ヤグネットの毎日
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2003年03月01日(土) 広がれ!子育てネットワーク

 今日から、日記を書いている日と掲載日を統一しています。 
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1日は、朝からシトシト雨。「一日雨がふるのか?よわったな。。」一瞬不安がよぎる。
 午後からは、東部コミセンで子育てシンポジウムがあるのだ。朝は、宇治久世教職員組合の第49回大会に来賓として出席。僕は、大要つぎのことを訴えた。
 
 あまりに冷たいいまの政治のもとで、その歪みやひずみが子どもたちに集中的に反映しており、いじめ、不登校、登校拒否、新たな「荒れ」、指導困難など学校現場は課題が山積みである。いま、財界など日本経済と社会を支配したいとねがっている人たちがめざしているのは、弱肉強食のむきだしの競争社会であり、そのために教育基本法の見直し、国家主義的な教育の復活、差別と選別の能力主義的な教育を強力におしすすめることである。こうした社会の現状は、子どもたちに明るい未来を描く事ができない現実をつくりだしている。
 ある中学生の先生が中学1年生に、将来のことを作文でかかせると、自分に自信がない生徒は次のような一文を書いた、という。
 「将来、段ボールで生活しているかもしれない。。。自殺しているかもしれない。。野宿しているかもしれない。。。。。」「自分を好きになれて、自分を受け入れられることが究極の幸せなのでは」とは、尊敬するシンガーソングライターの山本さとしさんの言葉だ。
 いまこそ、いまと未来にたいして希望をもたせるような世の中をつくらなければならない、その思いをますます強くした。
 
 午後からは、子育てシンポジウム。結局雨がやまず、参加者は40名弱。それでも、中身はとても充実したもので、終了後は爽快感につつまれた。シンポの全体の具体的な様子はまた、サイトにアップすることとして、おおまかな内容を紹介しておく。

 オープニングは、今村克彦さんと吉岡浩市郎さんのミニライブ。夢がかなった。今村さんとは、直接逢ってお話をするのは、実ははじめて。でも、ホームページや昨年12月の奈良100年会舘のライブを聴きにいったり、メルの交換はしているので初めてあった気がしない。恥ずかしながら、顔をみた瞬間、涙がでそうになった。なぜだろう?わざわざ城陽まで足を運んでくれたことへの感激もある。でも、この人が人間の心の奥底にある、微妙な心の揺れやつまずきにとても敏感ですべてをやさしく包み励ましてくれるような、雰囲気をもっているからかもしれない。4曲ほど歌っていただいた。とくに、「yukiko」と「沖縄〜愛する人へ〜」は最高だった。そのときは、緊張していて涙はでなかったのに、翌朝、新聞を配りながらクルマのオーディオで聴いたら、涙があふれて思わずクルマを止めた。

 第2部の子育てシンポは、中学生から保育園まで5人の子どもを育てるお母さん、小学校の現役の先生、京都保育運動連絡会の事務局長で保育問題の研究者、そして僕がパネラーとして最初に発言。そのあと、参加者がマイクをもち、それぞれの思いを語り合った。
 全体を通じて感じた事は、子どもたちをとりまく環境が大きくかわってきていること。それは、たとえば中学校の先生が発言していたが、かっての「荒れ」る生徒には、それなりの主義主張があった。だから、その主張を聞いてあげる事が第一に必要だった。しかし、いま「荒れ」ている生徒たちは、「愛情不足」「甘えたい」というシグナルになっている。だから、頭をなでてあげると、急にシュンとなってしまう、というのだ。
 また、ある保育園の保護者からは、あまりに行政都合の対応が多い事に、「保育園に私たちの人生をあわせなあかんっていうのはおかしい」との発言があった。本質をついた言葉ではないか。「財政の効率的な運用」というものさしだけで、保育や子育て、教育をはかってはいけないのだ。
 僕は、保育など就学前の子育て、小学校、中学校といういわば「串さし」の子育てネットワークの必要性をかねてから、訴えてきた。今回のシンポジウムがその出発点になれば、とねがっている。

 


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