その年、仕事始めの次の日は、土曜日で仕事が休みであった。
私たちは、お昼ごろまで、ホテルでだらだらとした後、 街に出た。明るい日差しが、まぶしかった。
昼間だというのに、ランチでも、多くのアルコールを口にした。
とにかく、浮き足立っていた。 少しブラブラ歩き回ると 昼間でも、かまわずに、ホテルで再び身体を重ねた。
そして、お腹が空くと、ホテルを出て、またアルコールを飲み、 夜もまた、身体を重ねる為に、ホテルに行く。
今、思うと、始まりの頃は、彼に恋したというより、 彼の身体に恋をしていたのかもしれない。 セックスがうまいとか、下手とか、そんな判断基準ではなく。 彼の肌の感触が好きだった。ただ、それだけだった。
身体を合わせると、吸い付くように私たちの肌は、ぴったりと密着した。 無駄な贅肉のない彼の身体が、私の肌に密着すると、 温かくて気持ちいい肌の感触が、私の肌に伝わる。 完全に私は、その快楽に溺れていた。
彼と、ホテルの前を歩くだけで、彼と身体をあわせているひと時が頭に浮かび 自分の足と足の間に、生暖かい感覚を覚えた。 まさに、繁殖期をむかえた、けもののように私たちは、愛欲におぼれていた。
それから、次の日の日曜日も、同じような事を繰り返した。
二日間の外泊であった。
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