我要回家去了
 京都出る前に、秘密を話し前髪を切った。

 昨晩、約半年間黙っていた事をやっと先輩に言った。
 僕の事を何もかも知っている気で居た先輩は可也苦々しい表情をしたが苦言を呈しはし無かった。
 実はまだまだ君に黙っている事があるのだ、とつい他の事まで口に出しそうになったが何とか堪えた。僕は余計な事を言うべきじゃ無かったから。
 今迄も是からも僕の全部を知っている心算の人に本当に全部を曝け出す事は無いだろう。

 今朝、三ヶ月以上伸ばしていた前髪をばっさり切り落とした。
 伸ばし続けた侭の前髪を真中に分けていると僕は誰かに更に似るから。少しでも多く彼との共通点を無くしてから実家に帰りたかった。
 「其の髪型の方がずっと似ている」なんて死んでも言われたく無かった。

 京都から離れ実家に帰れば京都で僕に押し付けられた役割期待の一部を忘れられる。
 しかし、実家に居ればより強い役割期待を感じる羽目になる。
 判っていたけど、僕は実家に後1ヶ月以上居なければならない。
2001年12月14日(金)
AddMyEnpitu
Enpitu Union
↓僕はエンピツと此のシステムが好きなので若し僕の日記を気に入って下さったなら無料版の収益UPに御協力下さい↓