みのるの「野球日記」
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2001年12月08日(土) 審判から見た好投手

 もう4ヶ月前のことになるが、夏の甲子園は日大三が記録的猛打で優勝を飾った。夏の大会で、「No.1投手は?」と聞かれれば、誰を思い浮かべるだろうか。日南学園・寺原、横浜・畠山、あるいは松山商・阿部・・・。まず、この辺りの名前は挙がると思う。しかし、但し書きがつく。「ファンから見た」「スカウトから見た」好投手である。

 先日、甲子園で何度も球審を務めた方が、私的に発行している「審判レポート」を読む機会があった。
 レポートには「審判から見た」好投手が挙げられていた。そこに書かれていたのは、寺原でもなく畠山でもない、意外なことに1回戦で大敗した十日町・尾身投手だった。レポートの執筆者だけでなく、「他の審判員も尾身投手に対する評価は高かった」という。
 
 十日町は、初戦で強豪・明徳義塾に10−0と敗れた。尾身投手は、初の甲子園という緊張からか、2回までに7点を取られ、劣勢を跳ね返すことは出来なかった。しかし、中盤以降は自分のペースを取り戻し、淡々とテンポ良く、打者を抑えていった。

 なぜ、10点も取られ、初戦で散った尾身投手が評価されたのか。レポートにはこう記されている。(以下要約)

「投手の義務であるルールブック8.04を忠実に守るだけでなく、打たれても打たれても投手板に素早く位置し、得点が入るたびに本塁後方にカバーに走り、すぐさま全力疾走で投手板に戻り、投手本来の役割であるストライクゾーンで打者を打ち取るということを徹底していました」

 この試合、大差がついたにも関わらず、1時間50分という短い時間で終了した。私もテレビで見ていたが、中盤からは十日町のキビキビとした動きが目立ち、とても大差がついた試合には思えなかった。

 試合を裁く審判から見る好投手とは、いかにテンポ良く試合を進めることができる投手か。そして当然のことだが、ルールブックに忠実であること。以上の2点と言えるかもしれない。

 プロの投手が尾身投手の心構えを少しでも見習ってくれれば、もう少し試合時間も短くなる気がするのだが。


 なお、ルールブック8.04は以下の通りである。

※8.04
 塁に走者がいないとき、投手はボールを受けた後20秒以内に打者に投球しなければならない。投手がこの規則に違反して試合を長引かせた場合には、球審はボールを宣告する。
 この規則は、無用な試合引き延ばし行為をやめさせ、試合をスピードアップするために定められたものである。従って、審判員は次のことを強調し、それにもかかわらず、投手の明らかな引き延ばし行為があったときには、遅滞なく球審はボールを宣告する。
(1)投球を受けた捕手は、速やかに投手に返球すること。
(2)また、これを受けた投手はただちに投手板を踏んで、投球位置につくこと。
 


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