目の前は白だった。だんだん汚れていった。 気にすると止まらなくなるから。 ずっと気にしないでいたらいつの間にか黒になった。
人生は初め真っ白だ。 何も期待も夢も描けない頃は。 だんだん自我に目覚め、ある程度の知識を詰め込み、 ある程度の期待と夢を抱く。 そうすると汚れてしまう。
掴もうとしていたモノがそうでなくなると汚れて洗濯したくなる。 時間は洗濯出来ない。心だったり着ているシャツは洗濯できるけど・・・。
少し、また少し月に隠れて目の前が黒くなる。 白に戻ることは?
ただ君の胸の中で眠りについていたいのに・・・。
黒になっていた。人生って何?ってきかれた。 「シャツを汚すことだ」と答える。 それでまた 「洗濯したら白を着る」と言う。
やわらかな夜に。
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