カウントシープ
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2006年02月05日(日) 美しさとは

中原淳一という画家がいて、それはそれは素敵な美しい女の人を描く人だ。ボクも大好きだけれど、彼には沢山のファンがいて、最近の有名な人だと、美輪明宏氏が彼の絵を著書の表紙に使っている。

美しい人が大好きで、それは男性でも女性でもそうなのだけれど、ボクは美しい女の人には、その中に潜むきりりとした男性のような清潔さが好きだし、美しい男の人には、やわらかい羽毛のような感触を備えているならば良いと思う。

何を持って美しいというかは人それぞれだが、美しいものとは見目の丹精さだけではもちろんないだろう。人は生まれてすぐにはその外見は、神様から与えられた造形だけが呈示されているだろうが、年月を重ね、いくつもの体験をし、もしくは体験をしないでいるうちに、その生き様が外見に表れてくることは必然である。

心動かすことが少ない人生を送ってきた老婆に会ったことがあるが、真っ白の白髪に、皺のきわめて少ない顔はとてもアンバランスで、どこか恐ろしい人に見えた。よく笑えば笑った皺が、怒った顔をしていれば怒った皺が、どんどん刻み込まれていくのだろう。

世の中を睨み付けて生きていけば、目つきはそのように変化していくだろうし、恐ろしいものばかり見ていた瞳は、何も映し出すことがなくなっていくだろう。

顕されている外見と、その中にある心とが、寄り添うようにあっているならば、それはその人そのもので、それだけで安心できるような存在だろう。
外見と心が著しく不一致なら、おそらく動物達のようにカンのいいものは、警戒して側に寄らないだろう。


ロビン