ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2025年06月01日(日) 平穏の仮面

快晴となり気温は夏日となったが蒸し暑さはなく過ごし易い一日となる。

扇風機も不要で開け放した窓からの涼風が何とも爽やかであった。

昨日の夜からもうカレンダーを6月にしており

今月の色は「紫陽花青」なのだそうだ。

6月の季語でもあり何と風情のある色の呼び名であろうか。


今年は気温が高いせいだろうかお向かいの紫陽花はまだ色がない。

我が家には紫陽花が無いので毎年楽しみにしている紫陽花だった。


憐れに思うのは花屋さんの紫陽花で未だに枯れた紫陽花を並べている。

母の日の頃からなのでもう随分と日にちが経った。

半額のものもあれば2700円の値札が付いているものもある。

愛でるのはあまりにも無残で紫陽花が可哀想でならない。

母の日商戦でおそらくハウスで栽培したのに違いないが

そこまでして無理やりに咲かせる必要があったのだろうか。

しかも売られているのである。それは処分にも等しかった。




今日も最低限の家事だけで殆ど寝てばかりの一日だった。

起きているとひっきりなしに煙草を吸ってしまう。

寝ていれば吸わなくても良いので好都合にも思える。

日記を読み返していると一昨年の6月には禁煙外来に通っていたようだ。

挙句には「禁煙鬱」となり精神的に辛かったことを記してある。

再び禁煙外来に通うことも考えたが余程の勇気が必要に思う。

正直云って自信がなかった。失敗したことがずっと尾を引いている。

もう我慢しないと決めてから気は嘘のように楽になったが

どうしようも出来ない落とし穴の中でもがいているようにも思える。

この先いったいどうなるのだろう。吸いながら死ぬのかもしれない。




山里の義父が気になり電話をしてみたが

まだ微熱があるにも関わらずハウスへ苗の様子を見に行くと云う。

一日でも水遣りを怠れば苗が枯れてしまうのだった。

全盛期に比べると僅かな苗でありもう助っ人は断っていた。

再び頼んでみるように告げたがもう今更云えないらしい。

ハウスの中は40℃程の高温であり熱中症の心配もあった。

しかし義父は気丈にも「大丈夫やけん」と云い張る。


夕方になり電話があり「俺のアイスを知らんか?」と訊かれた。

先日お客さんからバニラアイスを頂き事務所の冷蔵庫に入れてあったが

先週私が義父の分も食べてしまっていたのだった。

ひたすら謝れば怒りはしなかったがとても残念そうな口ぶりである。

食欲が全く無いらしくアイスなら食べられそうだったらしい。

ハウスで暑い思いをしたのだろう。何とも気の毒でならなかった。

つい例の女性の名を告げてしまったが今回は知らせていないとのこと。

知っていれば必ずアイスを届けてくれただろうにと思うが

義父にも思うところがあるのだろう。要らぬ口を叩いてはならない。


コロナの心配もあったが鼻声になっておりただの風邪のようであった。

「明日は仕事をせんといかん」と気丈な様子である。

無理をさせてはいけないが結局は無理を強いてしまうだろう。

心苦しくてならないが義父の思うようにさせてやりたいと思う。


平穏には仮面がある。そのように見せかけていざとなれば陥れる。

長いこと生きているとそんな場面にも多く関わらざるを得ない。

「こんなはずではなかった」と何度呟いたことだろう。

けれどもその度にすくっと立ち上がりまた前を向き歩み続けて来た。

人生もまんざらではない。苦もあれば楽もあるのが愉しいものだ。


※以下今朝の詩(お目汚しでしかありません)
 

         おんな


     おんなのような夢を見た
     嫌だなと思いながら
     何故か胸がときめく

     死んだはずのかあ君が
     真っ白いスーツを着て
     刑事のはずなのに
     やくざみたいだった

     逃げる私を追い駆けて来る
     今更恋に落ちる訳にはいかない

     逮捕されて手錠を掛けるのか
     それだけは避けなければならない

     見たこともないような山道を
     落石を避けながら走った
     振り向けばかあ君がいる
     懐かしいような笑顔だった

     もうおんなにはなりたくない
     捕まってたまるものかと走る

     胸が痛くてたまらないのだ










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