橋本裕の日記
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土曜日は清水寺で日帰りのKさんと別れて、八坂神社の前に引き返し、さらにそこから、三条通りにある宿泊先の東山ユースホステルまで歩いた。途中、白川が流れていて、その疎水に沿った道に明かりがともり、柳が夜風にそよぐさまが風情があった。
ホテルは白川橋のたもと近くにあった。チェックインをすましたあと、今度は三条通りを鴨川のほうへ歩いた。そして三条大橋にある「大戸屋」というレストランで夕飯を食べた。食べたのは745円のしょうが焼き定食である。まあまあうまかった。
川原町三条には、いろいろな思い出がある。20年ほど前に、私は仏教大学の通信教育で国文学を勉強していた。夏になると3週間ほど大学の寮に泊り込んで、集中講義を受けた。そして休日にはその仲間とときどきここに遊びに来た。川沿いの茶屋にはいり、みんなで酒を飲んだりした。若い女性も多く、華やいだ雰囲気だった。
その頃、名古屋からも私をはげますために友人がやってきた。その友人と食事をした後、三条大橋近くの河原でいろいろと語り合った。そしてその近くのホテルに友人を送り届けた。その頃、私もまだ30代で、友人も若かった。そして友人は人妻だった。なにごともなかったが、あっても不思議ではない雰囲気だった。
そんな思い出がいっぱい詰まっている川原町三条をあとにして、その夜は9時近くにホテルに帰ってきた。祇園から清水寺、清閑寺、八坂神社、川原町三条と、ずいぶん歩いた。そのほどよい疲れが、やがて私をこころよいまどろみへと誘ってくれた。
(今日の一首)
加茂川の橋を渡りつ若き日の 思ひ出しのぶ三条川原町
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