ミドルエイジのビジネスマン
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2010年04月18日(日) 読書とフクロウ

好きな本を何時まで読んでいても許される土曜の夜は楽しみだ。あれは、11時半くらいだったろうか。夜のしじまを破ってフクロウが鳴いた。高台にマンションができて、不夜城のようになってしまったので、フクロウも住めなくなったかと危惧していたが、なんとか生き延びているようだ。ホッホ〜と一度鳴いて、もう終わりなのかなと気を持たせてからホッホ、ホッホウと2回鳴く。ベッドの中で本を読んでいるとかすかに聞こえてくるが、窓を閉めているとかすかにしか聞こえないので、ウッドデッキに出て、大きな声で鳴いているのを確かめる。いつまでも生き延びてくれるといいが。

読んでいるのは、宮本輝の「骸骨ビルの庭」。大阪の戦災孤児をめぐる話だ。人の有りようを考えさせる良書だとは思うが、戦争に翻弄されて人生を変えられてしまい、「戦後」を生き抜いた人々が年老いて、この世からいなくなってしまうのだなあと予感させる物語でもある。



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