■ 日々の歩み。 ■
徒然の考察・煩悩・その他いろいろ発信中。

2003年04月12日(土) ピグマリオン。

 今日は、国立近代美術館・工芸館へ。
「今日の人形芸術 想念(おもい)の造形」展 http://www.momat.go.jp/CG/doll/doll.html

 日記でも何度かお話した、私の好きな人形作家、四谷シモンと、吉田良(本当は、
天野可淡の方が好き)の人形が数点、そして、関節球体人形の元祖、ハンス・ベルメール
の人形写真が公開されるというので、これは外せないな、と。

 会場は、他の展覧会に比べ、若いお嬢さん方が多い。しかも自分もお人形さんみたいな、
ゴスロリ調の服や、和服のお嬢さんもいて、一種独特な客層。
吉田良あたりは、ゴス好きビジュアル系バンド好きなお嬢さんなら、絶対一度は目に
したことあるはずだしね。

 四谷シモンは、何年か前に小田急百貨店の個展に出展された作品で、見たことが
あるものだけだったんですが、やはり群を抜いてエロスが漂ってます。
無垢な表情の、中性的な少年・少女の人形なのに、思わず凝視せずにはいられないような、
ザワザワと心に細波を立たせるような、妖艶さ。
ちなみに、人形の顔は、性別問わずシモン本人に似てる…。まさに自己愛。

(四谷シモン公式サイト → http://www.simon-yotsuya.net/


 吉田良の人形の色気は、もうちょっと判りやすい、少女らしい艶かしさ。
赤い着物をぞろりと着流したり、黒いコルセットにガーターベルト、目に包帯を巻いた
少女の人形など。
この人の人形も、似通った顔をしているんだけど、シモンの人形より生々しさがあって、
思わず頬に触れたくなるような感じ。

(吉田良のサイト → http://pygmalion.mda.or.jp/

 ハンス・ベルメールは、関節球体人形の先駆者で、名前は勿論知っていたのですが、
この人の作品を写真とはいえ、キチンとした形で見るのは、今回が初めて。
なんというか…。凄いです。特に、白い靴下と革の靴を履いた少女の下半身部分が
2つ繋がった、異形人形は、写真でもうわ、ヤバイ、と思わせるなにかがある。

http://www.mmjp.or.jp/art-u/contents/surre/bellmer/bellmerj.html

 
 偶然、友永詔三サンという人形作家の方の、ギャラリートークに参加しまして。
この人、NHKで今月から放送されている人形劇、「プリンプリン物語」の人形を
創った人なのです。

 今回出展していた人形は、プリンプリンとは別の作品だったのですが、ギャラリートークに
プリンプリンや、ルチ将軍、花のアナウンサーなどの実物を持ってらして、間近で
見られたばかりか、触らせてくださいました。
全部木で作られているそうなんですが、緻密な造りもさることながら、遊び心満載の
人形たちで、お話もなかなか面白かったです。

 (プリンプリン物語サイト → http://www2.nhk.or.jp/tv50/prinprin/


 赤ちゃんのプリンプリンが、丈の長い、白いベビードレスを着ているのね。
だから身体の部分は外から見えないけど、触った感触で、足がちゃんと付いていたのが
判ったので、ヒョイっとドレスを捲って中を覗こうとしたら、隣にいたカップルに
笑われました…。結局、ドレスの裾が袋縫いになっていて、捲れなかったけど。
 
 なんだか気になるじゃない。ああいう人形の中身って。


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まめ。 [HOMEPAGE]