2005年08月05日(金)  消えそうなくらい輝いてた  





 今日は、部活の最後の大会だった。
 演奏しながら涙が出そうだった。
 でも、舞台の上では決して泣かないと決めていたから、
 袖では涙を流してしまったけれど、
 本当にいいステージだった。
 あのまぶしいスポットライトは、多分一生忘れられない。


 一人ひとりのソロや、心配だった箇所、
 後輩がそれを乗り越えていく演奏に、
 あたしは本当に嬉しくて楽しかった。
 先生が笑顔だった。
 





 結果発表のあと、後輩が一人泣いてた。
 「先輩、最後の大会なのに。。。悔しい。」
 その言葉だけで充分だった。


 皆が、自分達の演奏を楽しめれば、
 あたしはそれで満足だったし、
 今、自分が手にするのは賞ではなくて、
 こういう大切な思いでありました。


 賞は、みんなと演奏する機会を増やすためのおまけ。
 何が大切かって、
 その一瞬一瞬の空間を共にすること。








 後輩に、こんなに思われているなんて始めて知った。
 後輩の前じゃ、絶対に泣かなかったけど、
 こんなにうれしいことはないんだなぁ、と、
 初めて知った。


 「もう皆で吹けなくなるのも、大会終わっちゃうのも嫌だけど、
 先輩がいなくなっちゃうことが一番嫌です。」



 なんていうか、もうなにもいらないなぁ。と、思った。
 本当に辞めたくなくなった。
 でも、こういう短い期間だからこそ、
 そういう思いが出来る。
 



 そういうことを伝えて、
 あたしは部活を卒業しましたのでした。






 言葉にすることは難しい。
 でも、今までに味わったことのない幸福です。
 それと、寂しさです。



 あたしの青春は終わった。
 部活が、あたしの全てです。













  

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ほっとけない 世界のまずしさ 

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BbS