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2001年07月15日(日) 大バカモノ

炎天下、さしたる必要性もないのにノコノコと外出するのは
「バカモノ」であろう。

そして、汗だくになりながら外に2時間も居続けるのは
「大バカモノ」であろう。

そうと知りつつやってしまったのだから
不肖私おじゅんは「大バカモノ」である。

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高校野球の地区予選が始まった。
所在地を変えた僕の母校は校舎移転に伴って、
今年から出場地区が東東京から西東京へと変更されたため、
はるばる立川球場まで行ってきた。

「いい年をした大学4年生が高校生に混じって・・・」なんていう
向きもあるかもしれないが、好きなものは好きなのだから仕方がない。

同じく高校野球好きの「中ちょん」とスタンドに着くと、
吹奏楽部の席へ。これまでなら、後輩に知った顔が何人かいたから
堂々と座れたものだが、さすがにもう知った顔も少ない。
どうしたものかなあと思っていたら、卒業後に部室へ遊びに行った
時にかろうじて挨拶をした記憶のある後輩がいて、余っていた
ホルンを貸してくれた。

本当に久しぶりのホルン。懐かしい。
去年の夏にこうして応援した時以来だ。
楽器を定期的に吹かなくなってからもう3年以上になる。
唇はマウスピースの感覚も忘れていて、すぐにばててしまった。
けれど不思議なもので指先は感覚を覚えていて、
どの応援曲も楽譜などみないで吹くことが出来た。
いつの間にか暑さなどすっかり忘れていた。

試合自体は圧勝で内容はあまり面白いとは言えないもの
だったけれど、やっぱり楽しかった。

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母校での6年間の吹奏楽部時代、野球応援が楽しくて仕方がなかった。
特に高校の3年間は毎年、甲子園出場をかけた地区大会の決勝に
進出したからなおのことだった。日頃教室で机を並べる
クラスメートが大活躍する姿を追っかけることに夢中だった。

まさかの敗戦あり、奇跡の逆転劇あり、鮮烈なサヨナラあり、
因縁の相手へのリベンジあり。
ドラマよりもドラマティックだった。

高校野球を極端に美化ばかりするつもりはない。
この夏も有名高校が不名誉な事件で出場できなくなったし、
行き過ぎた上下関係などのように「どうかな」と
思わず首を傾げてしまうようなことも一部には
未だに残っているのだろう。

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けれど、負けたら後がないという一発勝負の非情なトーナメント。
ワンプレーに懸ける選手、先頭にたって音頭をとる応援部、
試合を盛り上げる吹奏楽部、声をからして応援する生徒、
勝ち負けに関係なく惜しみない拍手を送る観客。
他には見られないこの高校野球の雰囲気が僕はたまらなく好きだ。

中でも甲子園出場をかけた予選決勝では球場全体が
異様な緊張感につつまれた雰囲気となる。
高校2年の夏、同点で迎えた9回に同級生が甲子園を決めた
決勝ホームランのシーンは今でも鮮明に覚えている。
今でも、神宮球場の三塁側のスタンドに行くと、あのシーンが
フラッシュバックする。楽器を投げ捨てて先輩と抱き合った。

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今年も夏が始まった。
結局今年も、球場へ足繁く通うことになりそうだ。
どうか「長い」夏でありますよう。


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