⊂脱走⊃
2003年05月04日(日)

コンビニで温めてもらったお弁当を食べながら、泣いた。
どうしても哀しくて虚しくて、堪らなく苦しかった。
携帯の電源を切って、本当は、電車に乗る前から、ずっと泣きたかった。
案の定、あたしはあの場所で喧噪という孤独に潰されていた。
あまりにも騒がしくて、目の前が分からなくなって、少しだけ鼻の奥がツンと、泣く合図をしてたから。
あたしは逃げ出すように、さようならの挨拶をする余裕もなく、駅へ向かってた。
あたしは今の自分をまだまだ、誇ることは出来ない。
駄目な生き物。
今日、何回にげた。
本屋に逃げた時は死んで仕舞いたかったし、トイレに逃げた時は腕を切って仕舞いたかった。
とても疲れた、でも明日も続く。
あたしはちゃんとひととお話を出来るようにならないと。
出来ない。
脳味噌の真ん中に、石が在るみたいだわ。
何処か引っ掛かって、割れない。
それだけが、どうしても出来ない。

ニュースを見ないと不安で眠れない。
何処かの国で争いが始まる頃から、眠る前、目が覚めた時、携帯でニュース速報を見る。
テレビも何時もニュース。
不安で生きれない。
戦争の反対を街の中で叫んで、意味がないとは思わない。
どう思ってもなにも変わらないなんて、ただ興味がないのと同じ。
幸せを祈る間にも世界中でひとは死に続けて。
誰かの為に涙を流す暇もない。
あたしは今日、とても楽しい時間のあいだ、其れ以外を忘れていたけれど。
座り込んで、気付いて、あたしが楽しんでいた間にどんな事件が起ったのかと思ったら。
ちいさな罪悪感がうまれて、動けなかった。
そんな事を思い始めたらキリが無いの、分かっているのに。
聞き分けない。

明日もあの場所へ。
元気で居れますように。



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由弥 [御手紙]