■ 日々の歩み。 ■
徒然の考察・煩悩・その他いろいろ発信中。

2003年04月08日(火) 春眠不覚暁。

 めっきり春めいて温かくなってきましたね。
寒い冬も終わって、朝もシャッキリと、布団から一思いに出られるようになりそうな
ものですが、生温かい布団の誘惑は、収まるどころか強くなる一方です。
タオル地のシーツと柔らかな綿毛布の狭間で、身体が根を張って動けない…。

 ここのところ天気が安定しなくて、満開に咲いた桜も、そろそろ散り透き始めて
きたし、先日の土曜日も、あいにくの雨模様でしたが、昼近くまで寝ていたところ、
近所の雀が、ウチのベランダの軒先で雨宿りをしていて、随分と賑やかでした。
まさに孟浩然の、「春暁」ライクな日々。

 
 ところで「春暁」ですが、あまりにも有名な漢詩で、今更書き下し文で、意訳つけて
私如きが偉そうに薀蓄たれるのも無粋なんですが、井伏鱒二先生の「厄除け詩集」
の訳が、すごく好きなので抜粋しちゃおう。
「厄除け詩集」の漢詩訳は、リズムがあって洒脱で、全部好きだ。粋。


 ハルノネザメノウツツデ聞ケバ
 トリノナクネデ目ガサメマシタ
 ヨルノアラシニ雨マジリ
 散ッタ木ノ花イカホドバカリ


 夜は風雨の音を肴に、独り静かに杯を傾けて、朝は、小鳥の囀りで目を覚まし、
寝覚めの一服をしながら、昨日の風雨に散らされた花を想う。
そんな風に、ありのままに、自然体で生きられたら、理想的だ。
ソウイウ人ニワタシハナリタイ。


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まめ。 [HOMEPAGE]