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炎天下、さしたる必要性もないのにノコノコと外出するのは 「バカモノ」であろう。
そして、汗だくになりながら外に2時間も居続けるのは 「大バカモノ」であろう。
そうと知りつつやってしまったのだから 不肖私おじゅんは「大バカモノ」である。
************************************************************ 高校野球の地区予選が始まった。 所在地を変えた僕の母校は校舎移転に伴って、 今年から出場地区が東東京から西東京へと変更されたため、 はるばる立川球場まで行ってきた。
「いい年をした大学4年生が高校生に混じって・・・」なんていう 向きもあるかもしれないが、好きなものは好きなのだから仕方がない。
同じく高校野球好きの「中ちょん」とスタンドに着くと、 吹奏楽部の席へ。これまでなら、後輩に知った顔が何人かいたから 堂々と座れたものだが、さすがにもう知った顔も少ない。 どうしたものかなあと思っていたら、卒業後に部室へ遊びに行った 時にかろうじて挨拶をした記憶のある後輩がいて、余っていた ホルンを貸してくれた。
本当に久しぶりのホルン。懐かしい。 去年の夏にこうして応援した時以来だ。 楽器を定期的に吹かなくなってからもう3年以上になる。 唇はマウスピースの感覚も忘れていて、すぐにばててしまった。 けれど不思議なもので指先は感覚を覚えていて、 どの応援曲も楽譜などみないで吹くことが出来た。 いつの間にか暑さなどすっかり忘れていた。
試合自体は圧勝で内容はあまり面白いとは言えないもの だったけれど、やっぱり楽しかった。
************************************************************* 母校での6年間の吹奏楽部時代、野球応援が楽しくて仕方がなかった。 特に高校の3年間は毎年、甲子園出場をかけた地区大会の決勝に 進出したからなおのことだった。日頃教室で机を並べる クラスメートが大活躍する姿を追っかけることに夢中だった。
まさかの敗戦あり、奇跡の逆転劇あり、鮮烈なサヨナラあり、 因縁の相手へのリベンジあり。 ドラマよりもドラマティックだった。
高校野球を極端に美化ばかりするつもりはない。 この夏も有名高校が不名誉な事件で出場できなくなったし、 行き過ぎた上下関係などのように「どうかな」と 思わず首を傾げてしまうようなことも一部には 未だに残っているのだろう。
************************************************************* けれど、負けたら後がないという一発勝負の非情なトーナメント。 ワンプレーに懸ける選手、先頭にたって音頭をとる応援部、 試合を盛り上げる吹奏楽部、声をからして応援する生徒、 勝ち負けに関係なく惜しみない拍手を送る観客。 他には見られないこの高校野球の雰囲気が僕はたまらなく好きだ。
中でも甲子園出場をかけた予選決勝では球場全体が 異様な緊張感につつまれた雰囲気となる。 高校2年の夏、同点で迎えた9回に同級生が甲子園を決めた 決勝ホームランのシーンは今でも鮮明に覚えている。 今でも、神宮球場の三塁側のスタンドに行くと、あのシーンが フラッシュバックする。楽器を投げ捨てて先輩と抱き合った。
************************************************************** 今年も夏が始まった。 結局今年も、球場へ足繁く通うことになりそうだ。 どうか「長い」夏でありますよう。
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