French Wolf の日記
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昨日予告しておいた French Wolf の 27 年間の人生における一大事が今日起こった。
French Wolf がもともと語学に造詣が深いことで世の中にその名を轟かせているのは、みなさんご存知のとおりである。そのため翻訳をここ 5 年以上 (あぁ、もうそんなに経つのか、というのが正直な感想である) 生活の資を稼ぐ生業としてきた次第である。
今日のメイン イヴェントは、「通訳デビュー」である。会社でアメリカ本社から招聘した Steve がうちのパートナー企業である某○ BM 社とそのパートナー企業である西濃情報シス○ム社を相手にソフトウェアについてのプレゼンテーションをする、というのがメイン。舞台は我が社のミーティング ルーム B。朝 10 時から夕方 16:30 までの長期戦だった。(もちろん適宜休憩をはさみ、ランチは Steve と同僚の翻訳担当 F 田さんといっしょに近くの中華チェーン店で小 1 時間雑談に花を咲かせたが。)
本来 Steve には、逐次通訳で構わないと言われていたのだが、いざ実際にプレゼンテーションが始まってしまうと、生来の余計な努力 (= 必要とされていない場面で自分の能力を見せつけようとする自己顕示欲の強さ) で見栄を張ってしまう性格が災いして、同時通訳に近いことをやらかしてしまった。自分には「おおぉ、俺もここまでできるんだ!」という驚きと次に万が一失態を晒してしまったらどうしようという懸念が、あたかも自分の陰翳のごとくつねにつきまとう気持ちでいっぱいだった。
午前中のセッションで同席していた (自分のパフォーマンスを検証するために鎮座されていたのか?) 同僚の F 田さんからは、「うまいじゃん」というお褒めの言葉をいただいた。実際 Steve の話す英語を聴衆のために和訳する面ではそれなりの達成感があったので、それを認めてもらったという意味で非常に満足だった。が、さすが言葉のプロフェッショナルの F 田さん。自分が今後努力を要する点、更なる改善が望まれる点でのアドヴァイスも忘れなかった。「ただ、参加者から疑問が提示されたとき、それを最後まできちんと把握して、自分の中で意味を消化してから Steve に英語で伝達した方がよいのではないか」というものだった。一瞬自分の不手際を指摘され狼藉したが、その刹那、すぐ思い直した。逐次でよかったものを同時でやろうとしてしまったがために、実際日本人の発言を最後まで聞かないうちに英語で話し始めており、本来日本人が尋ねたかった内容を最後まで聞くことなくして、また自分の脳で理解することなくして、ただ言語の面だけでの置き換え作業をしていることに気づいたのである。
上のような指摘を受けて、午後のセッションでは質問があったときの通訳のスタンスを若干変えてみた。残念ながらその場に F 田氏はいなかったのだが、自分では午前中よりも通訳としての役割を的確に遂行できたのではないかと思っている。来週も火曜日から金曜日まで一日中通訳漬けの日々である。士気を高めて挑んでみたい。
仕事でグッタリと疲れ果てていたため、気分転換が必要と判断した。会社をあとにし H 尾にある行きつけの床屋で散髪してもらった。スタンプ カードが一杯になったこともあって、2 割引のサービスでカットしていただけた。来るべき大地も凍てつく真冬に準備するために、髪の毛を伸ばしているところである。
その後は、以前の同僚だった大先輩 2 人と神楽坂にて飲み会。11 時過ぎにお開きにし、自分は一人で新宿の行きつけの店に足を伸ばした。結局 2 時頃まで飲み、家についたら 2 時半過ぎだった。帰宅後すぐに爆睡に突入したのはいうまでもない。
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