言の葉孝

2012年03月16日(金) 二次創作は人形遊びのようなもの

 2ちゃんねるの二次創作用投稿サイト「にじファン」関連スレが沸いている。運営会社ヒナプロジェクトが、権利者が二次創作を禁じている原作の二次作品の投稿を禁止する事を発表したからだ。
 同社が今回の処置に踏み切ったのは著作権法違反への訴訟を恐れてのことだろう。ヒナプロジェクトは広告料で利益を得る立派な営利団体である分リスクが高い。

 このリスクに対して切り捨てる以外の選択肢はなかったか。例えば投稿作品の原作の権利者から許可を得て、そして関連商品への広告を表示するようなシステムにすれば、双方の利益に適う運営ができるだろう。
 もちろん二次創作の度を越さないよう、権利者ときちんと線引きをした上で提携する必要はあるが。

 二次創作はキャラクターの人形を使った遊びと同じで、原作をより楽しむ方法の一つである。これを取り締まることは読者の楽しみを奪うことになり、権利者にもいい影響を与えるとは思えない。
 コンテンツ産業は、二次創作の場も含めて日本の経済の大きな部分を占めつつある。作品をより盛り上げ、楽しめるようにするためにも、業界各社は二次創作活動に対して今までの曖昧なラインに踏み込んだ展開をしていくべきではないだろうか。

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