今日、家に帰ったら、車があった。 姉が実家から乗って帰ってきたのだ。 とりあえず1年ほどは、私もこの車を運転するんだ。 お父ちゃんごめんよ、しばらく借りますね。
うきうきしながら部屋に入ると、 姉がにやにやしていた。 なんやねん、と思っていると、 いそいそとカセットテープを取り出し、 CDラジカセにセットし、スイッチをオン。
そこから流れてきたのは、8才の私の声だった。 はっきり言って、かわいい。自分とは思えない。 「こぎつねこんこん♪」とか歌ってる!ハハハ! しかし声は全く違うが、喋り方は今と一緒だ。 なんかテキトーに喋ってる。もっと声張れよ!って感じ。
このテープは、私が二十歳になったときに聞くためにとっておいたもので、 私はすっかり忘れていたが、姉が実家からもって帰ってきたらしい。
今年の誕生日は色々な人に祝ってもらたけれど、 8才の私にまで思い掛けないプレゼントをもらってしまった。 お返しはできないけど、8才の私に恥じないように生きようと思ったよ。
ふと、カセットテープのケースを見ると、一枚の紙が入っていた。 中学の立志の作文がこんなところにはさんであった。 成人式にもどうせ読むけどね。 内容は、8才の私とはかけ離れた、ちょっとひねくれたもの。 「立志の作文」ていうのとはちょっと違った、 私の失敗談がかいてあった。
いや、笑い話にはならない、深刻なものだけど。 「このことを忘れないようにしなさい」 って書いてあった。ハイハイ、どうもありがとうよ。 でも、私はそのことはまったく忘れられないでいた。 だから逆に、忘れなくてもいいんだ、と、ちょっと気が楽になったよ。 私の人生の中で、汚点として残るけど、 それがあって、今の自分がいるのは確かだし、 いつか、乗り越えられることがくるように頑張ろう。
今日はカレンダーには何の印もついてない日だけど、 思い出深い日になったと思います。
今日の一言:いつまでも小さいイヌ
8歳の私が飼いたかったペット。 小さい頃から打算的な物事を考える子だったのね。
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