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3月10日 - 2003年03月10日(月) あの横浜アリーナでのパンチドランカーツアーファイナルから、今日でちょうど 丸4年経つ。「3.10横浜アリーナ」のDVDを通して見た。 「オマル」が響きはじめ、戦闘の狼煙があがる。 ドラム、ベース、ギター、そして吉井のボーカルが絡んでTHE YELLOW MONKEYライブの 幕開けだ。「O.K」から「ロックスター」への流れ、ヒーセと吉井が二人揃って楽器を振り下ろす アクションがとても決まってる。「ゴージャス」という曲に集約されている気がするのだが、 イエローモンキーは煌びやかさといかがわしさ、遊び心が際立つバンドだと思う。 私は以前この「3.10」の映像を見る事を躊躇っていた。 パンチドランカーツアーという過酷なツアーがバンドを疲弊させ、消耗し尽くしたのだと 思っていたから。バンドが休止を発表した時、正直このツアーさえなければ、と恨みさえした。 けれど今日、久しぶりにこのライブ映像を見て感じたのは、確かに吉井和哉の容貌は かつて自分自身で形容した「茹でたトリ肉」のように艶がすっかり失われてはいるけれど、 ここに映るメンバー達は決して、真っ白に燃え尽きた姿ではない。 一年にわたるツアーを乗り越えて来た自信と信頼に満ちた雄々しい戦士達の勇姿だ。 “永遠の中に生命のスタッカート 土の中で待て命の球根よ 魂にさあ根を増やして 咲け...花” この凄まじい表現力はどうかっ!? アニーは腰を痛め、ヒーセもエマも腕や膝の痛みを堪えている。それぞれが満身創痍で 臨んだファイナルだった。吉井は終盤、まさに気力だけで前へ前へとつんのめりそうに なりながらステージを走っていた。体力の限界を超えていたのだろう。 “あの日僕らが信じたもの それはまぼろしじゃない ” 「SO YOUNG」はパンチドランカーツアーが生み出した名曲だ。 最後に流れるモノクロのメンバー達の姿!何でこんなに泣かせるのだろう。 渋谷陽一氏のインタヴューに答えていた吉井和哉の「バンドの理想像」は あの時と今とでは、変わりはあるのだろうか。 今現在の、あなたの歌う「SO YOUNG」を聴きたい。 復活したその時に「SO YOUNG」を聴かせてくれますか? 「踏絵」とさえ表現したこの曲をその時メンバーはどう演奏し、どう歌うのだろうか。 それをとても知りたいと思う。 何度も何度も繰り返し繰り返し、私は希望の言葉を書き綴っている。 イエローモンキーが活動を停止してから私の身体には黒い穴が空いてしまった。 その穴から絶えず砂が零れ落ちて行くような気がするから、私はそれに対抗するように 急き立てられるように彼らへの愛の言葉を書き続けている。 陳腐で痛々しい言葉たちで。 行き場の無い言葉たちは、どこまで積み重なって行くのだろう。
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