目に見える優しさを、怖いと思った日。
去年の夏、出会ったばかりの友達から『儚げ』だと言われた。 彼女はあたしよりも、ひとまわり年上で。 それでいてそんな風じゃなく、何処かとても魅力的なひとだった。 彼女から、居なくなるんじゃないかと思って怖い、と心配されて、 それは彼女だけじゃなく、回りの友達からも、気に掛けられていた。 挙げ句、親からは。 透明人間みたいで暗くなると何処に居るのか見えない、だとか。 気配しか感じれなくて猫かと思った、とまで言われた。 あたしはあたしで、すべて遠い気がしていた。 今、去年の夏を思い出すと白くて白くて消えそうに見える。 心の弱さは身体をも透かせ、太陽の光りが貫通して影さえ落ちないあたしだった。 まるで何も思い出せないくらい、白い膜で覆われている。 そういえば、そのコも、ぜんぜん会わなくなっちゃったな。 彼女の書く文章は、とても安心出来て大好きだった。 今年の初めに会ったきりだ。 元気かな。
また前髪を切った。 あとの髪は高校を卒業する時に、それから成人式まで伸ばそうと決めた。 そう話したら『成人式まで生きるんだ』って言われた、誰にだったか忘れたけど。 あぁ、生きるのかなぁ、と思って、生きるんだけれど。 生きる事が継ぎ足され剥がされてこう在る事は正しくないかなあ、って考えて。 考えてる端で、たくさん関係の無い言葉が生まれて。 あたしは曲の詩を描きたくなっていつも、紙を拡げたまま朝を迎えた。 それは此れからの出来事。 日記が終わったら真っ白の紙を拡げて、気を散らしながらうたう為に詩を描いて。 うたう為に曲を造る。
でもちょっと眠い。
|