the Southwest and Mexico, poised on the edge of a world about to change forever. Hauntingly beautiful, filled with sorrow and humor, The Border Trilogy is a masterful elegy for the American frontier.


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2005年11月28日(月)
『アムニジアスコープ』

エリクソンの本を読んだ。この本は、前に「新刊」と書いたような気がするが、「新作」ではない。96年くらいに出版されたものだから、もう10年近くたっている。

エリクソンの『黒い時計の旅』は大好きで、先日も復刊されたのを喜んだばかりだけれど、今回の本を読んで、「私はエリクソンが好き」を「私はエリクソンの『黒い時計の旅』が好き」に変更しなくてはならないかな、と思った。

内容紹介にある「幻視作家」って何よ?と思いつつ、何となくわかるつもりでいたけれど、ドラッグか何かやってない?という感じの話って、どうもダメだなあ。それが「幻視」ということなのかしらん?

サンフランシスコで、周りにいる人が皆ドラッグをやっているように見えた時、あるいは、かなり確信的に絶対やってるなと感じた時、非常に恐怖を覚えた。こういう人たちが、こういう小説を書くんだろうなあなんて思ったことを思い出し、エリクソンはロス在住だし、有り得ないことではないだろうなんて、勝手に想像した。だって、やっぱり書かれていることが普通じゃないもの。

「これまで自分が関係してきた女性たちとの記憶を生々しく甦らせ」というのも曲者だ。たしかに生々しいのだが、物は言いようだなと思う。柴田氏の翻訳だから、それなりの品位を保ってはいるけれど。

で、面白くないかというとそうでもなくて、じゃ、面白いのかというとそうも言い切れず・・・、そのあたりは、柴田氏も訳者あとがきで「冗長な部分もあるが、下手に書くことはあっても、力を抜いて書くことはない」などと書いている。一応褒め言葉だ。

話の内容は、これはもう好き嫌い、性に合うかどうかの問題だと思う。こういう(どういう?)小説は、どうもうまく把握できない。というか、書き手が男であることを、ものすごく意識させられる。男の頭の中って、みんなこんななのか?と、今更のように周囲に疑惑の目を向けたくなる。


◆ポール・オースター新作

The Brooklyn Follies/Paul Auster (著)
外貨参考価格: 16.99ポンド
価格: ¥3,146 (税込)
OFF: ¥555 (15%)
ハードカバー: 出版社: Faber and Faber ; ISBN: 0571224970 ; (2005/11/17)
Publisher Comments
生命保険のセールスの仕事から引退したネイサン・グラスは、家族とも疎遠になり、癌治療後の不安に満ちた状況にある。「静かに死ねる場所」を探している彼は、「ブルックリンを勧められた」。しかし、ブルックリンを拠点に創作活動をしているポール・オースター(『Oracle Night』)が書いたこの生き生きとした小説の主人公は、その代わりに、魅力的な人々があふれる活気ある心優しい地域と出会う。

それらの人々には、大学を卒業したもののタクシー運転手をしながら魂の安らぎを探求するネイサンの甥のトムがいる。トムの9歳になる物静かな姪は、たった一人でトムの家を訪れる。情緒不安定な母親に連れられてではなく、だ。それから、『緋文字』の贋作原稿を売ろうと計画している派手な書籍商もいる。彼らの人生とかかわるうちに心が癒されていくネイサンの姿を描きながら、オースターはアメリカ文学における「聖域」という主題について深く考えていく。ホーソンやポー、ソローなどが、ピカレスク小説の要素にロマンティシズム、南部ゴシック、ユートピアへの憧憬を織り込みながら築いたテーマだ。

オースターはドラッグクイーン、不遇なインテリ、汚いスプーンを出すウエイトレス、中産階級など、この地域に暮らす多様な人々に温かい視線を注ぎ、ブルックリン橋を照らす月に詩を捧げる。本書の中心に浮かび上がってくるのは、ブルックリンの最初の詩人といえるウォルト・ホイットマンの魂といえる。オースターが優雅に自由気ままに展開していく物語は、感傷に陥らない程度の十分な陰りをおびていて、説得力をもつ。本書は愛情をこめて描かれた、人間の魂の最終的な安らぎの地として町の姿だ。

<PB>
Brooklyn Follies/Paul Auster (著)
外貨参考価格: EUR 8.69
価格: ¥1,259 (税込)
発送可能時期:ただいま予約受付中です。
ペーパーバック: 出版社: Faber and Faber ; ISBN: 0571224997 ; (2006/07)


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『アムニジアスコープ』/スティーヴ・エリクソン (著), Steve Erickson (原著), 柴田 元幸 (翻訳)
単行本: 262 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 集英社 ; ISBN: 4087734323 ; (2005/08)
出版社 / 著者からの内容紹介
アメリカ最高の幻視作家による〈愛〉の物語。
アメリカ現代文学を代表する作家エリクソンが、近未来、大震災が起きて廃墟と化した幻想的なLAを舞台に、これまで自分が関係してきた女性たちとの記憶を生々しく甦らせ、愛について考察する。


『塵よりよみがえり』/レイ・ブラッドベリ (著), Ray Bradbury (原著), 中村 融 (翻訳)
単行本: 237 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 河出書房新社 ; ISBN: 4309203655 ; (2002/10)
内容(「MARC」データベースより)
魔力をもつ一族とひとりの人間の子がひそやかに住む屋敷。そこへ、世界各地に散らばる一族の集う日が今やってくる…名作「集会」にはじまる「一族シリーズ」を集大成した長編。奇妙で美しくて涙する、とても大切な物語。


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2005年11月27日(日)
『ファンタージエン 秘密の図書館』

ラルフ・イーザウの『ファンタージエン 秘密の図書館』を読み終える。「ハリポタ4」の映画を観たせいか、どうしても比較してしまい、これは面白くないなあと思ってしまった。とはいえ、映画を観る前から読んでいたのに、全く興味がわかなかったのだから、けして「ハリポタ」のせいではない。

いろんなファンタジーがあるなかで、個人の好みもあるだろうが、私としては、あまり好みのタイプではない。ラルフ・イーザウは、「ミヒャエル・エンデの秘蔵っ子」ということで期待していたのだが、実際は、エンデには遠く及ばないだろう。

まず、ユーモアがない。ここで笑わせるつもりだな、というのはわかるのだが、全然面白くないので笑えないし、それが繰り返されると、どんどん白けていくのだ。エンデの『はてしない物語』の前の物語という着想はいいと思うが、それが逆に荷が重すぎたのでは?という印象だ。会話も退屈だし、全然面白くなかった。期待はずれ。

ところで日にちを遡ってしまうが、ちょっと前に読んだ、ビアトリクス・ポターの 『妖精のキャラバン』 は、面白かった。これはまた全然違うタイプのファンタジーだが、「ピーター・ラビット」の世界を思い浮かべてもらうとわかりやすいだろう。

ネズミやヤマネや白イタチなんかが、「ヘアピンはお使いになるの?」とか、「あたくし、お帽子のふちかがりをしたりして夜が遅いものですから」なんていうセリフを言うのが、何ともおかしい。これは翻訳が合っているのだと思うけれど。

ポターのファンタジーは、「ピーター・ラビット」もそうだが、単にかわいらしい話というわけではない。良くも悪くも厳格なポターの考えと、イギリスの湖水地方の自然を守ろうとする姿勢が表現されたものだから、時にはあっと思うこともある。案外内容の深いファンタジーなのだ。

ちなみに、この本は長編として書かれてはいるが、実際はいくつもの話を繋げた作りになっている。あれやこれやの話を、登場人物(動物)たちがそれぞれの知っている物語として、ほかの登場人物(動物)に話して聞かせるのだ。だから、本体は動物のサーカスのキャラバンの話なのだが、いろいろな話が混じっていて、また楽しい。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『ファンタージエン 秘密の図書館』/ラルフ・イーザウ (著), 酒寄 進一 (翻訳)
単行本: 512 p ; サイズ(cm): 23
出版社: ソフトバンククリエイティブ ; ISBN: 4797329831 ; (2005/09/29)
出版社 / 著者からの内容紹介
ファンタジーの金字塔「はてしない物語」(岩波書店刊)の世界(ルビ:ファンタージエン)が再び動き出す。ミヒャエル・エンデの秘蔵っ子であり「ネシャン・サーガ」シリーズでも有名なラルフ・イーザウが紡ぐ、「ファンタージエン」の古くて新しい物語。


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2005年11月26日(土)
映画 「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」

「ハリポタ」は、毎回先行オールナイトで観ているのだけれど、今年はジャズフェスと重なったり、アポロ13号の骨折などで、それが果たせなかった。というわけで、今日の公開日に松葉杖のアポロ13号を引きずって、観に行った。

今回はとても面白かった!前作の「アズカバンの囚人」が、ちょっとドタバタしていてあまり気にいっていなかった分(「ハリポタ」全作が撮り終わった時、3作目の監督は、不名誉な評価をされるかもしれないなあ・・・)、今回は前回の分も取り戻そうと、より積極的に雰囲気も堪能したという感じ。

それもそのはず、今回の監督はハリウッドではなく、イギリスの監督で、いかにもイギリス的(=ホグワーツ的?)な重厚な雰囲気を醸し出している。かといって、重苦しくなく、テンポもいいので、内容を知っているのに、ハラハラ、ドキドキさせられた。

4作目は、私の大好きなセドリック・ディゴリーが出てくるわけだが、原作では、セドリックが殺されるところに涙したものだ。しかし、映画のキャストは私のイメージと違っていたため、その場面もあまり悲しくはないだろうなと思っていたのだが、予想に反して、やっぱりウルウル。だって、やっぱりセドリック好きだもの。

というか、セドリックが死んだときのハリーの嘆きようが、胸に響いたと言ったほうがいいかもしれない。最後に、だんだん大人になっていくハリーたちの、微妙な心理状態が表現されているのも、今後の展開のカギかも。

映画として、色彩的にもきれいだったし、あれだけの長い話を、とりたてて過不足なく、非常にうまくまとめたものだと感心した。原作としても、4作目は面白いと思うが、映画としても非常に面白く出来上がっているのではないかと。個人的好みとしては、やはり原作も映画も1作目が好き。それがあっての続編だから。

家に帰ってから、1作目の写真と4作目の写真を見比べてみたのだが、ハリーも、ロンも、ハーマイオニーも、なんと成長したことか!言うまでもなく、他の出演者もだ。7年生になったら、一体どんなふうになるのだろう?と、今後それも楽しみ。

ちなみに、お約束の劇場でのグッズ売り場だが、見たところ商品は伊勢丹の「ハリー・ポッターの世界展」で全部売っていたし、今回はあまり面白いものがない。それに、昼間伊勢丹で、また買ってしまったし、劇場で買うべきものは何もなかった。(^^;


〓〓〓 BOOK


◆Amazon

『The Saint Of Dragons』/Jason Hightman (著) ¥867
ペーパーバック: 364 p ; 出版社: Eos (T) ; ISBN: 0060540133 ; (2005/08)

(Amazonギフト券 ▲¥250)


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2005年11月25日(金)
邪竜カイアン・ブラッドベイン

図書館から、西部劇の主題歌のCDを3枚借りてきた。言うまでもなく、「ローハイド」の歌詞を探すためだ。今度こそは!と思ったのに、またしてもがっくり。

「クリント・イーストウッドの世界」の他の2枚には、そもそも歌詞などついているわけがない。なんとインストゥルメンタルだったのだ。とりあえず、せっかく借りたのだからと2枚とも聞いたら、いい加減うんざりしてしまった。「ローハイド」なんて、おとぼけもいいところ。うんざりを通り越して、腹が立った。

「イーストウッド」のほうは、ちゃんとオリジナルの歌が入っているので、やった!と思ったのだが、歌詞はなし。なんで!?

では、いよいよ奥の手か。図書館にフランキー・レーンのカセットテープという代物があるのだが、今時テープも貸してるのか?と思いながらも、もうこれしかない!と。。。

とにかく、知りたいと思ったら、何が何でも知りたくてたまらなくなってしまったので、手を尽くして探しまくるしかない。たまたま、まゆみさんからメールが来たところだったので、誰か「ローハイド」の歌詞を知っている人はいないか?と聞いてしまった。アメリカ人なら知っているだろうとは、実に安直な考えである。

さて、何かと忙しく、今回も「ドラゴンランス」は一気読みできなかった。これはぜひとも一気読みしたい本なのに。でも、最後の、大緑竜カイアン・ブラッドベインの変身はすごかった!まさか、こいつが!という感じで、あっとびっくり!「どこかにいるはずだ」というところで、気づくべきであった。

この本は、出版されてからまだあまりたっていないから、ネタバレになると悪いので詳しくは書けないが、よく考えてあるなあと思う。これまで「ドラゴンランス」シリーズを20冊(この本も入れて)読んできたが、それぞれに繋がりがあって、あれがこれの伏線だったのか!という部分がたくさんある。今更ながら、すごい本だなあと思う。で、まだまだ続くし。(^^;


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『ドラゴンランス 魂の戦争(第1部)墜ちた太陽の竜(下)』/マーガレット・ワイス (著), トレイシー・ヒックマン (著), Margaret Weis (原著), Tracy Hickman (原著), 安田 均 (翻訳)
単行本: 271 p ; サイズ(cm): 21 x 15
出版社: アスキー ; ISBN: 4757724675 ; 第1部 巻 (2005/09)
出版社 / 著者からの内容紹介
巨竜ベリルと大緑竜カイアン、ついに来襲! 愛のため我が身をなげうつ人々。魔法が消えた驚くべき理由。謎の暗黒騎士ミーナに対峙した、若きエルフ王の運命は? イギリス・ファンタジーの王様が『指輪物語』『ナルニア国』『ハリー・ポッター』で、オーストラリア・ファンタジーの王様が『デルトラ・クエスト』なら、アメリカン・ファンタジーの王様は、この『ドラゴンランス』世界5千万部シリーズです! 本書はその最終シリーズの第一部完結篇! シリーズ最大の大河ドラマが今ひとつの幕をとじ、新たなる展開を予感させます! ドラゴン、エルフ、騎士、魔法使い、亡霊など多彩な種族や怪物が総登場。葉っぱ一枚ゆるがせにしない、リアルで壮大な"剣と魔法"の世界がここに!!


◆図書館貸し出し(→12/9)

クリント・イーストウッドの世界/映画主題歌
CD (2001/11/21)
ディスク枚数: 1
ワーナーミュージック・ジャパン - ASIN: B00005QYUV
内容 (「CDジャーナル・レビュー」より)
ジャズをこよなく愛し、音楽にも精通したクリント・イーストウッドの映画音楽集。『ローハイド』『ダーティハリー』『スペース・カウボーイ』などから13曲(うち7曲がイーストウッド作曲)と、後半はイーストウッドのドキュメンタリーのサントラ。盟友レニー・ニーハウスによるもので、往年の名作西部劇のフレーズも出てくる(このドキュメンタリー『アウト・オブ・シャドー』はDVDで発売)。イーストウッド作曲のものはジャズ・フィーリングあふれるピアノ曲で、これがなかなかいい気分にさせてくれる。 (竹之内円) --- 2001年12月号


決定版!西部劇映画音楽/映画主題歌
CD (2001/06/06)
ディスク枚数: 1
キングレコード - ASIN: B00005HYSQ


決定版 映画音楽大全集~西部劇篇/映画音楽
ビクターエンタテインメント - ASIN: B00005N3WC


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2005年11月24日(木)
「ハリー・ポッターの世界展」

昨日から伊勢丹で始まった、「ハリー・ポッターの世界展」に行った。でも、今回はあまり面白いものがなかった。去年の使いまわしもいっぱいあったし・・・といいながらも、またしても山のように無駄遣い。全然懲りません。

レジで毎回感じるのが、「この人、なんでこんなに買うんだろう?」という疑いの目。たくさん買えば、普通は喜んでくれるはずなのに、この「ハリー・ポッターの世界展」だけは、「いい年こいて変な人」的な目で見られる。

しかし、そんなことは知ったことではない。本と一緒に楽しめるグッズは、毎回とても楽しみにしているんだから、人の目など気にしちゃいられません。

ちなみに、「今年はワールドカップがあるから」と言うと、「何の?」と聞かれるが、「クウィディッチ」と答えると、皆、がくっと来るらしいが、今回のグッズの狙い目は、やはりクウィディッチ・ワールドカップ関連商品だろう。


◆「ハリー・ポッターの世界展」で購入したもの(本類)

ハリー・ポッター イラストポストカード・ブック POST CARD BOOK
価格: ¥840 (税込)
単行本: サイズ(cm): 17
出版社: メディアファクトリー ; ISBN: 4840110980 ; (2004/06/16)


ハリー・ポッターダイアリー 2006 ハリー・ポッターリタラリーコレクション/近代映画社 (編集)
価格: ¥1,890 (税込)
大型本: サイズ: A5版上製
出版社: 近代映画社 ; ISBN: 4764820560 ; (2005/11/21)
出版元より
これがダイアリーの決定版! ハリー・ポッターダイアリー! アメリカ版の原作本の表紙絵で有名なマリー・グランプレが描き下ろしたハリー・ポッターパステルアートの世界。この、パステル画などを満載したダイアリーです。日付記入式なので、いつからでも書き始めることが出来ます。


ハリー・ポッター手帳 2006/近代映画社 (編集)
価格: ¥1,260 (税込)
文庫: 出版社: 近代映画社 ; ISBN: 4764820528 ; 2006 巻 (2005/11/04)
出版元より
これが手帳の新定番! ハリー・ポッター手帳2006! 使いやすさとエンターテイメント性を徹底追求! カバーは裏返すとシックなデザインになりますので、大人の方でも使えます。パタンと開き易い、本格的な手帳製本。スピンも2本付きなので、使いやすい。


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2005年11月23日(水)
ラグビー早慶戦

骨折して以来、アポロ13号が久々にスポーツ観戦。いい天気だったし、雄弁会の岡田君の付き添いもあって、特に困ったことも起こらず、無事帰宅。

今年の明治は弱いので、それより慶応の試合のほうが面白いだろうと思っていたけれど、慶応の完封負けは予想外だった。早明戦は国立競技場なので、階段も多いし座席も狭いので、たぶん観に行けないだろう。今年はこれが最後かも。


◆ラグビー大学対抗戦(早慶戦)

早大、異例の部内マッチ…早慶戦制し31年ぶりの最速Vへ
早大優勝の立役者は19歳の五郎丸!2トライ7ゴール24点!
“最強軍団”早大が無敵の35連勝で対抗戦5連覇!!

(おまけ)
◆早慶戦を観戦した、日本ラグビー協会会長で早大ラグビー部OBの森喜朗・前首相「慶応のタックルも素晴らしく、スコア以上にいいゲームだった。もう優勝か。これでW杯の日本開催があればなお良かったな」
・・・・・ワールドカップがあったとしても、早稲田は関係ないでしょうが。第一、慶応に勝ったくらいで世界に通用するわけじゃなし。。。この人、ほんとに雄弁会にもいたのかしらん? ( ̄▽ ̄;)


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2005年11月22日(火)
歌詞カードがない!

図書館で、「ローハイド」が入っているブルース・ブラザーズのCDを借りた。オリジナルのフランキー・レーンのはカッコいいのだが、こちらはちょっとおとぼけ。馬がパカパカしている感じで、あまり気にいっていないのだが(映画の中で歌っている場面も笑えるらしい)、たまたま図書館にあったので、歌詞を見る目的なんだからいいやと思って借りた。

しかし!家に帰って中を見たら、歌詞カードがない!これじゃ借りた意味がない!私の後にも予約をしている人がいるので、その人も歌詞カード目的かしらん?と勝手に思ったりしたのだが、これ、歌詞カードありませんよ!<余計なお世話?

ブルース・ブラザーズファンには、名盤のようなのだが、私はそういうわけでもないので、「ローハイド」の歌詞がなきゃ、早々に返そうと思っている。で、他にも探して、いくつか予約してみた。そのどこかに歌詞カードが入っていることを祈りつつ・・・。

今日読み終えた、シンシア・カドハタの『きらきら』は、読まなくてはいけない他の本がたまってきたので、読まずに返そうかと一瞬思ったのだが、返す前に一気読みした。

ああ、これってロイス・アン・ヤマナカみたいだなぁと。日系人の話って、みなこんな感じなんだろうか?なんだか切ない。ハワイに住む日系人であるロイス・アン・ヤマナカの 『ワイルド・ミートとブリー・バーガー』 は大好きで、図書館で借りて読んだあと、探しまくって、やっとBOOK・OFFで手に入れたのだが、あれも切なかった。

ただ、『ワイルド・ミートとブリー・バーガー』の翻訳はともかくとして、今回のシンシア・カドハタの本は、代田亜香子氏の翻訳が、例の金原節っぽくて、やっぱり気にいらなかった(借りる時に気づいていたが、性懲りもなく借りてしまった)。これは原書で読んだほうが絶対に感動するのではないかと思う。この文章ではなんだか白けてしまって、ぐっとこない。テンポもいいし、感動する要素もいっぱいあるのに、もったいない。

日系人が書く小説では、日本語で「ご飯」だとか「酒」や「餅」だとかでなく、「GOHAN」や「SAKE」や「MOCHI」と書かれているのが、ある意味とても新鮮で、また奇妙な感じを受けるのが面白かったりする。音は同じなのに、見た目で印象が全然変わる。だから原書で読んだほうが、そうした面白さも味わえていい。

けれども、日系人の小説に共通して言えるのは、やはり暗いということ。日本から離れざるを得なかった彼らの辛い歴史を、どうしても避けて通れないのだろうなと。それに、人種差別という問題もあるし。日系人に限らず、移民はみなそうなのかもしれないが、どの小説も、とても切ない。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『きらきら』/シンシア・カドハタ (著), 代田亜香子 (翻訳), Cynthia Kadohata
単行本: 207 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 白水社 ; ISBN: 4560047952 ; (2004/10/25)
出版社からのコメント
本書はアメリカ南部ジョージア州に住むある日系家族の強いきずなときびしい生活を描き、全米の感動を呼んだヤングアダルト小説である。著者自身も日系の3世で、デビュー以来、「ニューヨーク・タイムズ」などで新しい世代の日系作家として賞賛を浴びた。  

時代は1960年代の初め、主人公のケイティ・タケシマは、美しくて勇敢で頭のいい姉のリンを心から慕い、何をするにもリンについてまわっていた。両親はアイオワ州でアジア食品の店を営んでいたが、アジア人の少ない州では商売はむつかしく、カツヒサおじさんを頼ってジョージアへ移る。父さんは日本で習得したヒヨコの雌雄鑑定士になり、母さんは鶏肉工場で働くことになった。家族の目標はお金を貯めて自分たちの家を買うこと。そのために両親は寝る間もないほどに働き、2人の姉妹もおやつを食べずに貯金をした。

リンはある日、ケイティに「町の人たちは日本人である母さんを無視している」という。そして、もしケイティをそんなふうに見下す人がいたらわたしが絶対に許さない、とも。貧しいけれどそんな姉のおかげでケイティは幸せだった。だがある日突然、その姉に思いもよらない病魔がおそいかかる。


◆図書館貸し出し(→12/6)

『ザ・コンプリート・ブルース・ブラザーズ』/ブルース・ブラザーズ
CD (1998/06/15)
ディスク枚数: 2
イーストウエスト・ジャパン - ASIN: B0000561ZS
内容(「CDジャーナル」データベースより)
映画『ブルース・ブラザーズ2000』も話題の中で,ブルース・ブラザーズ・デビュー20周年,アトランティック・レコード50周年を記念して企画されたCD。過去3枚のアルバムをまとめてある。米国のソウル,R&B,ロックが怒濤のようにあふれ出る。

曲目リスト

[ディスク: 1]
1.オープニング:お前をはなさない
2.エヴリバディ・ニード・サムバディ
3.ギミ・サム・ラヴィン
4.シンク
5.ソウル・マン
6.ソウル・フィンガー
7.メッシン・ウィズ・ザ・キッド
8.ヘイ・バーテンダー
9.オールモスト
10.ラバー・ビスケット
11.ショット・ガン・ブルース
12.グルーヴ・ミー
13.アイ・ドント・ノウ
14.“B”ムーヴィー・ボックス・カー・ブルース
15.フリップ,フロップ・アンド・フライ
16.シー・コート・ザ・ケティ
17.ピーター・ガン

[ディスク: 2]
1.シェイク・ア・テイルフェザー
2.オールド・ランドマーク
3.ローハイド
4.ミニ・ザ・ムーチャー
5.スウィート・ホーム・シカゴ
6.監獄ロック
7.フーズ・メイキング・ラヴ
8.ドゥ・ユー・ラヴ・ミー
9.ギルティ
10.ペリー・メイスン・テーマ
11.ライオット・イン・セル・ブロック・ナンバー・ナイン
12.グリーン・オニオン
13.アイ・エント・ガット・ユー
14.フロム・ザ・ボトム
15.ゴーイング・バック・トゥ・マイアミ
16.エクスプレスウェイ・トゥ・ユア・ハート
17.エクスキュイズ・モア・モン・シェリー
18.クロージング:お前をはなさない


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2005年11月21日(月)
祭りのあと

「アメリカ南部の夕べ」、「新宿トラッドジャズフェスティバル」と、目的を定めて動いてきたが、両方とも無事に終わってほっとしたのと、終わってしまった一抹の寂しさとがミックスされて、なんとなく脱力。これが祭りのあとの寂しさというやつなのだろう。

ところで、ニューオーリンズのお祭り「マルディグラ」で使用される、「マルディグラ・ビーズ」というきらびやかなネックレスがある。今回のジャズフェスでは、これを身につけている人が結構いた。かくいう私も、どん底の純ちゃんにおみやげにあげたものを、わざわざ返してもらって、身につけていた。

もっともニューオーリンズでは、あの美しいアイアンレースに飾られたバルコニーや、華やかな山車の上からビーズが投げられるわけで、最初から身につけているわけではない。だから、ずいぶん趣は違うのだが、今回は特にニューオーリンズを救おうという目的があったわけだから、それっぽくてよかったんじゃないかと思う。

日本では、「マルディグラ」もあまり知られていないと思うので、ほとんどの人は、「あのキラキラビーズはなに?」と思ったに違いないけれど、どうせなら、ジャズフェス名物として、日本でも売ればいいのに・・・なんて。

ちなみに、来年のマルディグラは開催できるのだろうか?と心配だが、きっとお祭り好きのニューオーリンズのことだから、無理をしてでもやるのではないかと思っている。というか、開催できるくらいに復旧が進むよう、祈りたい。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『妖精のキャラバン』/ビアトリクス・ポター (著), Beatrix Potter (原著), 久野 暁子 (翻訳)
単行本: 264 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 福音館書店 ; ISBN: 483402525X ; (2000/06)
出版社 / 著者からの内容紹介
あのピーターラビット・シリーズの作者ビアトリクス・ポターが書いた唯一の長編作品がついに日本語に翻訳されて登場です。てんじくねずみのタッペニーは、悪友たちに毛生え薬の実験台にされてしまい、毛がどんどん伸び続けて止まらなくなってしまいます。そこで、ついに町から逃げ出す決心をします。さすらいの旅の途中で、タッペニーは、動物たちの奇妙な巡回サーカスの一座に出会います。その仲間に入れてもらったタッペニーは、一座のみんなと一緒に旅を続けます。旅の途中でのさまざまなエピソードが語られ、次第にこのサーカス一座の秘密が明らかにされていきます。そして、いろんな事件がおきて……。イギリスの田園を舞台に動物たちが繰り広げる愉快で不思議なお話が、ポター独特のユーモラスな口調で語られています。


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2005年11月20日(日)
第5回 新宿トラッドジャズフェスティバル(2日目)

ジャズフェス2日目。今日は、雄弁会の岡田君と、早稲田ニューオーリンズ・ジャズクラブの山本君が手伝いに来てくれた。今日も風が冷たい。しかし、昨日に引き続き楽しい雰囲気なので、寒さも苦ではない。

ところが、今日のお昼のお弁当がまたしてもうなぎだったため、ハリソンバーに行って、おでんを食べる。うなぎは、どん底バイトの文学部の苦学生、上村君に差し入れ。そのついでに、阿部寛のアコースティックギターのライブを聞く。

午後の休憩(昨日は人がいなかったので昼食以外は休憩なし)のときに、ブル松原のブルースを聞きに行く(ブル松原のブルって、ブルースのブルなのか?)。今回はスタッフパスがあるので、どこでも出入り自由なため、みなそれぞれ好きなミュージシャンの演奏を聞きに行くことができた。

夕方には、去年知り合った「アメリカ南部協会」の早野君(ニューオーリンズ・ジャズクラブのウッドベース。村田先生のクラス)に再会。どん底で煮込みのあとのおじやを食べながら、私はニューオーリンズに行ったこと、早野君はミシシッピに行ったことなどをお互いに話して、楽しいときを過ごした。

肝心の募金だが、各会場にも募金箱が置いてあるので、全部合わせるとどれくらいになったのかわからないが、ともあれ、自分のやれることはやったと思う。募金をしてくださった皆様、本当にありがとうございました!

今回は、これまでよりも開催時期が遅く、風の冷たい寒い2日間だったが、何か温かいものを感じながら、終了。特にトラブルもなく、無事に責任を果たせてよかった。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『崖の国物語〈6〉ヴォックスの逆襲』/ポール・スチュワート (著), クリス・リデル (著), Paul Stewart (原著), Chris Ridell (原著), 唐沢 則幸 (翻訳)
単行本: 533 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: ポプラ社 ; ISBN: 4591086933 ; 6 巻 (2005/07)
カバーより
図書館司書学会の若き司書勲士ルーク・バークウォーターは、偵察飛行の途中事故にあい、とらえられ奴隷にされてしまった。売られた先は最高位学者ヴォックス・ヴァーリクスの館。実権を奪われ酒びたりになったヴォックスのもとで、ルークは崖の国をめぐりさまざまな陰謀がうごめいていることを知る。夜の守護聖団、オオボズシスター、ゴブリン軍。どの勢力も図書館司書学会を憎み、ヴォックスをさげすんでいた。暗殺の危機をのがれたヴォックスが図書館司書学会に持ちかけた「取引」とは─!?運命の「大いなる嵐」が近づき、ますます目が離せない《崖の国物語》感動の第六部!


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2005年11月19日(土)
第5回 新宿トラッドジャズフェスティバル(1日目)

今日と明日は、新宿トラッドジャズフェスティバルで、ニューオーリンズへの募金活動。自ら名乗り出たものだから、眠くても、寒くても、とにかくがんばらなくては!というわけで、午前中からフル活動。夜型ドラキュラタイプの私には、かなりきつい状況ではあるけれど、朝日と冷たい風が、意外に心地良かった。

本部である喫茶店ゴローの前で、朝から募金・・・かと思ったら、いきなりチケット販売で大忙し。あれ、話が違うぞと思いつつも、なぜかチケット販売&各種案内に燃える(すぐに対応できたのは、日頃三丁目を飲み歩いている賜物!)。風が強かったので、外は結構冷え込んだものの、目の前で熱い演奏が繰り広げられているので、忙しいながらも楽しんだ。

このジャズフェスティバルは、屋内でライブをじっくり聞くのもいいのだが、外でニューオーリンズっぽい(?)自由な雰囲気を味わうのが楽しいのだ。陽気な人の踊りなんかも見れて、かなり楽しい。

そうそう、お昼のお弁当はうな重だったんだけれど、私はうなぎが全然ダメなので、お弁当は上野広小路ボブにあげて、代わりにどん底の煮込みと、天竜のすいとんを食べた。明日もうなぎだったら困っちゃう・・・。学さんから景気づけのヘネシーをもらう。

今日は、屋内のライブは全然聞けなかったが、明日はボランティアの人も増えそうなので、ライブも観に行こうっと!

家に帰ったら、コーマック・マッカーシーの新作が届いていた。早速開いてみると、初版だった!バンザーイ!このまま大事にとっておかなくちゃ!(^^;


〓〓〓 BOOK

◆Amazon

『No Country For Old Men』/Cormac McCarthy (著) ¥2,633
ハードカバー: 352 p ; 出版社: Alfred a Knopf ; ISBN: 0375406778 ; (2005/07/19)
Publishers Weekly
高く評価された国境三部作を締めくくる『平原の町』から7年、マッカーシーが魅力的な現代ウエスタンをひっさげて戻ってきた。新作の舞台は、1980年のテキサス南西部。リオグランデ流域でカモシカ狩りをしていたルエリン・モスは、いくつかの死体とヘロインの山、240万ドルの現金を発見する。この作品の大部分を占めるのは、簡潔で巧みな文章によってぐいぐいと引きつけていく逃亡劇だ。

金を盗んだモスは、勢力ある麻薬組織が雇った特殊部隊の元工作員のウェルズや、精神異常者めいたチグールに追跡される。家畜用の銃を携えたチグールは、ゆがんだ正義感で凝り固まった冷酷な殺人犯だ。さらには保安官ベルもモスを追う。年配のベルは、もはや自分はたちうちできない荒々しい力をもつチグールのような新種の男たちの存在を、苦々しく思っている。

作品にちりばめられているのは、一人称で書かれたベルの思慮深い言葉だ。彼は世の中の変化を嘆き、第二次大戦の戦場でのつらい思い出をふりはらおうとし--バイオレンス色の強いこの小説のなかで一条の光といえるが--結婚生活に恵まれたことを喜ぶ。話はぞくぞくさせるような展開をみせる。しかし、この小説が読者に善悪の戦い、人間が生きるうえで選択や運が果たす役割について深く考えさせるのは、ベル保安官の繊細な心と賢さがあるからにほかならない。


Amazon.co.jp オリジナルブックカバー(ベージュ) ¥273 (Amazonギフト券 ▲¥273)
ISBN: B0009WHOM6 ; (2005/07/11)
素材:ポリエステルキャンバス
仕様:しおりつき
サイズ:縦 約16cm x 横 約30cm(文庫版サイズ)


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2005年11月18日(金)
国境三部作 『平原の町』

コーマック・マッカーシーの国境三部作の最後の作品『平原の町』を買ってしまった。すでに図書館で借りて一度読んでいるが、三部作のうち、手元にないのはこれだけ。入手できるうちに買っておかないと、 『越境』 みたいに血眼で探し回る羽目になりそうだし、三部作なんだから、ちゃんと三作揃えておかなくちゃと。

ついでに原書(三作合本)も注文したのだが、そっちはたぶんお飾りでしょうね。というか、これだってすでに読んでいるから、また読む気になるまで、しばらくの間は、このまま箱入りだ。

それと、友だちに頼まれた、チェ・ゲバラのジャーナルが届いたのだが、予想外に小さいものだった。ビニールに包まれているので、中身が見れないのだが、日記帳というにはちょっと小さい。手帳だな。

その友人は、ゲバラに憧れて、ぜひキューバに行きたいと言っている。本当は、キューバに憧れて、ゲバラが好きになったのかもしれないけど・・・。そのまた友人は、ヘミングウェイに憧れて、本当にキューバに行ってしまった。私はそういう行動力に憧れる。

さて、明日とあさっては新宿ジャズフェスティバルだ。結局ボランティアは私一人しかいないので、とにかくがんばるしかない。問題は早起きしなければならないこと。こんなことしてないで、早く寝なきゃ!


〓〓〓 BOOK

◆Amazon

『平原の町』/コーマック・マッカーシー (著), Cormac McCarthy (原著), 黒原 敏行 (翻訳) ¥2,310
単行本: 268 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 早川書房 ; ISBN: 4152082615 ; (2000/02)
内容(「BOOK」データベースより)
1953年、十九歳のジョン・グレイディは、メキシコとの国境近くの小さな牧場で働いていた。馬の扱いにかけては天性の才能をもつ彼は、ビリーをはじめ年上のカウボーイたちにも一目置かれていた。そんなジョン・グレイディが、娼婦というにはまだ幼いマグダレーナと激しい恋に落ちる。ふたりは密かに結婚を誓い合い、ジョン・グレイディは愛馬を売る決心までする。その固い決意に説得をあきらめたビリーもマグダレーナの足抜けに力を貸すが、非情な運命はふたりを引き裂いた…。苛酷な世界に逆らい、烈しく直情のまま生きる若者の生きざまを、鮮烈に謳い上げる、アメリカ青春小説の記念碑。
●画像は原書 『Cities of the Plain (Border Trilogy, Vol 3)』


The Way Of Che Mini Journal (Potter Style)/Potter Style (著) ¥894
日記帳(ノート) ; 約10.4×13.1cm ; 128ページ ; 伸縮バンド付き
出版社: Clarkson Potter ; ISBN: 0307236390 ; (2005/10/25)
Amazon.co.jp
チェ・ゲバラは今も生きている! アーネスト・チェ・ゲバラの思想で飾られたこの鮮やかな赤い日記帳で階級闘争に参加しよう。ゲバラは革命戦士で、その聖像のような肖像画は無数の大学の寮の壁に掛けられ微笑んでいる。日記帳は、大衆との連帯感やブルジョワ精神を表現するのにぴったりのスペースだ。
●ゲバラ好きの友人から頼まれたもの


Amazon.co.jp オリジナルブックカバー(ボルドー) ¥273 (Amazonギフト券 ▲¥273)
出版社: ; ISBN: B0009WHOLM ; (2005/07/11)
素材:ポリエステルキャンバス
仕様:しおりつき
サイズ:縦 約16cm x 横 約30cm(文庫版サイズ)


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2005年11月17日(木)
寄付金をアメリカに送金

アメリカ南部ハリケーン被害の募金で集めたお金を、無事アメリカに送ることができた。これでやっと一息。

集めたお金と同額をプラスして送ったのだが、このところの円安もあって、半端な額になってしまった。先週だったら、キリのいい額(ドルで)で送れたのに・・・と思うと残念だが、いたし方がない。

また、外国への送金は、こちらでの手数料も結構高いし、さらに現地の銀行でも手数料を取られるらしい。送るほうの手数料はわかるが、受け取るほうも手数料を取るとは!

ともあれ、これでなんとか責任を果たしたという感じで、ほっとした。まゆみさんも、お礼状を出したいと言っていたので、住所がわかる方には、ニューオーリンズから、お礼の手紙が届くだろうと思う。


寄付をしてくださった皆様
本当にありがとうございました。


※ちなみに、寄付金は新宿ジャズフェスティバル実行委員会を通じてニューオーリンズに送る予定でしたが、実行委員長より、「個人で集めた寄付金は、知り合いがいる場合は、その人に直接送ってあげなさい」という指示を受けたため、私の場合は、友人である MAYUMI SHARA 個人宛てに送らせていただきました。寄付金の使い道は、まゆみさんに委ねます。



今後とりあえずのところは、今週末のジャズフェスティバルでの募金活動に専念し、一刻も早い被災地の復興を祈るばかり。


〓〓〓 BOOK

◆Amazon

『The Delaney Christmas Carol』/Kay Hooper (著), Iris Johansen (著), Fayrene Preston (著) ¥1,117
ペーパーバック: 429 p ; 出版社: Bantam Dell Pub Group (P) ; ISBN: 0553383701 ; (2005/10/25)


Amazon.co.jp オリジナルブックカバー(ブルー) ¥273
(Amazonギフト券 ▲¥273)
ISBN: B0009WHOLW ; (2005/06/27)
素材:ポリエステルキャンバス
仕様:しおりつき
サイズ:縦 約16cm x 横 約30cm(文庫版サイズ)


◆図書館

『アムニジアスコープ』/スティーヴ・エリクソン (著), Steve Erickson (原著), 柴田 元幸 (翻訳)
単行本: 262 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 集英社 ; ISBN: 4087734323 ; (2005/08)
出版社 / 著者からの内容紹介
アメリカ最高の幻視作家による〈愛〉の物語。アメリカ現代文学を代表する作家エリクソンが、近未来、大震災が起きて廃墟と化した幻想的なLAを舞台に、これまで自分が関係してきた女性たちとの記憶を生々しく甦らせ、愛について考察する。


『ファンタージエン 秘密の図書館』/ラルフ・イーザウ (著), 酒寄 進一 (翻訳)
単行本: 512 p ; サイズ(cm): 23
出版社: ソフトバンククリエイティブ ; ISBN: 4797329831 ; (2005/09/29)
出版社 / 著者からの内容紹介
ファンタジーの金字塔「はてしない物語」(岩波書店刊)の世界(ルビ:ファンタージエン)が再び動き出す。ミヒャエル・エンデの秘蔵っ子であり「ネシャン・サーガ」シリーズでも有名なラルフ・イーザウが紡ぐ、「ファンタージエン」の古くて新しい物語。


『ドラゴンランス 魂の戦争〈第1部〉墜ちた太陽の竜〈下〉』/マーガレット・ワイス (著), トレイシー・ヒックマン (著), Margaret Weis (原著), Tracy Hickman (原著), 安田 均 (翻訳)
単行本: 271 p ; サイズ(cm): 21 x 15
出版社: アスキー ; ISBN: 4757724675 ; 第1部 巻 (2005/09)
出版社 / 著者からの内容紹介
巨竜ベリルと大緑竜カイアン、ついに来襲! 愛のため我が身をなげうつ人々。魔法が消えた驚くべき理由。謎の暗黒騎士ミーナに対峙した、若きエルフ王の運命は? イギリス・ファンタジーの王様が『指輪物語』『ナルニア国』『ハリー・ポッター』で、オーストラリア・ファンタジーの王様が『デルトラ・クエスト』なら、アメリカン・ファンタジーの王様は、この『ドラゴンランス』世界5千万部シリーズです! 本書はその最終シリーズの第一部完結篇! シリーズ最大の大河ドラマが今ひとつの幕をとじ、新たなる展開を予感させます! ドラゴン、エルフ、騎士、魔法使い、亡霊など多彩な種族や怪物が総登場。葉っぱ一枚ゆるがせにしない、リアルで壮大な"剣と魔法"の世界がここに!!


『塵よりよみがえり』/レイ・ブラッドベリ (著), Ray Bradbury (原著), 中村 融 (翻訳)
単行本: 237 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 河出書房新社 ; ISBN: 4309203655 ; (2002/10)
内容(「MARC」データベースより)
魔力をもつ一族とひとりの人間の子がひそやかに住む屋敷。そこへ、世界各地に散らばる一族の集う日が今やってくる…名作「集会」にはじまる「一族シリーズ」を集大成した長編。奇妙で美しくて涙する、とても大切な物語。


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2005年11月16日(水)
コーマック・マッカーシーの新作

テレビで「ローハイド」にはまっている時に、マッカーシーの新作が出たことを知るとは、嬉しい限り。とはいえ、出版されたのは7月。Random House や Harper Collins の情報は随時チェックしているのだが、Knopf は普段あまりチェックしていないから、わからなかった。知っていたら、予約してでも買ったのだけど・・・。

というわけで、今なら初版が手に入るかも?と、早速注文した。「初版」であるから、もちろん読んじゃダメ。来年ペーパーバックが出るのを待つ。それも予約済み。でも、結構売れてるみたいなので、もしかしたらすでに初版じゃないかもしれないと、あとから気づいたのだが、ま、いいか。

問題は、黒原敏行氏の翻訳で読むマッカーシーはとても素晴らしいのだが、スペイン語まじりの原書は、難しくて読みにくいということだ。新作にスペイン語がまじっているのかどうかはわからないが、マッカーシーは、あれ、どこから会話?といったような文体だから、一筋縄ではいかない代物だ。

黒原さん、訳してくれないかなあ・・・。マッカーシーの未訳の作品、全部黒原さんに訳してもらいたい。黒原さんにもらった、マッカーシーの直筆レス(翻訳上での質問に対する答え)は、今でも宝物だ。ま、コピーだけど。(^^;

メリッサ・バンクの新作も気になるところだが、これはPB待ち。来年の紀伊国屋の洋書バーゲンで出ないかなと期待。

そんなわけで、そのあたりの洋書を読みたいと思いつつも、今日もまた図書館から「予約の本の準備ができました」と連絡が来た。まだまだ先だと思っていた、スティーヴ・エリクソンの 『アムニジアスコープ』 も回送中らしいので、明日には準備できてしまうだろう。げ!

これって、なんでこんなに早く回ってきたのかな?と不思議に思う。もしかして、例によって例のごとくのややこしい文章なので、途中でやめる人が多かったとか?なんて、勝手に推測している。逆に、面白いのであっという間に読めてしまうということもあり得るけど。

ところで、昨日やっと読み終えた、イーサン・ケイニンの 『Emperor of the Air』 だが、「作品によってはバーナード・マラマッドに似ている」という話を聞いてから、それが頭から離れなくなってしまい、最初に私が抱いたのは、全然そんなイメージじゃなかったのにな、と。でも、たしかにマラマッド的なところはあるかもしれない。「マラマッド的」ってどういうの?と聞かれても、一言ではとても答えられないのだけど。


◆Cormac McCarthy 新作

No Country For Old Men/Cormac McCarthy (著)
外貨参考価格: $24.95
価格: ¥2,633 (税込)
OFF: ¥465 (15%)
ハードカバー: 352 p ; 出版社: Alfred a Knopf ; ISBN: 0375406778 ; (2005/07/19)
Publishers Weekly
高く評価された国境三部作を締めくくる『平原の町』から7年、マッカーシーが魅力的な現代ウエスタンをひっさげて戻ってきた。新作の舞台は、1980年のテキサス南西部。リオグランデ流域でカモシカ狩りをしていたルエリン・モスは、いくつかの死体とヘロインの山、240万ドルの現金を発見する。この作品の大部分を占めるのは、簡潔で巧みな文章によってぐいぐいと引きつけていく逃亡劇だ。

金を盗んだモスは、勢力ある麻薬組織が雇った特殊部隊の元工作員のウェルズや、精神異常者めいたチグールに追跡される。家畜用の銃を携えたチグールは、ゆがんだ正義感で凝り固まった冷酷な殺人犯だ。さらには保安官ベルもモスを追う。年配のベルは、もはや自分はたちうちできない荒々しい力をもつチグールのような新種の男たちの存在を、苦々しく思っている。

作品にちりばめられているのは、一人称で書かれたベルの思慮深い言葉だ。彼は世の中の変化を嘆き、第二次大戦の戦場でのつらい思い出をふりはらおうとし--バイオレンス色の強いこの小説のなかで一条の光といえるが--結婚生活に恵まれたことを喜ぶ。話はぞくぞくさせるような展開をみせる。しかし、この小説が読者に善悪の戦い、人間が生きるうえで選択や運が果たす役割について深く考えさせるのは、ベル保安官の繊細な心と賢さがあるからにほかならない。


◆Melissa Bank 新作

The Wonder Spot/Melissa Bank (著)
外貨参考価格: $24.95
価格: ¥1,818 (税込)
OFF: ¥1,280 (41%)
ハードカバー: 324 p ; 出版社: Viking Pr ; ISBN: 0670034118 ; (2005/05/31)


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2005年11月15日(火)
【BOOK CLUB】のお知らせ

◆【BOOK CLUB】課題本

『ハワーズ・エンド』/E.M. フォースター (著), Edward Morgan Forster (原著), 吉田 健一 (翻訳)
単行本: 379 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 集英社 ; ISBN: 4087731472 ; (1992/05)

内容(「BOOK」データベースより)
知的でしっかり者の姉マーガレット。情熱家で美貌の妹ヘレン。ロンドン郊外、ハワーズ・エンドに建つ富豪の邸に招かれた姉妹の前に、運命の扉が開く。複雑な人間関係に、傷つきながらも成長していく女たち。

※上記の本は一例です。
※原書でも可。
※以前に読んだという方の感想も歓迎です。お気軽にご参加ください。
※感想はこちらまで→ http://bany.bz/book/
※【BOOK CLUB】はこちら→ http://www.freepe.com/ii.cgi?bookclub


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『Emperor of the Air: Stories』/Ethan Canin (著)
ペーパーバック: 179 p ; 出版社: Mariner Books ; ISBN: 0618004149 ; 1st Marine 版 (1999/09)
内容(「BOOK」データベースより)
この本に収められた九つの短編小説は、そのほとんどが「青春小説」と呼びうるタイプの作品である。自分の中で何かが決定的に変化する瞬間が訪れるのを、息をひそめるようにしてじっと待つ16歳の夏―それがイーサン・ケイニンの小説の原型的時間だ。


『いたずら魔女のノシーとマーム(1)秘密の呪文』/ケイト・ソーンダズ (著), トニー・ロス (原著), Kate Saunders (原著), Tony Ross (原著), 相良 倫子 (翻訳), 陶浪 亜希 (翻訳)
単行本: 173 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 小峰書店 ; ISBN: 4338214015 ; 1 巻 (2005/09)
出版社 / 著者からの内容紹介
魔女の女王を怒らせてしまった、二人の魔女ノシーとマーム。魔女島を100年間追放されることになり、ほうきに乗ってたどり着いたのは人間が住む街。そこで知り合った牧師と見習いのババーコーンにかわいがってもらうことになったのに、そこには魔女より怖い者が……。


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2005年11月14日(月)
ロシアの児童書

昨日、図書館で借りた児童書を3冊読了。「オオカミチビ太」は前から気にいっていたので、改めて特筆することもないが(やっぱりかわいい!)、『ハリネズミくんと森のともだち』は、予想外に良い本だった。面白いというより、「良書」であるといった感じ。

ロシアの森を舞台に、四季を通じての動物たちの姿が描かれているのだが、いかにもロシアっぽく、冬の厳しさや、待ちかねた春の到来などが、いきいきと書かれている。

おおかたのファンタジーは、作者が完璧にファンタジーの世界に入り込めずにいるものが多く、どうも中途半端であるという欲求不満を感じるのだが、これに関しては、作者は見事に想像の世界に入り込んでいると言えるだろうと思う。冬が長く厳しいロシアでは、嫌でも想像を逞しくしていないと、とても暮らしていけないのかも・・・。

もともと、動物が洋服を着ているような話が好きなので(特にハリネズミは贔屓)、それだけでもポイントは高くなるのだが、寓意のない話なら、なお良い。またこの作者の感性が、ちょうど自分に合っていた感じもして、とてもお気に入りの本となった。

かわいらしいばかりではない。最後に木の下敷きになったコグマくんが、瀕死の重傷を負い、死の影と、自然に生きるものの無常さを伝えているところなど、ある種の哲学ではないかとさえ思える。

最終的に「死んだ」とは書いていないので、果たしてコグマくんは死んだのだろうか?と、読んだ子どもたちは心配をするだろう。そうして、誰かがいなくなることの寂しさや辛さを学んでいくのだろうなと思った。

で、本当にコグマくんは死んだのだろうか?もし子どもに聞かれても、私も答えられないし、どんな答えをすればいいのか、わからない。マジに考え込んでしまった。

ちなみにコズロフは、下記の「はりねずみ本」で知られている作家である。

『きりのなかのはりねずみ』 世界傑作絵本シリーズ/ユーリー・ノルシュテイン (著), セルゲイ・コズロフ (著), Yury Norshteyn (原著), Francheska Yarbusova (原著), Sergey Kozlov (原著), こじま ひろこ (翻訳), フランチェスカ・ヤルブーソヴァ
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夕暮れに、はりねずみはこぐまの家へでかけます。ふたりでお茶を飲みながら、星を数えるのです。こぐまの大好きなのいちごのハチミツ煮を持って歩いていく途中、霧に浮かぶ白い馬に心を奪われて、はりねずみは霧の中へと入っていきます。

短編アニメーションの傑作『きりのなかのはりねずみ』をもとに作られた絵本である。監督は、世界的に評価の高いロシアのアニメーション作家ノルシュテイン。児童文学作家セルゲイ・コズロフが物語をつくり、アニメーション美術監督のフランチェスカ・ヤルブーソヴァが絵を描いた本書は、静かで幻想的な1冊となった。第48回産経児童出版文化賞美術賞を受賞するなど評価も高く、韓国版も出版されている。

あたりの分からない中、手探りで進んでいく道は、ノルシュテインが言うようにまさに「人生」。子どもたちは、そのハラハラドキドキを楽しむだろうが、大人はその繊細な世界にしばし日常を忘れるだろう。あらゆる世代を魅了する美しい1冊。(小山由絵)


ユベール・マンガレリはフランスの作家だが、これは期待していたものの、ちょっと期待はずれであった。辛いことや、悲しいことは、「淡々と」書かれているのがいいのだが(好みもあるだろうけれど)、これは主人公の少年の不安で悲しい胸の内(ハッピーで楽しいこともあるのだが)が、がんがん伝わってきて、やりきれない。

内容的に救われない話だし、結末も救われない。暗いままで、いや、それまでよりもさらに暗くなって終わるというのは、何ともいいようのない気分だ。しかし、こういうのを「いい」と言わなければいけないんだろうなと、変に思わせてしまうところが、なんとも・・・。

期待はずれというのは、「淡々と」書かれているのだろうと思ったのに、そうではなかったということで、全体的に胸にひっかかる話ではある。良いとか悪いとかで決められる話でもないのだが、その最後は少年にとって、あまりに残酷じゃないのか?と思わずにいられない。うまく言えないのだが、こういう話には、なぜか面と向かえないところがある。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『オオカミチビ太のわるい子ノート』/イアン・ホワイブラウ (著), トニー・ロス (著), Ian Whybrow (原著), Tony Ross (原著), 中川 千尋 (翻訳)
単行本: 157 p ; サイズ(cm): 21 x 15
出版社: 講談社 ; ISBN: 4062087960 ; (1997/09)
内容(「MARC」データベースより)
オオカミにとって、わるがしこいのがえらいのに、チビ太は素直でいい子。そこでチビ太は悪い子になるために、おそろし森のずるがしこ大学へ出かけていきました。ワルになりきれない、ほのぼのチビ太のゆかいなお話。


『ハリネズミくんと森のともだち』/S.G.コズロフ, S.A.オストロフ, 田中 潔
単行本: 133 p ; サイズ(cm): 22
出版社: 岩波書店 ; ISBN: 4001155605 ; (2000/05)
内容(「MARC」データベースより)
長い冬が終わり、ロシアの森に、いっせいに花咲く春がやってきました! 白樺とモミの森に住むハリネズミくんと、小グマやウサギなどの仲間たちがくりひろげる、ゆかいで、ちょっとかわったお話22編。


『しずかに流れるみどりの川』/ユベール・マンガレリ (著), 田久保 麻理 (翻訳)
単行本: 146 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 白水社 ; ISBN: 4560027269 ; (2005/06/28)
出版社からのコメント
静謐な中に不思議な力強さを秘めた中編小説『おわりの雪』(2004年12月刊)は、海外小説としては近年稀にみる大勢の読者を獲得した。刊行以来「ぜひ同じ作者の本を同じ翻訳者で」という声も数多く寄せられるなか、邦訳第二弾として刊行される本書は、児童文学作家として知られていたマンガレリの最初の一般向け小説で、こちらも、主人公の回想でつづられた父と子の物語である。

見渡すかぎりどこまでも「ふしぎな草」が生いしげる、原っぱのまんなかの小さな町。電気も止められてしまうような貧しさの中で寄り添う少年プリモと父親は、裏庭に自生する〈つるばら〉をそだててひと稼ぎしようと夢みる。

親子は、形のふぞろいな百個のびんに植えられたばらを、毎日丁寧に世話をする。水は1日2回。朝、びんを家の外に出し、決まった場所に正確に並べていく。陽が沈んだら、またびんを家の中に入れる。そしてふたりいっしょにいつものお祈り。来る日も来る日も、すべてはひそやかに、そして神聖なまでの厳密さで繰り返されていく。

ばらの世話をする以外の時間、プリモは歩く。ひたすら歩く。歩きながら雨や風、太陽の陽射しに親しみ、まわりの自然と対話しながら科学する。また自由な空想をくりひろげてひとり楽しむ。たとえば、記憶の中のみどり色でしずかだった川を思い浮かべてみたりして……。

そんな父と子のささやかな日常は、ほろ苦いユーモアに彩られながら、一切の装飾を削ぎとった抑制の効いた文体や驚くほど多くを語る著者独特の沈黙の作法によって、切ないほど美しい輝きを放ちだす。


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2005年11月13日(日)
「ローハイド」の歌詞が知りたい!

ブルース・ブラザーズも歌っている「ローハイド」。最近、BSで再放送を観ているので、あの歌詞が気になって仕方がない。ネット上でわかるかと思ったが、全然わからない。かろうじてコーラス部分だけはわかった。「ララミー」と聞こえるところは、「Ride'em in」という歌詞だったんだ!

この間、自分でも歌ってわかったのだが、歌詞を正確に発音しようと思うと、結構字あまりで歌えないもので、耳で聞いた通りに発音したほうがスムーズに歌える。だから、「Ride'em in」も、「ララミー」でいいんじゃないかと・・・?

それでも、「ローハイド」の歌詞は全部知りたい!オリジナルのフランキー・レーンのCDはほとんどインポートものなので、歌詞はついていないだろうから、どうしてもという場合は、ブルース・ブラザーズを買わなくちゃだ。これはDMXでよく聞いているので、どんな感じかは知っているけれど、やっぱりオリジナルが欲しいなあ。

ちなみに、「ローハイド」の舞台はテキサスからミズーリの間、約2400キロのロング・ドライブ。時代は南北戦争後、間もない頃だ。牧童頭のフェイバーさんが、南北戦争の大尉だったらしいし、実際、西部でカウボーイがよく見られるようになったのは、南北戦争後であるとのこと。

ところで今日は、図書館に予約本をとりに行ったついでに、児童書コーナーを覗いてしまったので、児童書ばかり8冊も借りてきてしまった。西部もののモード・マーチを読もうかと思っていたのに、また予定変更。

今回一番気にいっているのは、『オオカミチビ太のわるい子ノート』(原書 『Little Wolf's Book of Badness』 )で、以前に書店で原書を見ており、面白いなあと思って気に入っていたものだ。それが翻訳されていて、「Little Wolf」が「チビ太」になっていた。

実は「チビ太」とは、今は亡き愛犬の名前なのだ。そんな思い入れもあって、思わず借りてしまったけれど、これ、あんまりかわいいので手元に置いておきたいと思うほど。今でも「チビ太」のお墓にお参りをしている母親にあげたら、きっと喜ぶに違いない。


〓〓〓 BOOK

◆BOOK・OFF

『クランベリー・クイーン』/キャスリーン・デマーコ (著), Kathleen DeMarco (原著), 大野 晶子 (翻訳)
価格: ¥840
ユーズド価格:¥105 (サービス券 ▲¥50)
文庫: 359 p ; サイズ(cm): 16
出版社: 早川書房 ; ISBN: 4151200185 ; (2002/05)
内容(「BOOK」データベースより)
ニューヨークで働く33歳のダイアナは、失恋の傷が癒えぬところに家族全員を事故で失った。彼女は底なしの喪失感から逃れようと、すべてを捨ててあてどない旅に出るが、その矢先に老女をはねてしまう。だが、ひょんなことからその老女と孫娘の家に滞在することに。美しいクランベリー畑と新しい友人たちに囲まれて彼女の心は徐々に解きほぐされていく…絶望にとらわれた女性が再び生きる自信と愛をつかむ自分探しの物語。


◆図書館貸し出し

『しずかに流れるみどりの川』/ユベール・マンガレリ (著), 田久保 麻理 (翻訳)
単行本: 146 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 白水社 ; ISBN: 4560027269 ; (2005/06/28)


『おわりの雪』/ユベール・マンガレリ (著), 田久保 麻理 (翻訳)
単行本: 159 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 白水社 ; ISBN: 4560047987 ; (2004/12/10)


『きらきら』/シンシア・カドハタ (著), 代田亜香子 (翻訳), Cynthia Kadohata
単行本: 207 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 白水社 ; ISBN: 4560047952 ; (2004/10/25)


『妖精のキャラバン』/ビアトリクス・ポター (著), Beatrix Potter (原著), 久野 暁子 (翻訳)
単行本: 264 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 福音館書店 ; ISBN: 483402525X ; (2000/06)


『ハリネズミくんと森のともだち』/S.G.コズロフ, S.A.オストロフ, 田中 潔
単行本: 133 p ; サイズ(cm): 22
出版社: 岩波書店 ; ISBN: 4001155605 ; (2000/05)


『オオカミチビ太のわるい子ノート』/イアン・ホワイブラウ (著), トニー・ロス (著), Ian Whybrow (原著), Tony Ross (原著), 中川 千尋 (翻訳)
単行本: 157 p ; サイズ(cm): 21 x 15
出版社: 講談社 ; ISBN: 4062087960 ; (1997/09)


『崖の国物語〈6〉ヴォックスの逆襲』/ポール・スチュワート (著), クリス・リデル (著), Paul Stewart (原著), Chris Ridell (原著), 唐沢 則幸 (翻訳)
単行本: 533 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: ポプラ社 ; ISBN: 4591086933 ; 6 巻 (2005/07)


『いたずら魔女のノシーとマーム(1)秘密の呪文』/ケイト・ソーンダズ (著), トニー・ロス (原著), Kate Saunders (原著), Tony Ross (原著), 相良 倫子 (翻訳), 陶浪 亜希 (翻訳)
単行本: 173 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 小峰書店 ; ISBN: 4338214015 ; 1 巻 (2005/09)


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2005年11月12日(土)
新宿ジャズ・フェスティバルのボランティア募集!

来週は新宿ジャズ・フェスティバルだ。募金係だ。でも今のところ、募金のボランティアは私一人しかいないらしい。ちなみに、ミュージシャンたちは全員ボランティアだ。かといって、26カ所もの会場をひとりで回るのは、いくらなんでも無理。どうなることやら。。。とりあえず、ボランティア募集!

ジャズフェスで募金係のボランティアをするメリットは(メリットを考えるなんて、ボランティアとはいえないんじゃないかとは思うが)、

①チケットがなくても全会場に入れる。
②待機している本部前で、ブラスバンドや他のバンドの路上演奏が聞ける。
③大勢のミュージシャンに会える。
④1日中音楽が聞こえて、フェスティバル全体の楽しい雰囲気を感じられる。
⑤ニューオーリンズに詳しい人がたくさんいるので、その手の話を聞ける。

といったところだろうか。興味のある方は、メールでご連絡ください。


さて、またしてもずさんなAmazon。このところ、発送案内のメールが来ないのだ。発送予定日も過ぎたし、と思ってアカウントサービスを確認してみると、「発送済み」となっているのに、案内が来ない。

こういうことが、このところ何度もあったので(今日届いたものもそう)、しばらく見て見ぬふりをしていたのだが、とうとう文句メールを出したところ、「気をつけます」と言っていた、その舌の根もかわかないうちに、また同じことをしている。

「なか見検索」とかやるのもいいけど、お客様に対してしなければならない最低限のことくらい、ちゃんとやってちょうだいよ。文句を言っても、どうせ聞いちゃいないんだから、言うだけ無駄とは思うけど、何度も重なると、これが言わずにいられようか!って感じだし、あとでまとめて言ったりすると、話が全然通じないから(どこをどう読んだらそういう解釈ができるんですか?というような回答をしてきたりする)、こまめに言ったほうがいいとも思う。

しかし何をやってるんですかね、まったく!儲けることしか考えてないんだろうな。注文さえとってしまえば、あとはどうでもいいんだろう。新規の人しか客とは思っていないとはっきり言ってたし。嫌な体質の企業だと思うけど、こっちももう腐れ縁って感じだが、自分のために利用できるものは、大いに利用しなきゃ損だ。

あー、こんなことを書くつもりじゃなかったのに、なんかむかつく!ずっと何やかやで腹を立てているから、ここぞとばかりにAmazonに当たっているのかも。いや、AmazonはAmazonでずさんなんだから、言われてもしょうがないだろう。だけど、それを書くつもりじゃなかったのに、書いてしまったというのは、やっぱりあれこれむかついている証拠。どこかで吐き出さないと、やってられない。

まだ年はもいかない頃は、友だちの悩みや愚痴などを、お互いに真剣に聞いたものだけど、ある程度大人になったら、そういうことにはなるべく関わらないようにするのが処世術であると知った。

私は今でも結構そういうことに関わってしまうほうだが(だって、心を開いて話したいと思うから話してるわけだし、ほかに話せる人もいないのかもと思ってしまう)、世の中には、私のような人間はそう多くない。当たらず、触らず、われ関せずが大人としてのスタンスで、利口なやり方なのだ。そんなことに下手に関わると、ろくなことにならない場合も多いから。

というわけで、悩みや愚痴なんてのは、自分の日記にでも書くしかないわけで、他人が聞いてくれるんじゃないかと思って期待すると、失望して余計にむかつくわけだ。何事も自分で解決しましょうということだろう。他人に期待してはいけない。

とはいえ、じゃあ自分が「われ関せず」人間になれるか?といったら、どうもなれそうもない。相手が悩み(または愚痴)を話しているようだと思った時、そこで話をやめるとか、その場を離れるとかということは、絶対にできそうにない。関わりたいわけではないが、だからといって、けして知らんふりはできない。私はまだ世の中に疎い若輩者なんだろう。

そうそう、結構楽しみにしていた、ベヴ・マーシャルの『Hot Fudge Sundae Blues』だが、近くでよく見ると、表紙の左側の女の子が不気味だったりして・・・。


〓〓〓 BOOK

◆Amazon

『Hot Fudge Sundae Blues』/Bev Marshall (著) ¥1,411
(Amazonギフト券 ▲¥1,411)
ペーパーバック: 272 p ; 出版社: Ballantine Books (P) ; ISBN: 0345468430 ; (2005/08/12)
From Publishers Weekly
Layla Jay, the endearing young narrator of Marshall's third novel (following Right as Rain), fakes salvation at the age of 13 to impress a boy at church. Religious themes play a large role in this coming-of-age tale set in the early 1960s, but the story actually revolves around a different kind of faith—a faith in people and in family, despite all their flaws. Layla Jay leads a relatively happy life in her small Mississippi town, but when her flakey alcoholic mother marries a hypocritical revivalist preacher, their home is thrown into chaos, and Layla Jay comes to realize that God answers prayers in perplexing and often painful ways. In the scattered, melodramatic first half of the book, disasters befall Layla Jay and her family one after another: her grandmother dies, her mother survives a near-fatal car accident, and Layla Jay escapes her stepfather's attempt to rape her only when her mother finishes him off with a 7-Up bottle. The second half of the novel then deepens into an exploration of the consequences of deceit and the nature of familial love. Throughout, Marshall propels the story with all-too-human characters whose faults are enormous and whose mistakes are almost inexcusable, but who are never beyond forgiveness.
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2005年11月11日(金)
不幸な不幸なイーサン・フローム

まゆみさんから確認が入らないので、今週は寄付金の振込みができず。来週に持ち越しとなる。日本では「○○銀行××支店」という言い方は普通だけど、アメリカではそういう言い方はしないのだろうか?「支店名を教えてください」と言っても、わけがわからないようだった。

今日はアポロ13号のギプスが取れる予定だったが、いざ病院でとってみると、まだ腫れているし、内出血もしているので、再度ギプス装着となった。しかし病院では面倒がって、具合がいいように整えてくれないため(自分でやれと言われたそうだ)、わざわざ高い剪定ばさみを購入しに行き、ガシガシと切ってやった。ちなみに、これまで持っていた剪定ばさみは、前のギプスでダメになってしまった。

はさみがダメになるだけではなくて、力一杯はさみを握るために、私の手や腕もおかしくなってしまうのだから、これまた整形外科のお世話にならなければいけなくなるかも。そうか、そうやって患者を増やそうという魂胆なんだな!恐るべし、山田整形!


さて、『イーサン・フローム』を読み終えたのだが、なるほど、物語としては考えさせられる話だなあと思うものの、やっぱり日本語が・・・と思う。そういう意味では、非常に残念。

それにしても、やりきれない話だと思う。病気がちの年上の妻に、若く溌剌とした親戚の娘。そこで、何が起こるかは推測できるだろう。若い娘に心を奪われるイーサンの気持ちもわからないではないが、妻の嫉妬も痛いほどわかる。

これがお金持ちの話なら、お金で解決もできないわけではないだろうが、なにしろイーサン・フロームは、病気に祟られててでもいるかのように、両親から妻まで、ずぅーっと病人だらけの生活をしてきており、お金などたまるはずもない。逃げることもできないのだ。

最後に若い娘との心中を図るイーサンだが、それさえも運命に拒否され、死に切れず、死ぬまで3人で暮らす運命となるのだ。しかも、娘も寝たきりで動けなくなるし、イーサンも、一生足を引きずるようになる。これでもかというような運命のむごい仕打ちである。それでも生き続けなければならない人生とは、一体どんな意味があるのだろう?

こういう話って、読んでいるだけでも辛い。でも、こういう不幸で不幸でしょうがない、 <不幸なできごと> を地で行く、救われない人っているんだろうなあと。死んでしまうよりも、生きていることのほうが、数倍辛い人生だ。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『イーサン・フローム』/イーディス・ウォートン (著), Edith Wharton (原著), 宮本 陽吉 (翻訳), 貝瀬 知花 (翻訳), 小沢 円 (翻訳)
単行本: 221 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 荒地出版社 ; ISBN: 4752100932 ; (1995/09)
内容(「MARC」データベースより)
「衝突事故」のせいで額に赤い傷を残し、鎖にひかれるように足を引きずって歩く農夫、イーサン・フローム。ニューイングランドを舞台に一人の男の生き方を描く。愛憎の果て生きることの意味を問う。
※画像は原書 『Ethan Frome』


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2005年11月10日(木)
「ローハイド」と「コンバット」

Amazonから、ライブラリー・オブ・アメリカ版のスタインベックの本が2冊届いた。これで、とりあえず全作品が揃ったことになる。ちゃんと読むかどうかはわからないけれど、これが全部揃ったということが嬉しい。透明フィルムでパックされているのだが、それを開けもせずにしまいこんだ。(^^;

それと、一緒に届いた西部ものの<モード・マーチ>シリーズも面白そうだ。私はてっきり表紙の馬の後ろに乗っているのがモード・マーチだと思っていたのだが、どうやら前で手綱をとっているのがモード・マーチのようだ。なんとシャロン・ストーンばりのカッコイイ女の子なのだ。しかも、11歳でおたずね者!なかなかやるなあ。

西部ものといえば、ここ数日、BS2で再放送している「ローハイド」にはまっている。小さい頃に父がよく見ていたので、内容は全然覚えていないが、あの曲だけはよく覚えている。ブルース・ブラザースもあの歌を歌っているくらいだから、あれは結構名曲だよねと思う。クリント・イーストウッドが出ていたというのも、大人になってから知った。今回の再放送で、やっとそれを確認したというくらい。

改めて観ると、あの当時のテレビドラマって、真面目な話なのに、思わず笑ってしまうところがたくさんある(映画もそうかもしれないが)。スピードを出しすぎた幌馬車がカーブで転倒し、それをイーストウッドたち(フェイバーさんとこのカウボーイ)が助けに行くのだが、そこでの会話。

「君たちはだれだ?」
「カウボーイです」

って、見りゃわかるだろうに!オリジナルのセリフはカウボーイなんて言ってはいないのだが、日本では、カウボーイといえば、すぐに個人が特定できる程度(カウボーイ=イーストウッドとか)にしか知られていなかったのか?と思って、大笑いだ。

ストーリーも変だし、吹き替えのセリフも変だし、こんなのでも昔は憧れて観ていたんだなあと。で、「ローハイド」のあとに、「コンバット」もやっていて、こっちも懐かしいなあと思いながら観ている。

「コンバット」のほうが再放送回数は多いだろうと思うので、馴染みが深い。最初に「Starring Rick Jason, and Vic Morrow・・・」と言うのが好きだったのだが、NHKではやらない。つまり、あれはオリジナルには入っていないってことなのか(その後5話目くらいから入り、さらに途中で名前の順番が替わる)。

今読んでいる『イーサン・フローム』が、どうも乗らなくて、どうしたものかと思っていたのだが、これもやっぱり日本語が変なのかな。日本語の意味を考えるために、しばしば中断してしまうのだ。どうもおかしいと思うところがいっぱいあって、頻繁に中断せざるを得ないため、なかなか話が進んでいかないのだ。

そんなわけだから、途中で放り投げて、「モード・マーチ」を読んでしまいそうな雰囲気だ。でも、『イーサン・フローム』はブッククラブの課題にしてしまったので、とにもかくにも読まなくちゃいけない。この本には他に何編か入っているのだが、こんな日本語で読むのは苦痛なので、「イーサン・フローム」を読み終えたら、ほかの話はやめておこうと思う。

もっとも、これも原書を持っているのだから、日本語が嫌なら、そちらで読めばいいと思うが、文章が結構冗長なので、原書で読むのも辛そうだ。


〓〓〓 BOOK

◆Amazon

『John Steinbeck: The Grapes of Wrath and Other Writings 1938-1941 : The Long Valley, the Grapes of Wrath, the Log from the Sea of Cortez, the Harvest (Library of America)』/John Steinbeck (著)  ¥3,540
ハードカバー: 1067 p ; 出版社: Library of America ; ISBN: 1883011159 ; (1996/09)
Book Description
This second volume in the authoritative edition of John Steinbeck (with "Novels and Stories, 1932-1937") features the Pulitzer-Prize winning masterpiece "The Grapes of Wrath" in a newly corrected text based on the author's manuscript, typescript, and galleys. "The Harvest Gypsies is Steinbeck's investigative report on migrant farm workers which laid the groundwork for the novel. "The Long Valley" displays his brilliance with short stories, including such classics as "The Chrysanthemums," "Flight," and "The Red Pony." "The Log from the Sea of Cortez," about a marine biological expedition, combines science, philosophy, and adventure.


『Steinbeck Novels and Stories 1932-1937: The Pastures of Heaven/to a God Unknown/Tortilla Flat/in Dubious Battle/of Mice and Men (Library of America)』/John Steinbeck (著), Robert Demott (著), Elaine A. Steinbeck (著) ¥3,540
ハードカバー: 912 p ; 出版社: Library of America ; ISBN: 1883011019 ; (1994/09)


『Walking Through Shadows』/Bev Marshall (著) ¥1,411
ペーパーバック: 295 p ; 出版社: Ballantine Books (P) ; ISBN: 0345483383 ; (2005/08/30)
From the Publisher
Walking Through Shadows is one of the most unforgettable books I've ever read. And the character of Sheila Carruth Barnes is destined to become a classic of American literature. Marshall evokes the rich emotional fabric of the South in a way reminiscent of To Kill a Mockingbird. This novel sings in your soul long after the last page. It is not one to be missed.


『The Misadventures Of Maude March: Or Trouble Rides A Fast Horse』/Audrey Couloumbis (著) ¥1,613
ハードカバー: 295 p ; 出版社: Random House Childrens Books (J) ; ISBN: 0375832459 ; (2005/09/27)
From Publisher
Eleven-year-old Sallie March is a whip-smart tomboy and voracious reader of Western adventure novels. When she and her sister, Maude, are orphaned for the second time, they decide to escape their new self-serving guardians for the wilds of the frontier and an adventure the likes of which Sallie has only read about. This time, however, the wanted woman isn't a villain out of a dime novel--it's Sallie's very own sister!

Narrated by the irrepressible Sallie, what follows is the rollicking story of what really happened out there on the range. Not the lies the papers printed, but the honest-to-goodness truth of how things went from bad to worse and how two very different sisters went from being orphans to being outlaws--and lived to tell the tale! Bursting with memorable characters, fast-paced action, and laugh-out-loud moments, this is Newbery Honor winner Audrey Couloumbis's most unforgettable work yet.

(以上、Amazonギフト券 ▲¥5,921)


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2005年11月09日(水)
結婚記念日&ROLLING STONE 復活!

今日は結婚記念日だったが、アポロ13号が骨折中なので、家で乾杯をしただけ。それもかろうじて思い出して、という感じ。こんなふうにして、いつの間にか結婚記念日なんて忘れて行くんだろうな・・・なんて。


アポロ13号の骨折で、寄付金をロサンゼルスまで届ける話が無理になってしまったため、まゆみさんからCitibankの口座を教えてもらった。早速寄付金を振り込もうと、直接Citibankに行ったところ、「当行に口座がなければ送金できません」と言われた。

日本のCitibankと、海外のCitibankは、全くの別会社なのだそうだ。にしても、融通が利かないところだ。他の会社だからって、振り込めないってことがあるの?と思った。役に立たないなあ!

仕方がないので東京三菱に行ったところ(ここには口座もあるし)、口座などは関係なく外国に送金することはできるらしい。しかし、現在は機械で送金できるのだが、先方の支店名がわからないとダメだという。銀行番号と支店番号はわかっているのに、やってもらえない。「よその銀行の支店は調べることができません」だそうな。

というわけで、今日は無駄足に終わってしまった。前々から感じていたけれど、銀行ってのは、ほんとに融通が利かない場所だ。そういう話は山ほど聞く。特に財閥系は態度が大きい。今度振込みに行く際には、みずほ銀行あたりにしよう。

パーティーも大変ではあったけれど、直接ロスに行けないために、一番重要なところでもたついている。銀行がダメなら郵便で送るしかないか。


ついでなので、伊勢丹とか高島屋とかで買い物をし、荷物を抱えて歩いていたら、厚生年金会館の3軒隣くらいに、見慣れた懐かしい看板が・・・。なんと、今年6月に潰れたはずの「ローリング・ストーン」があるではないか!先週オープンしたそうだ。その上、ホームページまでできていた。

どんな感じ?と思って、ついつい覗きに入ってみたところ、まだ早い時間だったので、お客さんは誰もおらず、「だったらヴァン・ヘイレンかけてもらえる?」とリクエストしたところ、快くかけてくれたので、嬉しかった。

今度の場所は、お気に入りのDMXの近く(ってことは、家にも近いということだが)なので、どっちに行くか、悩みそう。とはいえ、何も言わなくても好みの曲をかけてくれるDMXのほうが、ポイントは高い。料金も高いが、その分好きな曲がかかる確率も高いので、DMXのほうがベターだなと思う。

ローリンス・ストーンは、マスターがDJをする日でなければ、いくらリクエストしても好きな曲がかからないし、行く楽しみがなくなっているのだ。それが潰れた原因かもねと思っているし。復活したのは嬉しいが、結局前と同じでは、やっぱり足は遠のく。


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2005年11月08日(火)
エルモア・レナードを3冊

昨日Amazonから届いた 『アウト・オブ・サイト』 をはじめ、今日もマーケット・プレイスからエルモア・レナードの本が2冊届く。この3冊が面白かったら、あとは図書館で借りようと計画中。良さそうと思うと、まとめて買う癖があるので、面白くなかった場合のショックは大きいのだが、『ママ、大変、うちにコヨーテがいるよ!』が面白かったから、今回はだいじょうぶだろうと・・・。(^^;

現在は図書館で借りたイーディス・ウォートンの 『イーサン・フローム』 を読書中なのだが、イライラしていたりすると、こういう純文学は全然頭に入ってこない。仕方がないので、読んでは中断、また読んでは中断を繰り返している、A・J・ジェイコブズの 『驚異の百科事典男 世界一頭のいい人間になる!』 をまた読み出すが、これも分厚い本なので、読んでも読んでもページ数が減らないという、まさに「驚異」の本だ。文庫なのに、持っていると手が疲れてしまうという分厚さだし。

この本は、翻訳もいいし、すごく面白くて気にいっているのだが、項目ごとで切れるから、ついついそこで中断してしまうのがいけない。長編小説なのに、なかなか1冊読了できない、魔の短編小説のような性質を持っている本だ。どこを読んでも面白い金太郎飴のような本なのだが、たぶん、この先どうなるの?というストーリー性が希薄なので、先に進まないのかも。

しかし、今回は読了させよう!と思うものの、エルモア・レナードも届いてしまったし、興味はすでに他の本に向いてしまっている。また「F」の項目あたりで中断か?


〓〓〓 BOOK

◆マーケットプレイス

『ラム・パンチ』/エルモア・レナード (著), Elmore Leonard (原著), 高見 浩 (翻訳)
価格: ¥861
ユーズド価格:¥1+送料¥340=¥341
(札幌市・ブックセンターいとう札幌店)
文庫: 420 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 角川書店 ; ISBN: 4042692036 ; (1998/03)
内容(「BOOK」データベースより)
ジャッキーは三流飛行機会社のスチュワーデス。長年、法の目をかいくぐり、裏で銃密売人ロビーの資金の運び屋をしていた。が、遂にロビーを追い続ける捜査官が彼女に目を付けた。違法金持込みを見逃す代わりに、ロビー逮捕に協力しろというのだ。一方、ロビーも金を死守するべく、高額のギャラをちらつかせながら、彼女の命を狙っている。刑務所にぶち込まれるか、命を取られるか。絶体絶命のジャッキーは、男顔負けの意地と度胸で一世一代の大博打を打ち、一発大逆転を狙うが…。タランティーノが最も敬愛する巨匠レナードの、醍醐味溢れる痛快な悪党小説。


『グリッツ』/エルモア・レナード (著), Elmore Leonard (原著), 高見 浩 (翻訳)
価格: ¥632
ユーズド価格:¥1+送料¥340=¥341
(相模原市・ブックセンターいとう氷川店)
文庫: 478 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 文藝春秋 ; ISBN: 4167254034 ; (1994/01)
内容(「BOOK」データベースより)
プエルト・リコで休暇中なのに、だれもモーラ警部を休ませてくれない。ケチな復讎魔に尾けまわされ、女友達が不審な墜落死をしたとの報もほってはおけない。早速事故のあった安ピカの街アトランティック・シティに飛ぶと…。読みだしたらやめられない不思議な魅力をもつ文体で"レナード・タッチ"の名を高からしめた代表作。
※画像は原書 『Glitz』/Elmore Leonard


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2005年11月07日(月)
『奇跡も語る者がいなければ』

ジョン・マグレガーの『奇跡も語る者がいなければ』を読み始めていたのだが、全然面白くない。面白くないと思っていたリチャード・ブローティガンの『不運な女』が、実は面白かったんじゃないかと感じるほどだ。時間の無駄!と思って、途中でやめた。もう少し我慢して読み進めば、なんとかなるのだろうか?とも思ったが、たぶんダメだろうなと。。。

翻訳の文体も好きじゃないし、何人もの近所の人をつぶさに観察するというアイデアはいいとしても、ただそれを書き連ねているだけでは、退屈でしかない。プラス、それを観察している主人公の日常が描かれるわけだけど、これも全く興味の持てない話だった。以上、終わり。

Amazonから来年の「ハリポタ」カレンダーが届いた(アメリカ版のイラスト使用)。今年のものは、ちょっと大判すぎて失敗したなと思ったので、小さいのを頼んでみたのだが、これが思ったよりも小さくて、なかなかぴったりというサイズに当たらない。ま、小さいのもかわいくていいけど。


〓〓〓 BOOK

◆Amazon

『アウト・オブ・サイト』/エルモア・レナード (著), Elmore Leonard (原著), 高見 浩 (翻訳) ¥820
文庫: 366 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 角川書店 ; ISBN: 4042692044 ; (2002/10)
内容(「BOOK」データベースより)
セクシーでタフな連邦執行官キャレンは、偶然脱獄現場に鉢合わせる。果敢に立ち向かうが、逆に犯人と一緒に車のトランクに押し込まれ、逃走に付き合う羽目に。男は、甘い声で窓口嬢を脅すという手口の銀行強盗常習犯、ジャック。闇の中で肌を触れあわせながら、いつしか映画の話などをするうち、あろうことか、二人はあらぬ気持ちを催してしまう。うまく逃げおおせたジャックと、彼を追うことになったキャレン。逃亡と追跡のせめぎ合いが激しくなるにつれ、二人の恋心も一層燃え上がるのだが…。スウィート&ビターな大人の恋が彩る、最高にロマンティックなクライム・ノヴェル。


『Harry Potter 2006 Calendar』/Andrews McMeel Publishing (著) ¥874
カレンダー: 24 p ; サイズ(cm): 18 x 18
出版社: Andrews Mcmeel Pub (Cal) ; ISBN: 0740752243 ; Mini Wall 版 (2005/10/01)


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2005年11月06日(日)
リチャード・ブローティガン

リチャード・ブローティガンの『不運な女』を読了。何だかよくわからなくて、途中でやめたいなあと思いつつ、我慢して読む。ブローティガンは素晴らしいと言われれば、はあ、そうなんですかと思うしかないのだが、やっぱりよくわからない。

たまたま今日の朝日新聞に、いしいしんじの『不運な女』評が載っていたので、引用してみる。

優れた小説の中でも、時間は伸び縮みし、断ち切られ、裏返しにされる。リチャード・ブローティガンの『不運な女』は日記の体裁ではじまり、しかし時間の反転や跳躍、どうどう巡り、突然の変調、断続を重ね、読者はきりもみのように、別の時間に巻き込まれていく。音楽には「あらすじ」がなく、また、「理解する」必要もない。イントロから最後まで耳を澄ませ、その全体を受け入れるだけだ。

というわけで、理解する必要はないとのことだから、理解できなくてもいいんだと思ったけれど、そうなると後は感性とか好みの問題になってくる。

もともとブローティガンは、私には危うい作家だった。 『西瓜糖の日々』 を読んだときには、それはそれで良かったとは思ったものの、あれも一歩間違えば、全然自分には合わない世界となっていただろう。綱渡りのような危うさで、かろうじて共通する感性を見つけ出していたのだと思う。

今回の文章は、これは全く感性の合わないもので、実は気持ちが悪いとさえ思ってしまった。日記形式ということだから、その日、その時に作家が思ったことを書いているのだろうが、ヴァージニア・ウルフの意識の流れみたいな、精神的な危なささえ感じた。実際にこの後、ブローティガンもピストル自殺をしてしまうのだが。

そもそも詩とかがあまり好きではないので、詩的な小説はあまり好まないのだが、こうしたストーリーもなく、話の結末もないものというのは、どうも性に合わないようだ。いしいしんじの言うように、「受け入れるだけ」しかできないのだが、感性が違えば、それさえも苦痛なのだ。


◆ラグビー関東大学対抗戦

早大が全勝対戦制す

ラグビーの関東大学リーグは6日、東京・秩父宮ラグビー場などで5試合が行われ、対抗戦グループでは全勝同士の対戦で早大が帝京大を29-8で下し、5連勝した。帝京大は初黒星で3勝1敗。

王者の早大にとって「全勝対決」は通過点にすぎなかった。日本代表FB五郎丸ら中心選手はシーズン終盤に備えて調整に入り、ベンチ入りしなかった。

1軍半的なメンバーで、強力FWの帝京大から5トライ中3トライをモールで奪う快勝。清宮監督は「40-50点は取らないと。うちがメンバーを落としていようが勝てるし、落としたなりの勝ち方をしないといけない」と余裕たっぷりに言い放った。(共同)

[ 関東大学対抗戦A 試合日程と結果 ]


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◆読了した本

『不運な女』/リチャード・ブローティガン (著), 藤本 和子 (翻訳)
単行本: 155 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 新潮社 ; ISBN: 4105127020 ; (2005/09/29)
出版社より
旅となれば、以前は女たちが、上手に荷物をつめてくれたものだった――。
ハワイ、カリフォルニア、カナダ、アラスカ……『アメリカの鱒釣り』から20年後、死んだ女友だちの悲劇に寄り添いつつ、47歳の孤独な男が、過ぎゆく時間をみつめる旅をする。ブローティガンの自殺後、ひとり娘が遺品のなかから発見した最後の小説。


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2005年11月05日(土)
『ママ、大変、うちにコヨーテがいるよ!』

昨日読んだ、ケイト・ソーンダズの 『いたずら魔女のノシーとマーム〈2〉謎の猫、メンダックス』 も面白かったが、今日読み終えた、エルモア・レナードの『ママ、大変、うちにコヨーテがいるよ!』もかなり面白かった。

「ノシーとマーム」のほうは2巻目だが、1巻目で魔女島を追われたらしい二人の魔女が、人間と一緒に暮らしている所に、魔女島からのスパイ猫がやってくるという話。時期はクリスマス。1巻目は、やはりハロウィーンの話のようで、今の時期に読めないのはとても残念。

ノシーとマームがなぜ魔女島を追われたのかということは、やっぱり1巻目を読まないとわからないのだが、べつにこれだけ読んでも、話がまったくわからないというものではない。この話はこの話で独立もしている。

いたずら魔女のノシーとマームのキャラがいい。とんでもないいたずら者なのだが、正義感が強く、心優しい魔女なのだ。そのあたりがなんともさりげなく描かれていて、変におしつけがましくもなく、またユーモアもあって楽しい。魔女たちの面倒を見ている牧師さんたちも、とてもいい。ここまで善意の人がいると、心が温まる。

「コヨーテ」のほうは、さすがエルモア・レナードだ!なんて、他の作品を読んでもいないのに、なんだかそう思えてしまう傑作。ハリウッド渓谷に住むコヨーテのアントワンと、元映画スターであるジャーマン・シェパードのバディ、ビューティーコンテスト女王であるトイプードルのミス・ベティが繰り広げるおかしな話。

アントワンはどこか斜に構えたアウトローっぽいキャラで、バディは言うまでもなくヒーロータイプ。ミス・ベティはハリウッドに五万といるセクシー女優という感じ。この3匹のキャラをしっかり踏まえたうえで、コヨーテが飼い犬に、飼い犬が野生にという逆転劇が演じられる。コヨーテはやっぱりコヨーテだし、飼い犬はやっぱり飼い犬の立場のまんまなのがおかしい。

それにしても、子どもが家の中にいるコヨーテを見て、「ママ、大変、うちにコヨーテがいるよ!」と事もなげに言うところなんかは、なんともおかしい。しかし、人間たちはまんまと騙されて、コヨーテを犬と思い込むのだ。ていうか、コヨーテなんか間近で見たことがないから、「あ、コヨーテだ!」とわかるほうが難しいと思うけど。(^^;

これはエルモア・レナードが、孫やひ孫のために書いた児童向けの動物ファンタジーということだが、人間社会への皮肉もたっぷり描かれていて、一癖もふた癖もある、大人も十分に満足できる作品だ。とても楽しめた。むしろ大人のほうが、レナードの風刺を心から楽しめるのではないかと思う。アウトローのコヨーテに惚れちゃうかも!ちなみに図書館では、児童書のジャンルには置いていないようだし。

この本を読んだだけで、エルモア・レナードのほかの作品の人物像が見えてくるようでもある。結構私好みの登場人物がたくさんいるんじゃないかと。作家と作品は違うとはいえ、作者の性格が登場人物に反映されることも大いにあると思っているので、となると、このコヨーテなんかはかなりカッコいいので、エルモア・レナードは私好みの作家になるかもしれないなと期待。意識しているわけではないが、やっぱり私の場合、いいなと思うと南部生まれの作家なのだ。


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◆読了した本

『すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER』/森 博嗣 (著)
文庫: 522 p ; サイズ(cm): 15 x 11
出版社: 講談社 ; ISBN: 4062639246 ; (1998/12)
内容(「BOOK」データベースより)
孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。


『ママ、大変、うちにコヨーテがいるよ!』/エルモア・レナード (著), 高見 浩 (翻訳)
単行本: 206 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 角川書店 ; ISBN: 4047915025 ; (2005/07/30)
出版社 / 著者からの内容紹介
ハリウッドの丘に住む若きコヨーテ、アントワン。自由に森を駆けめぐる生活をこよなく愛しているが、飼い犬のバディと知り合ったのをきっかけに、二人の立場を入れ替えることに……レナード節健在の小気味よい童話。


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2005年11月04日(金)
『すべてがFになる』

センタ、へビィスモーカ、ウイスキィ、クーラ、ヘリコプター、ミステリィ、エネルギィ、ストーリィ、レーシングカー、ハッカー、プログラマ、クラッカー、ウイルスチェッカ、フロッピィ、リアリティ、インタヴュー、スプリンクラ、マスター、フィルタ、コーヒーメーカ、スクリーンセーバ、グレィ、スピーカ、エレベータ・・・

これは、今読んでいる森博嗣の 『すべてがFになる―THE PERFECT INSIDER』 というミステリに出てくるカタカナ表記だ(最後の音が伸びるもの、あるいは伸びる可能性があるもの)。これらが気になって仕方がない。

私としては、現代日本文学を読むのは非常に珍しいのだが(最近、いしいしんじにはまっていたけれど)、「理系ミステリ」とかナントカ言われている作品で、ちょっと面白そうかもと思ったので、図書館で借りてみた。借りた本は7年前に出版されたとはいえ、ボロボロになっていて、ずいぶん多くの人が読んだのだろうなと推測できるような代物だった。

しかし内容的には、この程度の「理系ミステリ」は海外にはいくらでもあるので、ちょっとがっかり。それより読んでいる途中で、一つ一つの言葉にひっかかってしまうのが困りもの。

上記のカタカナの他に、良いですね、良いね、良いかしら・・・などという「よい」と読むのか「いい」と読むべきなのかわからず、納得のいかないものもある。これらは、作者のこだわりなのだろうが、作者の癖を押し付けられているようで、どうも気持ちが悪い。

カタカナには何か一定の法則があるのかと思ったが、そういうわけでもなさそうだ(私が気づかないだけかもしれないが)。一応、最後がYで終わるものは、「ィ」に統一されているようだが、他はどんな統一性があるのか、よくわからない。

時々元の英文はどうなっているのだろう?と思ってしまい、おっとこれはもともと日本語だったなと苦笑せざるを得ない部分もある。現代文学では、翻訳のほうが、きれいな日本語になっている。

全体的に会話が多すぎるのと、詳細に書き込んでいるというのとは違う、余計な記述が多いのも気になる。例えば「彼女は甘いものがあまり好きではなかった」・・・だからどうなのか。

実際にその場で彼女は甘いものを食べている。甘いものが好きではないから、それが苦痛であったとか、拷問のようであったとか、結局あまり食べなかったとか、甘いものが好きではないゆえの結論みたいなものは書かれていない。だったら、こんな記述は不要じゃないのか?それとも、あとでそれが重要になってくるのだろうか?

というわけで、日本文学の場合は、裏に別の言葉がないだけに、いろいろとあらさがしをしてしまう。翻訳だったら、おかしいなと思っても、きっと原文はちゃんとしているんだろうと勝手に思って、ある程度までは大目に考えるのだが、日本文学はそうはいかない。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『いたずら魔女のノシーとマーム〈2〉謎の猫、メンダックス』/ケイト ソーンダズ (著), Kate Saunders (原著), Tony Ross (原著), 相良 倫子 (翻訳), 陶浪 亜希 (翻訳), トニー ロス
単行本: 191 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 小峰書店 ; ISBN: 4338214023 ; 2 巻 (2005/09)
出版社 / 著者からの内容紹介
人間と仲良くなったノシーとマーム。でも牧師さんが捨て猫を拾ってからというもの、変なことが起こってばかり。二人のせいにされ逮捕されそうになるが、捨て猫メンダックスが魔女の女王のスパイで、いたずらはメンダックスの企みだとわかり……。


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2005年11月03日(木)
エルモア・レナードと『遠い音』

明日から11日まで図書館が休みになるので、予約の本を取りに行ってきた。休みの期間分返却日が延びるので、休みが終わってからでも、今日借りても、返却日は同じ。取り置き期間も延びるから、どっちでもよかったのだが、今日返却しなくてはならない本があったので、ついでに取ってきた。

前にも書いた魔女の話「いたずら魔女のノシーとマーム」の2巻目が先に来てしまったので、図書館側は1巻目が来てからでもいいと言ってくれたのだが、上下巻というわけではないし、一応続きものではあるけど、2巻目を先に読んでも特に差し支えないだろうと思って、借りてきてしまった。差し支えがあるとすれば、こちらはクリスマスの話だということだ。

もう1冊のエルモア・レナードの本は、前からちょっと気になっていたもの。エルモア・レナードは有名だが、実は読んだことがない。著者略歴を見ると、なんとニューオーリンズ生まれではないか!南部の作家の一人だったんだ!

というわけで、これを機に他の本も読んでみるかな、と。そういえば、ニューオーリンズに行く途中の飛行機で観た映画『Be Cool』(ジョン・トラボルタ主演)は、エルモア・レナード原作だったっけ。結構面白かった。

さて、今日返却しなくてはならなかったのが、フランシス・イタニの分厚い本『遠い音』だ。実は、忙しさもあってなかなか読めなかったので、延長しようかとも思っていたのだが(冒頭では読むのをやめようかとも思った)、昨日までに半分、今日一気に半分読み、無事返却することができた。

冒頭であまり乗れなかったので、本当に中断しようかと思っていたのだけれど、これは無理しても読んでよかったなあと。いろいろと感想はあるが、お祖母さんが死んだところで、思わず涙した。結局お祖母さんの深く強い愛情は、最後に自己犠牲という形で完結したわけで、どんな状況でも、自己犠牲の精神には泣けてしまうという自分にまた気づいた次第。

耳の聞こえない世界についての感想や、戦争の悲惨さ、男女の愛について思うことはたくさんあるが、もっとも感動したのは、やはりお祖母さんの自己犠牲だ。この小説の中でのヒーロー(女性だが、あえてヒーローとする)は、このお祖母さんだろう。なんて強い人なんだろうと感嘆した。私にも「オショーネシー祖父さんの麻袋」(この意味は本を読めばわかる)が必要かも。

しょう紅熱で耳が聞こえなくなった主人公に、辛抱強く言葉を教えたのも、インフルエンザで生死をさまよう主人公を看病し、逆に自分の命を縮めてしまったのも、すべてお祖母さんの自己犠牲で成り立っている。お祖母さんがいなければ、主人公の人生はずいぶん違っていたことだろう。

主人公と夫との愛も美しいと思ったが、男女の愛は人それぞれだから、特に男女間の愛で感動することはめったにない。男女の別なく、深く強い愛情はあるものだし、人間としての愛は、男女間のときめきなど関係なく存在するものだろう。そういう愛情のほうが、個人的には心を動かされる。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『遠い音』/フランシス・イタニ (著), 村松 潔 (翻訳)
単行本: 526 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 新潮社 ; ISBN: 410590048X ; (2005/08/30)

出版社 / 著者からの内容紹介
音のない世界が、こんなにも豊かだったとは……。静寂の大地カナダで、戦争の世紀を生き抜いた聾唖の女性の半生を、実話をもとに力強く描いた感動作。


◆図書館貸し出し(→11/24)

『ママ、大変、うちにコヨーテがいるよ!』/エルモア・レナード (著), 高見 浩 (翻訳)
単行本: 206 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 角川書店 ; ISBN: 4047915025 ; (2005/07/30)

出版社 / 著者からの内容紹介
ハリウッドの丘に住む若きコヨーテ、アントワン。自由に森を駆けめぐる生活をこよなく愛しているが、飼い犬のバディと知り合ったのをきっかけに、二人の立場を入れ替えることに……レナード節健在の小気味よい童話。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
レナード,エルモア
1925年、ニューオリンズ生まれ。デトロイト大学卒業後、コピーライターを経て作家に。アメリカの裏社会を書かせれば超一流、滑稽な悪党たちを絶妙の筆致で描く、犯罪小説の巨匠。MWA(アメリカ探偵作家クラブ)グランド・マスター賞を受賞。


『いたずら魔女のノシーとマーム〈2〉謎の猫、メンダックス』/ケイト ソーンダズ (著), Kate Saunders (原著), Tony Ross (原著), 相良 倫子 (翻訳), 陶浪 亜希 (翻訳), トニー ロス
単行本: 191 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 小峰書店 ; ISBN: 4338214023 ; 2 巻 (2005/09)

出版社 / 著者からの内容紹介
人間と仲良くなったノシーとマーム。でも牧師さんが捨て猫を拾ってからというもの、変なことが起こってばかり。二人のせいにされ逮捕されそうになるが、捨て猫メンダックスが魔女の女王のスパイで、いたずらはメンダックスの企みだとわかり……。


◆Amazon

Amazon.co.jp オリジナルブックカバー(ボルドー) ¥273
(Amazonギフト券 ▲¥273)
出版社: ; ISBN: B0009WHOLM ; (2005/07/11)
素材:ポリエステルキャンバス
仕様:しおりつき
サイズ:縦 約16cm x 横 約30cm(文庫版サイズ)


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2005年11月02日(水)
伊勢丹「ハリー・ポッターの世界展」予告

“ハリー・ポッター”の世界展~ハリー・ポッターと炎のゴブレット~

・11月23日(水)~28日(月)
・伊勢丹新宿店本館7階催事場
・入場無料


今年もやります、伊勢丹の「ハリー・ポッターの世界展」。私が一年で一番、大無駄づかいする時だ(映画がある年だけだが)。今年は、前夜祭にも応募しちゃったし(ハリポタ系の扮装をすること!)、またしても無駄づかいの予感。ほっほっほ~!

映画の写真を見ると、私の好きなセドリック・ディゴリーは、やっぱり期待はずれだなあ・・・。全然イメージ違うし。期待はしないようにしようと思っていたけれど、お約束のようにがっかりした。

さて世界展のグッズを見てみると、狙いめは今回も「ダンブルドアのコレクションボックス」でしょうかね(コレクションボックスはこれで3個目になる)。「杖コレクション」もマニアックだな。それとも、「ゴブレット&ペンダントセット」?まあ、「ブックカバー」というのは必須でしょう(今回は2種類あるぞ!)。文具フェチとしては、「闇検知器ボールペン」も見逃せない。「ハリーの杖」というのは、前からどうしようかと迷っているんだけど、ううう~ん。。。前に買ったハーマイオニーの杖(実はボールペン)は、上野広小路ボブの娘にあげてしまったし・・・。この他にもアレやコレやで、やっぱり無駄づかいしちゃうんだろうなあ。

ハリーポッターの映画で何が楽しみって、この「ハリー・ポッターの世界展」が楽しみなのだ。だって映画は、リチャード・ハリスが死んで、ダンブルドアが変わってから、観る楽しみがずいぶん減ってしまったし、なんたってグッズ大好きだから。

とはいえ、4巻の内容もだいぶ忘れてしまったから、また読んでおきましょうかね・・・って、ぼやぼやしている場合じゃないぞ!11月末に公開といっても、先行オールナイトとかあるし、映画が始まるのは、もうすぐだ。


〓〓〓 BOOK

◆読了した本

『ハーメルンの笛吹きを追え!』/ビル・リチャードソン (著), Bill Richardson (原著), 代田 亜香子 (翻訳)
単行本: 261 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: 白水社 ; ISBN: 4560047804 ; (2004/04)
出版社/著者からの内容紹介
「ハーメルンの笛吹き」の話はとても有名。でもあの子供たちはいったいどこへ連れ去られたのか? 秘密の力を持つ少女が笛吹き男を追って子供たちを救出する素敵な冒険ファンタジー。


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2005年11月01日(火)
『ハーメルンの笛吹きを追え! 』

ビル・リチャードソンの 『ハーメルンの笛吹きを追え! 』 を読んでいる。元ネタは、あの有名なおとぎ話だが、笛吹きに連れ去られたあの子どもたちは、一体どこに消えたのか?という疑問を持った人もたくさんいるだろう。この本はそれに答えを出し、さらに連れ去られた子どもたちを救出するという話である。

翻訳は代田亜香子氏。本の内容は非常に興味深かったのだが、実は翻訳者の名前を見て、ちょっと躊躇していた。代田亜香子氏は、あの金原瑞人氏のお弟子さんじゃなかっただろうか?実際に読んでみると、やはり・・・という感は否めない。この本はもともと児童書の部類だから、楽しく読めればいいのかもしれないが、どうも軽すぎる。楽しいのと軽いのは違うだろう。軽い翻訳は、あまり好きではない。

軽いというのは、いい加減という意味でもない。一応きちんと訳されているのだとは思う。しかし会話などは軽くてもいいが、それ以外の部分は、ちゃんとした日本語にしてほしいと思う。児童書だからこそ、「ちゃんとした日本語」が必要だと思う。この本はそれほど極端に悪いわけでもなく、変なわけでもないのだが、一歩間違えば、危ないところかもと思う。訳された文体は、金原氏の影響が大きいと思う。

金原氏の文体も、それがはまる作品ならいいのだが、どれも同じようになってしまうと、これは困ったことだ。昨今、児童書と言えば金原氏の訳が多く、さらにお弟子さんもたくさんいるようなので、児童書がみな同じような翻訳になってしまうのではないかと憂慮している。勝手な取り越し苦労ならいいのだけれど。

とりあえず、この「ハーメルン・・・」は、原書で読んでも難しくなさそうなので、金原系翻訳がどうも合わないと思う人は、原書 『After Hamelin』 で読んだほうがいいかも。「あの子どもたちはどこに?」という疑問を解決したいなら、読み逃すべきではないと思える本だし。問題解決に夢を使うというのが、ちょっと安易かなとは思うけど。


〓〓〓 BOOK

◆Amazon

Amazon.co.jp オリジナルブックカバー(ブルー) ¥273
(Amazonギフト券 ▲¥273)

出版社: ; ISBN: B0009WHOLW ; (2005/06/27)
素材:ポリエステルキャンバス
仕様:しおりつき
サイズ:縦 約16cm x 横 約30cm(文庫版サイズ)


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