⊂フラジャイル⊃
2002年12月11日(水)

目に見える優しさを、怖いと思った日。

去年の夏、出会ったばかりの友達から『儚げ』だと言われた。
彼女はあたしよりも、ひとまわり年上で。
それでいてそんな風じゃなく、何処かとても魅力的なひとだった。
彼女から、居なくなるんじゃないかと思って怖い、と心配されて、
それは彼女だけじゃなく、回りの友達からも、気に掛けられていた。
挙げ句、親からは。
透明人間みたいで暗くなると何処に居るのか見えない、だとか。
気配しか感じれなくて猫かと思った、とまで言われた。
あたしはあたしで、すべて遠い気がしていた。
今、去年の夏を思い出すと白くて白くて消えそうに見える。
心の弱さは身体をも透かせ、太陽の光りが貫通して影さえ落ちないあたしだった。
まるで何も思い出せないくらい、白い膜で覆われている。
そういえば、そのコも、ぜんぜん会わなくなっちゃったな。
彼女の書く文章は、とても安心出来て大好きだった。
今年の初めに会ったきりだ。
元気かな。

また前髪を切った。
あとの髪は高校を卒業する時に、それから成人式まで伸ばそうと決めた。
そう話したら『成人式まで生きるんだ』って言われた、誰にだったか忘れたけど。
あぁ、生きるのかなぁ、と思って、生きるんだけれど。
生きる事が継ぎ足され剥がされてこう在る事は正しくないかなあ、って考えて。
考えてる端で、たくさん関係の無い言葉が生まれて。
あたしは曲の詩を描きたくなっていつも、紙を拡げたまま朝を迎えた。
それは此れからの出来事。
日記が終わったら真っ白の紙を拡げて、気を散らしながらうたう為に詩を描いて。
うたう為に曲を造る。

でもちょっと眠い。



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由弥 [御手紙]