ぶつぶつ日記
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電車の中で子供が騒いでいると、不快に思うことが多いかもしれない。 眠くなってわけがわからなくて泣いている、 という場合はこちらも「しょうがないな〜(−−;)=3」と思えるが、 ぎゃーぎゃー騒がれると、実際頭に来る。 特にお母さんがきれいなかっこをして話しに夢中になっていたり、 大して怒らなかったりすると、子供よりもその親に対して腹が立つ。 子守歴20年の経験から言うか、「子供は騒ぐもの」というのは うそである。 確かに騒ぐが、きちんと教えれば場所をわきまえる。 実際、0歳児ですらいたずらをしようとする時は まず親の顔をうかがって、うかがいながらそれをするのだから。 騒いでいる子供の親である「お母さん」達も、 自分が「OL」だった時、同じように電車で騒ぐ子供を見て、 絶対に眉をひそめた経験があるはずなのに、 それをすっかり忘れているのだろうか。 多分忘れている。 もしくは「自分の子供」はかわいいから何をしてもいいと思っている。 でも、悪いけど、私たちにとっては「他人の子供」で うるさく騒げば全然かわいいなんて思えない。
自分の子供はかわいい。 他人の子供はかわいくない。 これはある意味しごく当然だが、 「自分の子供だけがかわいい。」となってしまうと、 色々な誤りを生み出す。
テロ発生前の9月、ユニセフがアフガニスタンの子供達に ポリオのワクチン接種を行った。 お子さんがいらっしゃる方はお分かりだと思うが、 この手のワクチンというのは一回ではだめで、 間を置いてもう一度打たないと効力が出ない。 2回目のワクチン接種は11月の頭に予定されていた。 そこに来て、今回のテロ、そして報復行動である。
毎年この時期、どんなに激しい内戦があっても、 このワクチン接種のためにタリバーンも北部同盟も、 3日間の停戦をしていた。 それはそうだ。 アフガンの子供達は、「彼らの」子供達である。 どちらにとっても、次代をになう大切な子供達。 国がどんなに荒廃しても、人的資源がありさえすれば、 時間はかかるかもしれないが国を復興させることは可能だ。 しかし、どんなに国が栄えていても、 子供たちが病んでいけば、その国はやがて力を失っていくだろう。
今回、11月の第2回接種のためにユニセフと国連は停戦を呼びかけた。 タリバーン側はそれに対して停戦を約束すると発表したが、 アメリカはその呼びかけを全く無視した。 アメリカにとってアフガンの子供はあくまで「他人の子供」だから。 死のうが生きようが、ポリオになろうが、 そんなことは知ったことはない?
ユニセフ側は爆撃の最中にワクチン接種を敢行したが、 成果は一部マスコミで伝えられているように「滞りなく」とは はなはだ言えなかったらしい。
日本の子供達がだめになってきたのは、 大人たちが「自分の子供」だけを大事にし、 ただただ甘やかしはじめたからと言われている。 自分の子供も他人の子供も、全部が「国の子供」、 しいては「世界の子供」なのだ。 アメリカ政府はまるで、「自分の子供」の権利ばかりを主張する、 馬鹿な親のような行動をしている。
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