un capodoglio d'avorio
passatol'indicefuturo


2002年04月28日(日) G1天皇賞(春)1

その日は朝から晴れていた。
昼過ぎにマーチ君(深緑:大阪ナンバー)を府中街道に滑らせる。
針路は南、広い空の見える場所を目指して。
マーチ君が停まった場所には、見る人を圧倒する大きなスタンドがあった。
おずおずと人の流れに乗って中に入っていく、地下の通路は意外と丁寧に掃除が入っている。
カラフルな壁面の塗装が不似合いで、その不似合いな色が嫌が応でも心を沸き立たせる。
異様に長い地下のトンネルを抜けまぶしい光の洗礼を受けたその場所には、
東京で一番広い空があった。
遥か彼方に見えるスタンドに陣取る人の群れ、群れ、群れ。
ざわめき、オーロラビジョンに食い入るように見つめるおやじ、
息苦しい雰囲気、そして・・・ファンファーレ!

どか二等兵、行って参りました府中競馬場!
目当ては、京都で開催される天皇賞!でも何だか府中でもレースやってて楽しかったのー。
本当に雰囲気が面白かったのー、着いたらもう結構大詰めでー。
どかはウキウキワクワクキョロキョロ、未曾有のワンダーランドを満喫していたら、
階段に腰をおろしたネコバス氏はもう競馬新聞に没頭、
ペンを小刻みに震わせるその姿はレスタ−博士も真っ青。
どかも新聞を借りて読む、読む、読む。
東京11レースと、もちろん京都11レース(天皇賞)を買う。
やっぱしタケ様でしょう!と、7番ジャングルポケットから流す
4ー7/5ー7/7ー9。
「ガチガチでつまんないかなあ」と思いつつも「いい、タケ様だもん」と自らを納得させる。
レースの始まる前に馬場内からスタンドに移動、
この後の、スタンドでの体験は本当にエキサイティングだった。

発走時刻が近付くに連れてだんだん人口密度が高くなる。
手に競馬新聞、耳に赤鉛筆という古典的なスタイルを誇るおやじや、
なんだか訳の分かんない罵声を飛ばしてる学生君、年令不詳な化粧の濃いひとりマダムなど、
人種のるつぼ、でもみんな眼前に広がるターフを、オーロラビジョンを気にしてる。
息苦しい、なぜだか息苦しい、みんな緊張してる、こんなに空は広いのになぜだろう。
と空を見上げた瞬間、東京11レース発走!
右前方奥のゲートから一斉に馬群が移動したのが見えた。
ざわざわ(まだみんな静か)、ざわざわ(まだみんな静か)、
ざわざざわ(うん?)、ざわざざわわ(おぉすげえ!)。
スタンドは一斉に泡立つっ!
「行けぇ!」「オカベェ!」「踏んばれぇ!」「こらあああ!」「うわー!」「ぎゃふぅん!」
等など、きれいに右肩上がりでテンションがどんどんあがっていく、馬群が目の前を駆け抜けていく。
「大きい・・・」
馬ってあんなにデカイんだ、これがどかの第一印象、そしてもちろん、めちゃくちゃ速い。
どどどどどどど(←ひづめの音)、「行けええ」「おらあああ」「ぐああああ」(←人間の音)、
全てが混沌に溶けてしまいそうにエキサイトする周りの人間、おおおお、すげえ、としか思えない、
ボキャブラリーが抜け落ちたどか。
そうして終わった府中のレース、どかは一点買いを豪快に外していた・・・
寺山修司先生、あなたは偉かった・・・

<続く>


どか |mailhomepage

My追加