【読書記録】吉田篤弘「それからはスープのことばかり考えて暮らした」 |
ストーリー:仕事をうしなって、新しい町で映画を見に行く毎日の大里君。そんな時、町のみんなが持っている「3」というマークの入った袋を目にする。気になって大家さんのマダムにたずねると、それはおいしいサンドウィッチ屋さんだということ。気になってそのサンドウィッチ屋さんへいってみたオーリィ君のお話。
装丁や中身のデザインが素敵なのはいつものことなのですが、おしゃれな雑貨のような吉田さんの本。中身もすごくふわんとしていて、まるで絵本を読んでいるような暖かい心地がします。この点は、私が最初に読んだ著者の本「つむじ風食堂の夜」と似ているのですが、あちらが夜verならば、こちらは昼verといったイメージ。いっぺんにひとつ出てくるページ隅のイラストもすごく愛らしくて、素敵です。だけど、そんなふわふわしたお話の中にも、家庭の事情だったりが含まれていて、甘いだけの小説ではなくて。サンドウィッチにスープに、とにかく読んでいて食指を動かされる小説です。おいしそう…!笑 NO.41■暮らしの手帳社
|
2008年09月01日(月)
|
|