ヤグネットの毎日
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6日は、市会議員として最後の一般質問。これまで、大体質問の前日は徹夜状態でテンションを上げて質問に挑んできた。今回も、結局徹夜あけでハイテンションのまま、質問に突入。 僕はまず、赤字路線が確実となる第二名神の建設中止を国に要望し、長池駅スタジアム公園線の凍結など、大型公共事業優先を見直し、市民のくらしと福祉の充実に力をいれるべき、ことを述べた。 そのうえで、具体的な不況対策として、1)事業所実態調査の実施、2)莫大な経済波及効果をもたらす、住宅改修助成制度の実施を、3)年間2万時間、3億円の市職員超過勤務手当て分を削り、高卒者や青年を嘱託職員、臨時職員として雇用すべきだ。 4)青年を雇用した場合の雇用主への助成制度をスタートさせてはどうか?を質問。 さらに、福祉の充実では、精神保健福祉の問題、保育の充実に加え、乳幼児医療費の無料制度の拡充問題をとりあげた。
驚いたのは、住宅改修助成制度に関する市の答弁だ。この制度は、市民が住宅改修を行うさいに、上限額をきめ、10%の補助を行う、というもの。こうすることで、市民の懐も助かるし、大工だけではなく、電機、家具、左官など、いろんな業種に連動して仕事がまわっていく。だから、京田辺市では、1200万円の予算で、2億円を超す経済効果が生まれ、商工会の会長まで「経済効果は抜群です」と太鼓判をおしているのだ。
ところが。ところが、である。
「住宅改修助成制度は、個人の資産形成につながるので考えていない」と答弁。しかも、経済効果についても「ゼロではないだろうが、あまり期待できる制度とは考えていない」と答弁。僕は、耳を疑った。 「個人の資産形成につながるから、税金投入はできない」というのであれば、現にいま福祉の分野で、高齢者に絞って実施されている、住宅改修のさいの30万円の助成制度も間違いであることになる。そもそも、この理屈をたててしまうと、行政が税金を使って、市民のくらしを応援すること自体が、「個人の資産形成につながるものとして、認められない」となり、市役所は何も仕事ができなくなってしまうのだ。そのことに、まったく気づかない驚くべき答弁である。 しかも、経済効果云々についていえば、他市の具体的事例を紹介して、事実の問題として提示しているのに、それすらも、認めない。市民に役立つ仕事を率先してやろうとしない、この行政はいったい何なんだ!!!
また乳幼児医療費の問題でもしかり。来年度から国が0〜2歳まで医療費を国費で負担することになったことから、府も市も乳幼児医療費にかかる予算をのきなみカットしている。僕は、「昨年12月議会で『就学前までの拡充を求める請願』が全会一致で採択されたことの重みを受け止めるならば、予算を減らすのではなく、市独自で上乗せするぐらいの努力が必要ではないのか?」と迫ったが、「市独自で上乗せする考えはない」とこれまた、冷たい態度。
財政が厳しいことを100回くり返し述べても、財政はよくならない。もっと、税収を増やすことと市民のくらしを豊かにすることをむすびつけるには、どうしたらよいのかを真剣に考え、それをわかりやすく市民に示し、具体化をすすめていく熱いハートがあるかどうかだ。残念ながら、いまの城陽市政には、肝腎かなめの市民を思う「熱いハート」がないことが、ことごとく欠落している。
そのことがわかった、最後の一般質問だった。
余談になるが、地元紙の僕の質問の見出しは「雄弁家、最後の質問残念 橋本市長」というものだった。 橋本市長は、「大変な雄弁家。最後の質問となるのは残念に思う」とエールと送った。(「洛南タイムス」)とある。実は、今回の質問は厳しいこともいわなあかんと思って、緊張していたので、冒頭の市長のこの言葉が、エールだとは受け取れていなかった。その意味では、申し訳ないことをしたな、少なくともお礼をいうのが、礼儀だと思って、少しだけ悔いた。
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