2012年08月23日(木)
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ウサニ@ル・テアトル銀座
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「メルヘン・マティズモはホント嫌い」
おそらく正しい単語ではないと思うけど。 要するにべったべたのロマンティシズムないしは乙女な夢物語を、そうならそれで表現も乙女っぽく、技巧(=可愛く)か含羞(=照れ)を持ってすれば、まだ可愛いものを、表出はごり押しマッチョ一本槍。 結果、技巧はおろか取捨選択すらせず、NoFilterで自分の男性性に都合のよい脳内妄想の垂れ流しになる。
ってな人・作品に合うと思う。 「まぁた、メルヘン・マディズモかよ。若い時に誰かに盛大に水ぶっかけられとけば、 いい年こいて、こんな恥ずかしい思いしなくてもいいのにね。」って。
好きな人もいるのでしょうけれども。すっごい視聴率取っていた時代もあるのだから。 私は、この脚本家の作品は彼の絶頂期ですらほぼ一度も見たことが無く、猫跨ぎ(=猫ですら跨いで通る)と呼んで遠巻きにしていたほど、好みではない。
な、脚本家が初舞台作品を書き、演出家があれで音楽があの人。 しかもあらすじがあれだ。
そもそも期待値がたかが知れており、チケットも1枚のみ。 山本さんが出ていなければ、チケット貰っても行くかどうか。 という前提で言うと。。。。
良かったですよ。期待値をほぼ満たしてくれました。
山本さんの朗々たるセリフ回しが新鮮。 シェークスピアとか、ザ・大芝居っつーのを見たくなった。
舞台の空気の掴み方は別格。 存在感があるし、居方自由自在でありながら、舞台をきちっと締める。
王者の風格があり、笑いを取り、で寂しげでもあり、色々な面を堪能出来ました。
そして、チケット1枚で大正解!と、安堵しながら家路に着いたのでした。 あ、でも写真1セット買ってしまった。好きな舞台じゃないけど、記念ね記念。
alain
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