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お風呂屋さんの焦り
2002年07月03日(水)

今日、お風呂屋さんがやってきた。
シャワーをとりつけに。
うちにはシャワーなしの追い炊きのみだった。
契約にはシャワーアリとあったのに、なかったので
聞いてみたら、つけてくれるとのこと。

そしてお風呂屋さんがやってきた。
ちょっと髪の薄いおじさんだった。

なんだかワクワクしながら、お風呂屋さんの動向を見守った。
玄関にはシャワーつきの湯沸かし器が♪

古い湯沸かし器が取り外され、新しい湯沸かし器がついて、最終局面。
蛇口をつけかえるため、いったん水を止めることになったらしい。
玄関先になるバルブをひねろうとしたら、それは起こった。

お風呂屋さんが「やっちまった、、、」と。
ふと見てみると、玄関先のバルブのあるところから水がわっさわっさ溢れている。
「ありょ???」

バルブをひねったら、管が老朽化していてとれてしまったらしい。
水はとまらないとまらない。
玄関から道に出て、隣の隣の隣の家までどんどん進出。

お風呂屋さんは焦っているのか耳が赤くなってきた。
「こりゃーこまったぞ〜。」
そしてケータイを手にし、会社に電話をし始めた。

思わぬ非常事態についワクワクしてしまった。
どうせ私の責任じゃないから、お金も取られないだろうし、
他人事だと思ってか、なんだか映画を見ているような
楽しさだった。
この先いったいどうなるのか!?


お風呂屋さんは奮闘していた。
どうもこのようなことは初めてらしい。
手だてを考えついたのかドリルでバルブがあったところの
周りを掘り始めた。
これがまたすごい爆音。
あまりのうるささに「何事か」と隣のおじさんが出てきた。



しばらくしていったん水がとまった。
見てみると本当に応急処置といった感じで、
壊れた管から別のパイプをつなぎ、そのパイプを
器具で抑えて水を止めていた。

しかしそれも水圧に負けたのか、また水がわっさわっさ出てきた。
お風呂屋さんはとりあえずそこをあきらめたのか、
お風呂の蛇口の取り付けを始めた。
確かに最初の目的である断水は達成している。

お風呂屋さんは冷や汗をかいたのだろう、
のどが乾いたと言っていたのでお茶を出した。
そしたら「あんたがたのにとっといた方がいいかもよ」と。
「へっ?」
ちょっと他人事に観察していたのが急に自分の事になって焦った。
水が使えない??そんな〜。


そしてしばらくして技術を持っているらしきおじさんが来た。
最初のおじさんに比べ明らかに年下っぽいのにえらそう。
「これがキャリアか」と思いつつ…。
見ていたら、簡単になおってしまった。
簡単にといっても2時間くらいはかかった。
シャワーの取り付けだけなら1時間もかからなかっただろうのに、
かわいそうなお風呂屋さん。
そして水が通ってよかった〜。

昼に来て夕方までいたお風呂屋さんとも少し話せる仲になり、
水まわりの不便なとこについて聞いてみた。
トイレと洗濯機。

トイレは「大」で水を流すとちょろちょろちょろちょろ水が
出て止まらなくなってしまう点。
そしたら最初のおじさんは簡単に中の風船(みたいの)を押して
直した。

洗濯機は耐圧ホースがつかなくて、全自動なのに、水を毎回止めたり出したり
二層式よりたちが悪い点。
そしたらキャリアおじさんがぶっきらぼうに水道管をトンカチでとんとんとん。
簡単についてしまった。
私(もけむも)はてっきりこの蛇口にはつかないものと思い、
耐圧ホースを途中で切ってしまっていた。
キャリアおじさんはぶっきらぼうに言った。
「このホースは切ってしまったからもう使えない。買ってつけてください。」
はぁ、ホース切ってしまったのは、はやとちりだった…。

シャワーが付いて、トイレが直り、満足していたのに、ここでずんと
いや〜な気分になった。
キャリアおじさん、ホースくらいくれよ!


そんなことをしつつも、水道管工事(?)も終わり、片づけに入っていた。
水があふれ出た時に一緒にでた泥、隣にまで及んでいた泥を
キャリアおじさんは几帳面に集めて戻していた。
最初のおじさんはモルタル(セメント)でドリルで掘ったところを
見事に修復していた。

最初のおじさんは「おれが水道屋でよかったよ。」と言っていたけど
水道屋じゃなかったら、バルブを思いっきりまわすこともなかったんでは
っと心の中で思った。

なんにしろ万事オーケー。
楽しいシャワー生活が待っている♪




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