カウントシープ
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ハチャトゥリアンの『剣の舞』は、一度聞いたら忘れ得ないくらい印象的な音楽だ。剣という言葉に相当するような激しい、テンポの良い曲なのだが、ボクはこの曲を子供の頃に聴いたのだが、子供の頃こそはこうした印象的な曲に魅力を感じてしまうものだろう。
考えるに、剣という鋭いもの、男性的な武器と、舞という女性的なやわらかいものとがともにある、そのことがまず魅力的なのだと思う。鋭い剣を盛ったまま踊る、アラビアのイメージを色濃く思わせるこの曲だが、作者のハチャトゥリアンが、グルジアで生まれ、あの国境地帯の出身だと知れば納得できる。いまだ民族紛争のさなかにあり、安定しない国だが、それだけに様々な民族の音楽を聴いて覚えていたという。
アラビアの、あの三日月のような鋭い刀(シミターという)を指の延長に携えて激しく踊る様は、想像するととても心が高揚する。命を懸けて何かに陶酔するようなニュアンスはやはり格別魅力的だ。
ロビン
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