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20021206 修正■2002年12月06日(金)
生徒の彼氏が性病と診断された。

彼女は改めて病院で検査を受け、前と同じくシロと判定された。

それでもって、双方、病気を持ってきたのは自分でないと主張し合ってる。






認める、認めないの問題かー?そういうのって。

こんなダサい問題がきっかけで別れたりしたら、ほんとダッセえカップルじゃん。

これからも付き合きたいなら、謝るくらい簡単だと思うんだけど。





内心キレ気味だけど、つまんないことは置いといて、これから指導に行ってくる。

無駄口叩いてる暇があったら、一問でも多く解説したいよ。




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って昨日は書いた。

削除や修正をほのめかしていた理由は、なんか自分らしくないなと思ったからだ。

一日たって、何処にそれほど違和感を覚えていたかが分かってきた。

それは共感のレベルだろう。





一昨日の夜、電話している時、僕は生徒が性病のことでひどく怯えているのに気付いていた。

それを承知の上で、僕は口には出さなかったものの、どこか突っぱねるように受け答えていた。

「だって、こんなこと話せるの先生しかいない。」

彼女はそんなことすら言ってたのに。

ダセえカップルだ、思ったのは仕方なかった。

けれど、苛立ちの感情ゆえに、僕は、彼女の不安を理解する余裕を失っていた。





僕は時々思う。

苦痛を分かち合うこと、それが生徒と僕を近づけた要因のひとつではないかと。

僕は彼女に言ったことがある。

君が傷を受ければ僕も傷を受けたように感じる。君の痛みはそのまま伝わってくるんだ、と。

実際、3月に生徒が自傷した時、僕はひどく苦しみ、結局ストレスが元で帯状疱疹になった。

あの頃、彼女はピアノと自傷のことでひどく取り乱していた。

しかし、僕が病気になった後、彼女は僕の心配ばかりしていて、それまでの感情的な混乱を忘れているようだった。

僕は彼女の苦痛に共感することで、彼女をなだめられることを学んだ。

そして生徒もまた、それ以来、僕に感情をぶちまけるようになった。

そのたびに、僕は彼女の深いところを見せられてきたのだろう。





いつも生徒と同じ目線に立ってきた、僕はそう振り返っている。

彼女のと同じ感情を味わってきた。

けれど、時として、その共感の程度が下がるのを感じる。

彼女の気持ちが分からないのではなく、ある一定以上の深みに入るのを避けてしまう。

嫉妬?それとも何?

なんなのだろう?






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