日々是迷々之記
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いつものように出社すると、パソコンにぽろぽろとメールが来る。「辞めちゃうんですね。」「知らなかったです。」「We will miss you.」そうかわたしはやはり辞めるのかと、気が付いた。
何でも、今、「なおぞうさんは今月いっぱいで辞めます。」みたいな回覧が社内を回っているらしい。で、当然の流れとして、「何で辞めるの?」と聞かれる。ある程度正直に、そして適切な量のオブラートをかまして私は答えた。
「実は実家の母が、脳梗塞で倒れて寝たきりなんですよ。で、入院してるんですが、容態が急変すると病院に呼び出されたりして、ちょっと疲れが溜まったりして。夜中に呼ばれて朝まで付き添いとかも何度かあって、仕事中に居眠りしたり、ため息ついたりしてたみたいでそれが、全体の志気に悪影響を及ぼすから、今は母親のことに専念したらどうかと○○さんに提案されましてね。」
こんな感じだ。志気もへったくれもあるかよ、ファック・ユー!単に気に入らないだけなんやろ?という気もするが、まあ別にどうでもいいので、惜しんでくれる同僚達にはこんな感じで答えておいた。中には私が落ち込んでいることを察して、家に招待してくれる人もいたりして、何だか申し訳ない気持ちだ。
あと一週間。実家の片づけと、自分の気持ちの整理。大人になるのは大変なことだ。って33歳が言うなよなっていう気もするが。
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