水野の図書室
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皆さま体調に気を付けて今日も良い一日でありますように。
2001年11月26日(月) |
乙一著『A MASKED BALL』 |
わたしは結構タイトルにこだわる方で、タイトルに惹かれて本を選ぶことも あります。タイトルには、作家のセンスが反映されるわけで、新刊本の帯に どんな美辞麗句が踊っていても、タイトルがあまりに突飛なものだとがっかり することも。
今日、読んだお話、タイトルが長いです。 『A MASKED BALL ア マスクド ボールー及びトイレのタバコさんの出現と 消失』・・MASKED BALLとは、仮面舞踏会のことですが、それがトイレとどんな 関係が?なんだかすっきりしないまま、ページを捲りました。
ぼく、上村は高校2年生。こっそりタバコを吸うために、学校の剣道場の裏側の トイレに通っています。ある日、トイレの壁に“ラクガキスルベカラズ”という 落書きが。そして、その落書きについて3人の落書きを見たとき、ぼくもG.U. というイニシャルで落書きを。落書きには、それぞれハンドルネームのような 署名があり、奇妙なコミュニケーションが始まります。やがて、学校で事件が 起き・・・
ネットの掲示板を思わせる設定です。ネットと違って、落書きをしているところを いつ見つかるかもしれない緊迫感があり、読んでいて楽しめます。
事件に関わってくる宮下昌子という女子生徒を、あの人はピアノだという、 ぼくの友人、東くんにクスッときました。東くん曰く、宮下さんはピアノを 習っているような印象の家柄のよさそうな娘さんだとか。 白いカーテン、一輪の花、白血病、いいなぁ、・・って、はふぅ。。←ため息 この宮下さん、実は・・なのです。東くん、あまり自分に都合よくイメージを ふくらませないでね。痛手が大きいわよ・・って、教えてあげたいです〜
事件がクライマックスに向かうときの緊迫感がいいですね。 あれっ?これ、ホラーじゃないの?面白いんですけど〜とても♪
『天帝妖狐』(集英社文庫)に収録の『A MASKED BALL』は103ページ。 ホラーをすっかり忘れて楽しめた30分。ちょっとスリリングな学園もの。 タイトルが、うーん、違和感ありますね・・凝り過ぎかな・・ でも、わくわく面白かったから、いいですけど・・ 笑
乙一さんは1978年生まれ。まだ23歳・・わ、若い! これから、いろんなテーマに挑戦してほしいですねー まだまだ乙一さんの本を読んでいきたいのですが、ちょっと ひとやすみ。
乙一さんは、梨さんに教えていただきました。 梨さん、ありがとうございました。
明日は・・お楽しみに☆
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