硬い座席。猛スピードで流れる景色。大きな手で握るハンドル。 まるで現実じゃないみたいだった。夢の中の出来事のような。それは最も現実的なことなのに。 ひとつひとつがクリアになっていく。目の前が開けて、見渡せる。見たかったものはもちろん、見たくないものも。