カウントシープ
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『食べちゃいたいほど可愛い』とは言ったもので、人は人を食う。最近それを深く感じている。ただしこの場合、食うのは血肉ではなくて魂だ。
食うものの前に食われるものがいる。そこには一方的な関係もあれば相補的な関係もある。相補的な関係としてはやはり血のつながり、母親と子供との関係がもっとも多くあるだろう。 一方的な関係は、食うか食われるかの関係にまでは陥らない。そこには明確な他者としてのラインが存在するため、摂り食われる前に逃げ出せるからだ。
それでも魂を分け与えていると感じるときがある。魂が食われて失った部分を、どうやって回復したら良いのかわからないときがある。音楽を聴いたら良いのか、食事を取ればいいのか、どうしたらいいのかわからないまま時間をぼうっと過ごして、眠って、また元に戻っていくのだけれど、これは果たして元に戻れたのだろうか?もう魂は無くなってしまったのではないだろうか?
どんどんそぎ落とされて、最後に残るものが何なのかわからないような心もとなさが恐ろしい。ボクは、急に死んでいなくなってしまう人は、こんな心境を抱えているのじゃないかしらと時に思う。
当たり前だけれど、ボクの腕は1人分なのだ。
ロビン
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