2009年01月18日(日) |
三者三様、、、藪の中、、 |
朝日朝刊の「耕論」で、イスラエル・ガザ地区・西岸地区の側の それぞれのインタビューがまとめられていた。 これだけ認識がずれてすれ違っていては、まとまりようがない。 かえって、君たちの真意はどこにあるの? とさえ思ってしまう。 以下、その要旨。(短くするのが難しい、、)
【駐日イスラエル大使】
ハマスはガザ市民を人質にしている。 イスラエル軍は民間人を意図的に攻撃はしない。 反対にハマスはイスラエルの市民だけを狙って攻撃を続けている。 イスラエルでは市民にシェルターを提供しているから犠牲者が少ない。 イスラエルは今ガザを占領してはいない、'05年に撤退した。
我々はパレスチナ国家を樹立する和平合意を平和的に結びたい。 ファタハの自治政府がガザを支配し、ハマスの武装を解除してほしい。 過激なイデオロギーで過激なイスラム世界を世界中に作ろうとしている のがイランであり、シーア派武装組織であり、ハマスである。 彼らは、ユダヤ国家を地図から抹消しようとしている。
今、我々は、ガザでイランと戦っているのだ。
【ハマスに影響力を持つイギリスのイスラム政治思想研究所長】
ハマスは、占領からの解放を求め、抵抗運動をしているだけだ。 協定の約束を破り、占領を続け、無実の市民を殺しているのは、 イスラエルだ。 なぜハマスがテロ組織で、イスラエルがテロ組織でないと言えるのか?
短期の解決策は、停戦しかない。 イスラエルがガザから完全撤退し、封鎖を解き、 検問所の通行も認めれば、ハマスも停戦に応じる用意がある。
そもそも、'48年に、ヨーロッパから流れ込んだユダヤ人に、 パレスチナ人が周辺国に追いやられた。 それでいて、「我々を認めよ」と言われても、認められない。 この苦痛を体験していない将来の世代にしか、和解はできないだろう。
ファタハは指導層が腐敗しきっている。 市民からの信託をまったく受けていない、一掃されるべきだ。
【パレスチナ自治評議会ファタハ議員団長】
ハマスは支援国のイランやシリアの助言に従って誤った。 空爆開始直後、ハマスの幹部に、停戦受け入れと、 ファタハとの和解を訴えたが、拒否された。 ハマスは、レバノン紛争でイスラエル軍に打撃を与えた シーア派武装組織のようになりたいのだろうが、 武器の入手量がぜんぜん違うから、イスラエル軍に勝てるわけがない。
ファタハは宗教にこだわらず、国民の利益を第一に考える。 ハマスは狂信的組織の利益を第一に考える。 パレスチナ人はもともとは狂信的ではないが、 イスラエルの占領政策と、それを支援する国際社会が、 民衆の絶望に巣くう狂信的組織を強めてしまった。
イスラエルはハマスのガザ支配を続けさせたがっている。 それを理由に、パレスチナの独立国家は無理だ、と主張できるからだ。
パレスチナ人をイスラエル軍の暴力から守るため、 ガザと西岸の両自治区に国際部隊を展開すべきだ。 和平プロセスの改善も必要だ。
・・・うーん、、、読めば読むほど「藪の中」みたいだ。。
ただ、読めば読むほど、イスラエル大使の応答は、 質問に対して率直に答えず、回り込んで核心を逸らしているのが露骨。
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