カウントシープ
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今日で癌の再発の検査が全部終了、二人して聞きに行った。病院の待合室は、午後の特殊外来だけあって、其処にいる人が全員同じ癌の患者だった。以前もそう思ったけれど、この待合室は必ずペアでいて、たいていは男女、つまり夫婦で座っている。癌になる年齢を考えると、40代50代頃の夫婦が、悲痛な面持ちで座っているのだ。 其処にボク達が入っていくと凄く浮いている。なんていうか、睨まれているような感じがするくらいで、ごめんなさいボク達も仲間に入れてください、と思いながら端のソファに座った。
先生の診察を待つこと50分、その間にボクは眠くなって、少しうとうと眠ってしまった。この時間までにめいいっぱい働いていたし、検査の結果もいいものだと期待していたからだ。
診察は、ほかの人に譲っていたら1番最後になってしまった。最後に入っていくと先生も疲れているようだった。
結果は、現在のところは再発も転移も、画像に写るレベルでは見当たらないとのことだった(しかし、手術の時には4つの小豆大の転移が見落とされている)。この段階では転移はない、とボクもふんでいたのだが、その後の話は少しシビアだった。
遺伝子レベルで調べた結果、このタイプの癌はたいていは二年以内に再発すると宣告された。その確率がどのくらいかわからないが、先生の手ごたえではかなりの率で再発するらしい。ボクはこの先生とは知り合いなので、淡々と聞いていたけれど、気持ちは動揺していた。かなり筋をあたって主治医に選んだ腕のいい先生なのだ、言っていることは間違いではないだろう。
どうしても転移をとめたいからと、再発を防ぐための薬を注射で投与するため、来週は入院をすることになった。薬の副作用を心配しての入院だから、それ自体はたいしたことではないのだけれど、これから先どうなっていくのか、現実感がなかった。
ロビン
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