ぶつぶつ日記
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2001年10月16日(火) どこで鬱憤をはらすのか

この日記でもすっかりおなじみの私の特殊公務員の兄。
この人を見ていると、
「きっと普通のサラリーマンってみんなこんな風に考えているんだろうなあ。」
と、ある意味観察入ってしまう。
昨日も風呂に入る前に私に噛み付いた。
そう、なぜなら私は自他ともに認める「イスラムフェチ」だから(爆)。
いわく、
「どう〜してイスラム教徒ってあんなに馬鹿なんだ!!」
テロ後はイスラム教徒に理解も示したし、アフガンにも同情したものの、
どうやら連日世界各地(特にパキスタン)で行われている
対米デモを見てだんだん腹が立ってきているらしい。
こういう人は残念ながら多いんじゃないかな。

「アメリカに一発原爆を落とされたら、アフガニスタンなんかおしまいだ。」
はい、その通り。

「アメリカにばっかり文句を言うが、テロの犯人は悪くないのか?」
はい、それもおっしゃる通りだす。

「大騒ぎばかりして、馬鹿騒ぎじゃないか、あれでは!!」
だから、その通りなんだってば。

そして私に言われても困る。
だって私は日本人のあなたの妹で、
ムスリマでもないしパキスタン人でもないし、
失業もしていないし、貧富の差が恐ろしくあるわけでもないし、
国が独裁政治で厳しい言論統制をしていて、うかつに自国政府を
非難しようものなら逮捕、拘留、拷問、獄中死になるわけでもないし。

自分の国のことは非難できない。
政府ももちろん非難させない。
たまりにたまった鬱憤は、しかしどこかでガス抜きしなければ、
その国の政治体制自体が危うくなってくる。
国内情勢に多くの問題を抱えているイスラム諸国にとって、
はっきり言って、アメリカってのはいい鬱憤のはけ口だ。
非ムスリム国、そして超リッチ。
その上金持ちの傲慢さで、世界を好き勝手に操作しようとする。

どんどんアメリカを憎んでもらって構わない。
対米デモでもして、日ごろの鬱憤をはらしてちょうだい。
そして自分達の頭の上(自国政府)への不満は忘れてね。

民衆の憎しみのはけ口にアメリカを使っているたくさんの国の指導者が、
その国自体の問題を自ら解決しようともせず、
諸刃の刃の一時凌ぎの熱さましの上に胡座をかいている。
それがほとんどのイスラム諸国の姿だ。


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