吹雪の夜は犬が死ぬ。 青い雷に空へと連れていかれました。
あまりにも矛盾してばかりの自分に苛立った。 成長のしない、幼稚な考え。 あたしはあたし、と孤立したのはいいものの。 思った以上にひとと離れ、不安になる。 ひととの距離を一定に保とうと、近過ぎても遠過ぎても良くはないからと。 何時も言葉や表情を気にして、きちんと間を置きながら楽しんだ。 でも楽しいことは心を踏み外し、ひとりになってから。 暴走をした自分を咎めて、膚を掻いた。 それからもあたしの心は冷静で、楽しくなると時間で冷めるようになった。 ふと頭の中身が冷えて、ひととの距離を意識する。 そして自分に戻り憂鬱が来て、またすべて遠い気がするように。 頭の中の膜が白濃く世界を遠ざける。
偶にあたしは失明していて、目の神経に脳味噌が幻覚を送り込んでいるんじゃないかと思う。 あぁ、幻覚なら目は必要無いか。 頭が幻覚を造り出してるようで、バスに揺られても、すべては向こう側の事に感じる。 ぜんぶ何なのか解らなくなり混乱して、息が詰まって何故か泣きそうになる。 泣いても意味がないと知っていながら、あたしは矛盾を繰り返した。
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