鴨河童★備忘録
藤誠



 コールドマウンテン。

チャールズ・フレイジャーの同名ベストセラー小説をアンソニー・ミンゲラが映画化したもの。
日本が幕末の頃、アメリカでは南北戦争末期を迎えておりました。黒船と関係のないアメリカンの皆さんがどんなだったか興味があったので見てみた訳ですが、南軍兵士の皆さんは北軍の兵士を「ヤンキー」と言ってました。そうか、オールグレンはヤンキーだったのか。
主人公のインマンは南軍の兵士なんですが、重傷を負って病院に収容され、彼の脳裏には故郷コールドマウンテンと恋人エイダの面影が。彼は死罪を覚悟で脱走兵となり、故郷へと向かいます(女の手紙にほだされて脱走するやつがあるか〜!とか思った)。
一方、箱入りのご令嬢だったヒロインのエイダは、牧師だった父を失い、一人残されて生活に困窮し、息絶え絶えになっておりました。そこに流れ者のルビーが現れて、か弱いエイダに逞しく生きる術を教え彼女をどんどんオトコマエにしていきます。このヒロインのオトコマエっぷりがこの映画の見所といっても良いでしょう。刺繍は得意だけどお裁縫はできないの〜 とか言っていたヒロインが七面鳥を銃でしとめるまでに成長するのです(涙)
ニコール・キッドマンの乙女っぷりと、ジュード・ロウのよろよろした演技、レニー・ゼルウィガーのオトコマエっぷり、実力派で固めた役者陣は非常に力強く見応え充分。しかしながら全編2時間35分は長すぎ。こざかしいエピソードはバシバシ切り落とし、もっと濃くて歯切れの良い映画に仕上げて欲しかった…。

因みに、最近の映画はヒーローがよろよろ(アル中で人生投げ気味とかそういうの)でヒロインがオトコマエというパターンが多いような…

2004年05月02日(日)
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