カウントシープ
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2006年02月17日(金) 影なくしては

全体的にボクの日記は暗い。

ということはよく解っているつもりだ。ボクは仕事柄、人間の心とは何か、その仕組み、やりとり、そういったものを常に考えることを要求されているので、どうしてもこうなってしまうのだが、時々、ふとわれに返る時がある。
強迫的に心を解析して、自分の中の闇をすべて照らし出してしまおうという気持ち、そうして安心したいのだろう。もちろん、そんなことができるわけはない、できないからこそ人間なのだけれど、知り尽くしてしまわないと、恐ろしくて仕方が無いように思うのだ。

その闇の部分を心において置けないならば、代わりに何かを犠牲にしなければならない。それが強迫的な行為を呼んでくるのだ。

ボクは、自分が怖い。自分の中にあるものの醜さがもれ出てくることが怖い。醜いものなど誰にでもあるもので、それと折り合いをどうつけるかが大雪なのであって、醜さを拭い去ろうとしているときは、それと向かい合っていない。背中を向けて逃げ去っても、影は必ず付きまとう。

もし影を失ってしまったら、もう人は2人になってしまう。昔、小学生のときに見たドラえもんの話に、のび太が自分の影を切り離して、手伝いなどをやらせているうちに、影と自分が逆転して、影が自分に、自分は影になってしまいそうになるという話があった。とても怖くて、知っているドラえもんの中で1番怖いと思っていたのだけれど、大人になってからある日この話題になったとき、結構何人かがこの話が怖かったことを覚えていた。

小さな子供だって、何が恐ろしいことかはちゃんとわかっているのだ。


ロビン