橋本裕の日記
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昨日25日は福井に帰省して、中学校の同窓会に出席するつもりだったが、諸般の事情でこれに欠席した。かわりに、名古屋・栄の居酒屋で、M君と二人だけの同窓会をした。
M君とは幼馴染で親友である。家も近く、小学校、中学校も同じで、いつも一緒に遊んでいた。高校は違ったが、高校生の私は、一時彼の家に入り浸りだった。そんなわけで、私の自伝「幼年時代」や「少年時代」には、彼が実名で何度も登場している。
お互いに結婚してから疎遠になったが、3年ほど前、M君は福井から名古屋に転勤してきた。それから、M君に夜の名古屋の街に誘い出されて、一緒に飲むようになった。昨日も「おい、一杯やらないか」と、M君からメールが入り、のこのこ出かけていったわけだ。
M君は毎年中学校の同窓会に出席しているらしいが、今年は25日だったので、出席できなかった。「なぜ、こんなに早くやるのだ」とおかんむりだった。いつも正月の3日にやっていた。しかし、恒例の場合でも、私は出席できない。なぜなら、その日は高校の同窓会があるからだ。これには出席するつもりでいる。
居酒屋で食べて飲んで、二人で1万円近くかかったが、払うのはいつもM君である。M君は名古屋の営業所の所長をしている。だから、これもすべて会社の接待費で落ちるらしい。それから、行きつけのフィリピンパブへ行った。そこで食べて飲んだ。これももちろん接待費らしい。
人の金で飲んだり食べたりするのは嫌いだが、接待費と聞くと、まあいいかと思ってしまう。接待費で飲食などということは、教員の私にはありえないことなので、幼馴染のM君だということもあり、つい甘えてしまう。守屋元防衛省次官の気持もわかる。
M君は1500万円ほどのファンドを持っていて、毎月の配当が6万円ほどあるという。福井には持ち家が2軒あり、これをゆくゆくは二人の娘に譲るつもりらしい。その上、最近は奥さんに600万円のファンドをプレゼントしたのだという。
ワーキングプア問題が深刻化するなかで、なんとも景気のいい話である。しかしM君の地位も安泰と言うわけではないらしい。東京本社の社長の一声で、たちまち平に降格ということもあるし、場合によってはクビを切られるかもしれない。すべては営業成績次第だという。
フィリピンパブはクリスマスムードで盛り上がっていた。カラオケで英語のハイカラな歌が続く中、「先生、何か演歌を歌って」とフィリピン人のホステスにせがまれた。そこで、八代亜紀の「なみだ恋」を歌った。3ケ月前に来たときも、たしかこの歌だった。
続いて、M君が石川さゆりの「津軽海峡冬景色」を歌った。手馴れていて、甘くささやくような声だ。私と違って、かなり年季が入っている。「いやらしい声ね」とフィリピン人のホステスにからかわれていた。こうして今年のクリスマスの夜は、M君と二人だけの同窓会で暮れていった。
(今日の一首)
パブに来てマイクを握りカラオケで 演歌をうたうクリスマスの夜
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