2012年08月21日(火)
|
其礼成心中@パルコ劇場
|
人形を上に持ち上げてやるのかと思った。え?それって人形浄瑠璃? 文楽と人形浄瑠璃って別物?同じ? 人形の口が動くようなイメージもあったんだけど、、、って、それはチェコの操り人形だよっ。
ってなほど、文楽についてはなにも知らず。 でも、三浦しをんの『仏果を得ず』を読んだら、そりゃ行きたくなるでしょう! という時に、三谷幸喜の新作! ど素人には最高じゃないか。と思いチケットを買った。
笑った笑った。劇場大盛り上がり。 こんなものを文楽と思わないで欲しい、との評も読んだが、 漫画でも演劇でも美術でも、あらゆる題材を多様な表現でやってる。文楽だって、歌舞伎だって色々でいいじゃんと思う。 しかも、どっちも下世話な庶民の文化だし。
最初はやっぱりおかしかった。 だって2歳児ほどの小さな人形の後ろに黒頭巾から全身黒ずくめの男が3人ひしめいてるんだよ。 心中場面とかで男女2体の人形がくんずほぐれつすると、その後ろには黒ずくめの大の男が(しかも結構がたいが良い。当たり前だ。中腰でずっと人形操ってるんだもの)が6人わやわやと団子になっているという。 これは笑うだろう。
話が進むにつれて黒い人が見えなくなるんだよ!不思議! ということはまるでなく、最後までわやわやとしていたが、何ていうかそれはそれ、として気にせず楽しめるようなるのは驚くほど早かった。
で、人形がね。 表情変わらないのに、何か感情が見えるような気がする。 でも、つるんとした顔故の非現実感と悲しさもあって、不思議な浮遊感。
感覚としてはアニメに近い気がする。 「1体を3人掛かりで動かさんでも人がやれば。」って、「アニメだって何枚も絵を描いて動かさんでも人がやれば」ってのと同じ。 やっぱ2次元萌えは江戸時代にだってあったんだろうと思う。
あと単純に気持ちが良かった。 太夫の語りの胆力、三味線のキレのある音色。 ここで寝たらさぞ気持ちよかろうとの誘惑に襲われた。 肌から染みてアルファ波が出るようなそんな音たちだった。 チケットがあったらもう一回行きたかったなぁ。。。
パンフレットに三浦しをんが文章を寄せていた。(今誰?って言ったらそうだろうな)
"「それなり」と聞くと『新選組!』(三谷さんが書かれた、大河ドラマ史上に残る傑作)のあの名言、 「みな、それなりにありがとう!」を思い出さずにはいられないわけだが、(後略)" と書いていて おぉやはり組!ヲタだったか。と発見したような気になったが、全く意外性はないな。
『舟を編む』より 『仏果を得ず』のほうが好きだけど、映像化は難しいよな。
そういえば、『舟を編む』のチャラ男西岡はオダギリジョーくんが演じると聞いた。 悪くはないけど、一見チャラいけどその実・・・という設定なのに、 ジョーくんじゃ真摯で心の奥に熱いものがあるって、ばればれじゃん。 西岡はもっと一見心がない感じのイメージだったんだけどなぁ。10歳若いユースケとか。
ジョーくんと言えば、次の大河で新島襄だというではないか! 日9のお茶の間ドラマに局を変えてまで出て、どーなってるの奴のマネージメントは!と憤慨していたのだが、新島襄はいい!これだよこれ。こういうの待ってたんだよ。 クラシカルないでたち絶対に似合う!生命感溢れる八重を妻と並んだ絵も綺麗。 来年の大河は結構キャストがツボだなぁ。工くんもでるしな。 見てみようかな。
西生まれなのに、何故か会津に縁があるのも面白い。 山本さんの35歳といい、縁って面白いね。
alain
|