:::排出系列:::




俺が明日死んだって、地球は回っているんだから。





2008年12月23日(火)  教室の静謐

すれ違い様に待ち合わせ
『放課後美術室で』
平静と友達との他愛ない会話に花を
挨拶がわりの朝の風景
 
教室の窓からあなたを探した
見えなければ不安はまして
隠しているのに隠し通せない
けれどそれは小さな下らない優越感
 
時間を気にして肌を重ねて
声を殺してあなたに委ねた
幼い記憶
 
誰にも話せない誰かに話したい
揺れ動く感情に笑うだけの毎日
あなたの確かな手のひらは
わたしの髪を撫で体を包んだ
 
わたしがわたしである意味は
放課後の廊下にだけ存在していた
螺旋階段の吹き抜けが大嫌いで
手摺から回転して失われる様を何度も空想した
 
この手をすり抜けたもの
この手で突き放したもの
小さな思い出の破片だけがそこかしこに散らばり
拾い上げては分別できずに残ってしまう
火葬したあの手紙も
少し変わったあの校舎も
抱き締められて泣いた音楽室も
変わらずに息をしているみたいで
 
眼鏡のしたのその眼に映ることが
もう耐えられなくて
少しぼやけたあなたの残像に
あの日を捜している


kei ☆メール ☆少女カタルシス



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