詩のような 世界

目次


2001年10月13日(土) 操り人形の果て


僕は操られていたのかもしれない

貴方の指先にからまる糸が

妖しく光りながら僕を縛りつけ

僕の精神から自由と理性を奪い

先の見えない天国へと導いた



僕が近づけば貴方も近づき

僕が離れると貴方は笑みを浮かべる



僕はいつも貴方が大好きで

大好きという言葉も軽率に聞こえるほど大好きで

貴方はそれを知っていた

すぐそこに貴方は居て

僕が求める形で貴方は応じてくれた



だけど結局

あと少しで手が届くという場所から貴方は動かなくて

僕の我侭は行き場を無くして空しく彷徨いながら果てた



最後に貴方を見た時も

貴方は微笑んでいた

僕はもう近づくことも叫ぶことも表すこともせず

受け入れるしかなかった


「僕は貴方を失いました」




受け入れるしかなかった?














My追加
しえり |MAIL